この記事のまとめ
GoogleのIndexing APIは、求人情報とライブ配信動画のページのためのAPIです。公式の文書は、JobPostingが追加されたページか、VideoObjectにBroadcastEventが埋め込まれたページを「クロールするためにのみ使用できます」と書いています。私が読んだIndexing APIの文書4ページ(日本語版・英語版)には、ブログやブログ記事、プラグインについての記述はありませんでした。対象外のページに送ったときの扱いを名指しした文もありません。書かれているのは、送ったページはすべて厳格なスパム検出を受けること、APIを悪用しようとするとアクセス権が取り消される可能性があること、送る数の初期の割り当ては1日200で、それを超えて使うには求人やライブ配信のページのための承認が要ることです。送信に成功しても、それが意味するのは、Googleが再クロールを近いうちに試行する可能性がある、というところまでです。ページの再クロールを頼む方法として、Googleの再クロールのドキュメントが挙げているのはURL 検査とサイトマップの2つで、このページにIndexing APIは出てきません。なので私は、ブログ記事にはIndexing APIを使わず、URL 検査とサイトマップで登録を確かめ、表示回数が付いてから順位を見ます。
Indexing APIを使えばブログ記事がすぐにインデックスされる、プラグインを入れて送るだけ。そんな話を見かけて、自分のブログでも使ったほうがいいのか迷っていませんか。一方で、使うとペナルティを受けるという話も見かけて、どちらを信じればいいのか分からない。
この記事は、Indexing APIが何のためのAPIなのかを、Googleの文書の原文で確かめたものです。公式が対象にしているページ、それ以外のページについて原文が何を書いていて何を書いていないか、そしてブログ記事の登録を確かめる、Googleが案内している方法を順に並べます。
根拠にしたのは、Google 検索セントラルのIndexing APIの「クイックスタート」「Indexing API の使用」「割り当ておよび価格情報」「前提条件」の4ページと、「URL の再クロールを Google にリクエストする」で、2026年10月10日に日本語版と英語版の原文で確かめました。APIを使うプラグインの名前や、APIの設定手順(サービス アカウントや鍵の作り方)は書きません。私はこの記事のためにIndexing APIを実際に呼んではいないので、送ったあとに何が起きたかの体験も書けません。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。
結論:公式の対象は求人とライブ配信。ブログ記事の登録は別の手段で
原文を読んで、ブログで押さえておきたいことは次の5つです。
- Indexing APIの対象は、求人情報とライブ配信動画のページ。文書は「のみ使用できます」と書いていて、同じ文がクイックスタート・使用・割り当ての3ページにあります
- ブログ記事について、読んだ4ページは何も書いていない。日本語版で「ブログ」「記事」「プラグイン」「ペナルティ」を、英語版で対応する英語の語を探して、どれも0件でした
- 送ったページはすべてスパム検出を受け、悪用はアクセス権の取り消しがありうる。対象外のページに送った場合を名指しした文はありません
- 送信が成功しても、約束されるのは登録ではない。成功の応答は、再クロールを近いうちに試行する可能性がある、という意味です
- ブログ記事は、URL 検査とサイトマップ。Googleの再クロールのドキュメントが挙げている手段はこの2つです
Indexing APIの公式の対象は、求人情報とライブ配信
クイックスタートの最初の文
Indexing API クイックスタートは、冒頭でこのAPIを次のように説明しています。
Indexing API は、求人情報やライブ配信動画のページを追加または削除した際に、サイト所有者から Google に直接通知できる API です。
— Google 検索セントラル「Indexing API クイックスタート」
そのすぐ後に、使えるページが1文で限られています。
Indexing API は、JobPosting が追加されたページ、または VideoObject に BroadcastEvent が埋め込まれたページをクロールするためにのみ使用できます。
— Google 検索セントラル「Indexing API クイックスタート」
