この記事のまとめ
表示回数はあるのにクリックされない原因は3つあります。タイトルとディスクリプションで選ばれていない、検索結果の見た目が変わってその順位のクリック率自体が下がった、実は下がっていない(比べている基準が間違っている)の3つです。 CTRは絶対値では判断できません。順位ごとの平均は 4位3.15%・8位1.52%なので、 8位でCTR1%は異常ではなく、タイトルの問題として扱うのは平均の半分(0.76%)を下回ったときです。AI Overview が出ると1位のクリック率が58%減るという調査(Ahrefs・30万キーワード)があり、出現率を50%として期待値を約29%引き下げて見ます。確認の順番は「順位は下がっていないか → その順位の平均と比べているか → 指名検索ではないか → 検索結果に AI Overview 等が入っていないか」で、順位が落ちているならCTRの話ではありません。
Search Console を見て、表示回数はあるのにクリックが少ないページが目に入ったとき。原因は1つではありません。取り違えると、直す必要のないものに手を入れることになります。
考えられるのは3つです。
- タイトルとディスクリプションで選ばれていない
- 検索結果の見た目が変わって、その順位のクリック率自体が下がった
- 実は下がっていない。比べている基準が間違っている
3つ目から書きます。ここを疑わずに直し始める人がいちばん多いと思うからです。
この切り分けだけを機械にやらせる手もありますが、先に判断の順番から書きます。ここが分かっていないと、出てきた結果も使えません。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。
原因3: そもそも「少ない」の基準が間違っている
CTRが1%を切っていると少なく見えます。ですが順位ごとの平均は、思っているより低いです。
| 掲載順位 | 平均的なCTRの目安 |
|---|---|
| 4位 | 3.15% |
| 6位 | 2.05% |
| 8位 | 1.52% |
| 10位 | 1.19% |
| 11〜20位 | 0.90% |
8位でCTRが1%なら、平均の1.52%はわずかに下回っています。ただしタイトルの問題として扱うのは、平均の半分(0.76%)を下回ったときなので、1%はその手前です。 15位で0.7%も同じで、平均0.90%に対してほぼ妥当な水準です。「1%を切っているから異常」ではありません。
よく引用される「1位のCTRは39.8%」という数字を基準にすると、ほぼすべてのページが異常に見えます。あれは標本の構成が公開されていない統合値で、日本語の一般的な情報検索に当てると2〜3倍に膨らみます。経緯はこちらの記事に書きました。
指名検索の多いページは、期待を大きく超える
逆のケースもあります。ブログ名やハンドル名で検索されているページは、1位でCTRが60%を超えることがあります。検索した人が最初からそのサイトを目指しているので当然です。
こういうページが混ざっていると、「うちの平均CTRは高いから他のページも大丈夫」という誤解が生まれます。指名検索のページと、一般キーワードのページは分けて見てください。
私が作ったツールでは、期待を上回っているページの「取りこぼし」をマイナスではなく0として扱っています。放っておくと、順位表の上位に「マイナスの取りこぼし」が並んで並び順が壊れるからです。
原因2: その順位のクリック率自体が下がっている
あなたのタイトルが悪くなったのではなく、検索結果の見た目が変わってクリックが減っているケースです。
大きいのは AI Overview(AIによる要約)です。検索結果の上にAIの回答が挟まると、 1位のクリック率が58%減るという調査があります(Ahrefs・2025年12月・30万キーワード)。出現率を50%として、期待値を約29%引き下げて考える必要があります。
AI Overview 以外にも、強調スニペット・動画枠・ショッピング枠・「他の人はこちらも質問」など、検索結果を占める要素が増えると、同じ順位でも押される回数は減ります。
見分け方
- 実際に検索してみる。狙っているキーワードで検索して、自分の記事の上に何が入っているかを見る。AI Overview や動画枠が入っていれば原因の候補です
- 同じ時期に複数ページのCTRが一斉に下がっていないか。自分が触っていないページも同時に下がっていれば、原因は検索結果側にあります
- 順位が変わっていないか。順位が落ちてCTRが下がったなら、これはCTRの問題ではありません(下記)
検索結果側の変化は、タイトルを直しても戻りません。ただし「AIの要約では答えきれない部分がある」と伝わるタイトルにすることで、いくらか取り返せる余地はあります。
原因1: タイトルとディスクリプションで選ばれていない
上の2つを潰したうえで、順位が4〜10位・期待CTRの半分を下回っているなら、ここが原因の可能性が高いです。
実際に見てきたパターンです。
- タイトルが長くて、狙っている語が後半に埋もれている。検索結果では末尾が切れるので、サイト名まで含めた長さで考える必要があります