JobPostingは求人情報の構造化データ、BroadcastEventはライブ配信を表す構造化データで、動画を表すVideoObjectの中に入れるものです。つまり対象は、求人情報のマークアップがあるページと、ライブ配信のマークアップがあるページの2種類です。英語版も "can only be used to crawl pages with either JobPosting or BroadcastEvent embedded in a VideoObject" で、「のみ」に当たる only が入っています。
この1文は、Indexing API の使用と割り当ておよび価格情報にも同じ字で載っていました。対象についての書き方は、読んだ3ページで揃っています。
なぜ求人とライブ配信なのか
クイックスタートは、サイトマップとの使い分けを「求人情報やライブ配信動画のような有効期間の短いページが多いウェブサイトの場合、サイトマップではなく Indexing API を使用することをおすすめします。」と書いています。その理由は「これは、サイトマップを更新して Google に送信するよりも、Indexing API を使用した方が Googlebot に対して早くページをクロールするよう指示を出せるためです。」で、続けて「その場合でも、サイト全体をカバーするためにサイトマップを送信することをおすすめします。」としています。サイトマップより早いという話は、有効期間の短いページが多いサイトについての、この1か所の説明として書かれています。募集が終わる求人や、配信が終わるライブのように、出てすぐ古くなるページのための仕組みだと読めます。
日本語版のクイックスタートには「そのページがフレッシュ クロールのスケジュールに含まれて確実に巡回される」という言い方もあります。ただ、英語版の同じ箇所は "This allows Google to schedule pages for a fresh crawl" で、私の訳では、Googleがページをフレッシュ クロールの予定に入れられるようになる、という意味です。「確実に」に当たる語は英語版にはありません。どちらにしても、書かれているのはクロールの話で、インデックス登録や順位の話ではありません。
ブログ記事など、それ以外のページについて原文が書いていること
名指しの文は無い
読んだIndexing APIの4ページを、日本語版は「ブログ」「記事」「WordPress」「プラグイン」「ペナルティ」「手動による対策」で、英語版は blog・article・WordPress・plugin・penalty・manual action で探しました。どれも0件でした。ブログ記事に使ってよいとも、使うと罰を受けるとも、この4ページは書いていません。
言えるのは、対象を「のみ使用できます」と限っている、というところまでです。ブログ記事は、求人情報やライブ配信のマークアップがあるページではないので、この書き方の対象には入りません。
スパム検出とアクセス権の取り消し
送ったページの扱いについて、クイックスタートには次の記述があります。
Indexing API を通じて送信されたすべてのページは、厳格なスパム検出を受けます。複数アカウントを使用するなどの手段で使用量の割り当て上限を超えるなど、Indexing API を悪用しようとした場合、アクセス権が取り消される可能性があります。
— Google 検索セントラル「Indexing API クイックスタート」
Indexing API の使用のガイドラインにも「Indexing API で送信されたコンテンツには、Google のスパムに関するポリシーが適用されます。」とあります。悪用の例として挙がっているのは、複数のアカウントなどで割り当ての上限を超えることで、対象外のページを送ること自体を悪用と呼んでいる文は、読んだ4ページにはありませんでした。ただ、クイックスタートはこの段落を「詳しくは、Google のスパムに関するポリシーをご覧ください。」と結んでいて、私はこの記事のためにスパムに関するポリシーの本文を読んでいません。ポリシーに当たったときサイトに何が起きるかは、この記事の範囲の外です。
なので「ブログ記事に使うとペナルティを受ける」とも「使っても問題ない」とも、私は書けません。書けるのは、公式が対象を求人とライブ配信に限っていること、送ったページはスパム検出を受けてスパムに関するポリシーが適用されること、悪用はアクセス権の取り消しがありうること、の3つです。
割り当ては1日200、それ以上は承認が要る
クイックスタートには「Indexing API では、API のオンボーディングと送信テストのためにデフォルトで 200 の割り当てを利用できます。使用量やリソースのプロビジョニングを増やすには、新たに承認を得る必要があります。」とあります。割り当ておよび価格情報のページによると、この200は1つのプロジェクトで1日あたりに送れる数で、太平洋時間の午前0時に戻ります。
同じページは、既定を超える割り当てと、APIを使う承認の申し込みを、JobPostingかBroadcastEventのマークアップがあるページのためのものとして案内しています。さらに「ドキュメントの品質に応じて割り当てが増減する可能性があります。」とも書いています。初期の200はオンボーディングと送信テストのための数で、それを超えて使い続けるには、対象のページのための承認を受ける形になっている、と私は読んでいます。なお、同じページには「Indexing API はすべて無料で使用できます。」とあり、料金はかかりません。
送信に成功しても、登録が約束されるわけではない
対象のページであっても、送ったらすぐインデックスされる、とは書かれていません。Indexing API の使用は、送信に成功したときの応答について次のように書いています。
HTTP 200 レスポンスは、Google が URL の再クロールを近いうちに試行する可能性があることを意味します。
— Google 検索セントラル「Indexing API の使用」
通知の状態を取り出す機能についても、「GET リクエストでは、Google が URL のインデックス登録や削除をいつ行ったかはわかりません。リクエストが正常に送信されたかどうかだけが返されます。」とあります。APIの応答から分かるのは送れたかどうかで、登録されたかどうかは別に確かめる必要があります。
この点は、URL 検査の「インデックス登録をリクエスト」と同じ形です。ボタンで動くのはクロールの順番までで、読んだうえで登録するかは別の判断だという話はインデックス登録をリクエストしても反映されないのはなぜ?押して動くのはクロールの順番だけに書きました。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。
ブログ記事の登録を確かめる、Googleが案内している方法
再クロールのドキュメントが挙げているのは2つ
Googleに再クロールを頼む方法をまとめたURL の再クロールを Google にリクエストするは、節を「URL 検査ツールを使用する(URL が少ない場合)」と「サイトマップを送信する(一度に扱う URL が多い場合)」の2つに分けています。このページには、日本語版にも英語版にもIndexing APIは出てきません。ブログ記事を公開したり書き直したりしたときに使うのは、この2つです。
- 1本ずつなら、Search ConsoleのURL 検査でその記事のURLを調べ、必要ならインデックス登録をリクエストする
- まとめてなら、サイトマップを送信しておき、Googleが読めているかをサイトマップ レポートで見る
サイトマップをどこから送り、出たステータスごとに何をするかはサーチコンソールのサイトマップ登録は?ステータス別の次の一手にまとめました。
私が見ている順番
ここから先は、このサイトの考え方です。Googleの基準ではありません。記事を公開したら、私は次の順で見ています。
- URL 検査で、その記事のURLがGoogleに登録されているかを見る
- 登録されていないなら、表示された状態ごとに理由を確かめる。同じURLを何度もリクエストし直すことはしない
- 登録されていれば、検索パフォーマンス レポートで、その記事に表示回数が付いているか、平均掲載順位がどこかを見る
- 表示回数があり、平均掲載順位が4.0〜20.5位あたりなら、検索している人の疑問にタイトルと本文が答えているかを読み直す
URL 検査の表示ごとの意味と次の一手はサーチコンソールでインデックスを確認する方法、URL検査の表示ごとに次の一手が違うに書きました。
4つ目の「4.0〜20.5位あたり」は、このサイトのツールが判定に使っている範囲で、私の基準です。1〜3位はもう上のほうにいるので外し、20.5位より後ろは、このサイトが使っている期待CTRの出典の表が20位までで、数字で判断できないので外しています。
早く登録されることと、検索結果の上のほうに出ることは別の話です。登録されたあとに、どの記事に表示回数が付き、何位にいるのかは、自分のSearch Consoleの数字で見るしかありません。
よくある質問
Indexing APIは、ブログ記事に使ってもいいですか
Googleの文書は、Indexing APIを使えるページを、JobPostingが追加されたページと、VideoObjectにBroadcastEventが埋め込まれたページに限っています(「クロールするためにのみ使用できます」)。ブログ記事はこの対象に入りません。私が読んだ4ページには、ブログ記事に使った場合の扱いを名指しした文はありませんでした。
WordPressのプラグインで送ると、ペナルティを受けますか
読んだ4ページに「ペナルティ」という言葉も、プラグインについての記述もありませんでした。書かれているのは、送ったページはすべて厳格なスパム検出を受けること、スパムに関するポリシーが適用されること、APIを悪用しようとするとアクセス権が取り消される可能性があることです。スパムに関するポリシーの本文は、この記事では読んでいません。プラグインを使っても、送っているのはIndexing APIなので、この書き方の範囲は同じだと私は読んでいます。
Indexing APIで送れる数の上限はいくつですか
初期の割り当ては、1つのプロジェクトで1日あたり200です(オンボーディングと送信テストのため)。それを超える割り当てと、APIを使う承認は申し込みが必要で、その案内はJobPostingかBroadcastEventのマークアップがあるページのためのものとして書かれています。
URL 検査の「インデックス登録をリクエスト」と何が違いますか
URL 検査は、Search Consoleの画面から1本ずつクロールを頼む方法で、再クロールのドキュメントがURLの少ないときの手段として挙げています。Indexing APIは、求人とライブ配信のページのために用意されたAPIで、同じドキュメントには出てきません。どちらも、送れたことは登録の約束ではない、という点は同じです。
IndexNowとは違うものですか
別の仕組みです。IndexNowはBingのヘルプが案内している、ページの追加や更新を検索エンジンに知らせる仕組みで、私が読んだIndexing APIの文書4ページには出てきません。IndexNowがどの検索エンジンに届くかと、個人ブログに要るかどうかはBing Webmaster Toolsは登録すべき?手間と得るものに書きました。
まとめ
- Indexing APIは、JobPostingのページと、VideoObjectにBroadcastEventを埋め込んだページを「クロールするためにのみ使用できます」と公式に書かれている
- 読んだ4ページ(日本語版・英語版)に、ブログ・記事・プラグイン・ペナルティについての記述は無い
- 送ったページはすべて厳格なスパム検出を受け、悪用しようとするとアクセス権が取り消される可能性がある
- 初期の割り当ては1日200で、それ以上は求人・ライブ配信のページのための承認が要る
- 送信の成功は、再クロールを近いうちに試行する可能性がある、という意味で、登録の約束ではない
- ブログ記事は、URL 検査とサイトマップで登録を確かめ、表示回数が付いたら平均掲載順位を見る
Indexing APIで迷ったら、自分の記事が求人情報かライブ配信のページかを考えれば、答えは原文に書いてあります。そうでなければ、URL 検査とサイトマップで登録を確かめ、そのあとは自分のSearch Consoleの数字で、どの記事に手を入れるかを決めます。
登録されたあと、どの記事に表示回数が付き、何位にいるのかを記事ごとに並べるのは、手作業だと時間がかかります。ここからは、私が作ったツールの話になります。
Search Consoleの「ページ」タブのエクスポートをZIPのまま置くと、掲載順位が4.0〜20.5位のページを拾い、表示回数100回以上は通常判定、30〜99回は参考判定、30回未満は本文中心の監査に分けます。並び順は、通常判定 → 参考判定 → 本文中心の監査の順。前2つの中は CTR機会差の多い順、30回未満は表示回数の多い順です。 判定と、そのうち1記事分の診断カードまでは無料です。有料は2,980円(税込)の買い切りで、無料の1件を除いた3記事分の診断カードが対象です。3記事分が揃うとき(判定に出た候補が4件以上のとき)だけご案内します。生成の利用期限は購入から7日間で、月額課金や自動更新はありません。ログインも不要です。 CSVファイルそのものはブラウザの外に出ませんが、診断カードを出すときは選んだ1ページぶんの数値(URL・キーワード・順位・表示回数・CTR)を、タイトル取得を押したときは最大10件のURLを送ります。
⚠️ 判定に使うのは、Google検索のページごとの平均掲載順位・表示回数・CTRです(診断カードでは選んだ1ページの本文を読みます)。このツールは、Googleにインデックス登録を依頼しません。Indexing APIも使いません。並び順に使う「CTR機会差(回相当)」は、表示回数に、同じ順位帯の期待CTRと実際のCTRの差を掛けた比較の値で、点数ではありません。表示回数が0の行は読み込み時に除くので、まだ登録されていない記事や、検索結果に出ていない記事は候補に出てきません。並べ替えるだけで、順位やクリック数が上がることを約束するものではなく、掲載順位4.0〜20.5位に入るページが無いブログでは、候補が0件になることがあります。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。