- 「解説」「まとめ」で終わっている。記事の中身を説明しているだけで、読んだ先に何があるかが分かりません
- 本文にある具体的な数字がタイトルに出ていない。記事の中に「月300円」と書いてあるのに、タイトルは「料金の計算方法」で止まっている
- ディスクリプションが前提説明から始まっている。1文目に結論を置くだけでも見え方が変わります
では、手元の何十本のうちどれがこれに当たるのか。同じ判定をCSVに対してまとめてやる道具も作りました。掲載順位4.0〜20.5位・表示回数100回以上のページに絞って、期待CTRとの差に表示回数を掛けた改善余地スコアの大きい順に並べるだけです。詳しくは記事の最後に書きます。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。
順位が落ちている場合は、この話ではない
見落としやすい点なので分けて書きます。掲載順位が下がっていると、CTRも一緒に下がります。
タイトルの変更が悪かったのではなく、順位が落ちたせいでクリックされなくなっただけ、ということが起こります。CTRを見る前に、まず順位が同じかどうかを確認してください。
やや厄介なのは、Search Console のデータを長い期間で見ると、順位が期間全体の平均になることです。最近20位に落ちたページでも、12か月平均では8位と表示されます。「8位なのにクリックされない」と見えたページが、実はもう20位だったという誤診が起きます。
期間の取り方と、そのときの順位の読み方はサーチコンソールの「ページ」CSVはどの期間で落とすかに書きました。
確認する順番
| 確認 | 該当したら |
|---|---|
| 順位は下がっていないか | 下がっている → CTRの話ではない。順位の原因を探す |
| その順位の平均と比べているか | 上回っている → 直す必要がない。他のページへ |
| 指名検索のページではないか | そう → 基準が違う。一般キーワードのページと分けて見る |
| 検索結果に AI Overview 等が入っていないか | 入っている → タイトルだけでは戻らない。期待値を下げて見る |
| 4〜10位で期待の半分を下回っているか | そう → タイトルとディスクリプションを直す |
この判定を毎回手作業でやるのが面倒だったので、CSVを貼るだけで出るようにしました。計算式と閾値は全部公開していますので、スプレッドシートでも再現できます。
リライトレーダー— 判定と候補3記事の改善余地スコアの確認、そのうち1記事分の診断カードまでは無料です。

よくある質問
8位でCTRが1%です。低いですか?
低いとは言えません。8位の平均は1.52%なので、1%はわずかに下回っている程度です。タイトルの問題として扱うのは、平均の半分(0.76%)を下回ったときなので、1%はその手前です。「1%を切っているから異常」という基準ではありません。
CTRが60%を超えているページがあります。数字がおかしいのでしょうか?
おかしくありません。指名検索の可能性が高いです。ブログ名やハンドル名で検索されているページは、検索した人が最初からそのサイトを目指しているので、 1位でCTRが60%を超えることがあります。指名検索のページと一般キーワードのページは分けて見てください。混ざったままだと「うちの平均CTRは高いから他のページも大丈夫」という誤解が生まれます。
AI Overview が出ているキーワードは、タイトルを直せば戻りますか?
検索結果側の変化は、タイトルを直しても戻りません。AI Overview が挟まると1位のクリック率が58%減るという調査があり(Ahrefs・2025年12月・30万キーワード)、出現率を50%として期待値を約29%引き下げて考える必要があります。ただし「AIの要約では答えきれない部分がある」と伝わるタイトルにすることで、いくらか取り返せる余地はあります。
まとめ
- 原因は3つ。タイトルの問題・検索結果側の変化・そもそも下がっていない
- CTRは絶対値ではなく順位ごとの平均と比べる。 4位3.15%・8位1.52%が目安
- AI Overview 等が入っていたらタイトルでは戻らない。期待値を約29%下げて見る
- 指名検索のページは基準が違う。一般キーワードのページと分ける
- まず順位を見る。順位が落ちているならCTRの話ではない。 12か月平均だと落ちた順位が平均に埋もれる
- タイトルを疑うのは4〜10位で期待の半分を下回ったときだけ
ここから先は、私が作ったツールの話です。
この記事に書いた判定を自動でやるツールを作りました。 Search Console のエクスポートをZIPのまま落とすだけで、掲載順位4.0〜20.5位・表示回数100回以上のページに絞り込み、期待CTRとの差に表示回数を掛けた改善余地スコアの大きい順に並べます。解凍もファイル選びも要りません。判定と候補3記事の改善余地スコアの確認、そのうち1記事分の診断カードまでは無料で、残りの診断カードが2,980円(税込)の買い切りです。月額課金や自動更新はありません。ログインも不要です。CSVファイルそのものはブラウザの外に出ません(診断カードを出すときに選んだ1ページのURL・数値・入力したキーワードを、「ページタイトルを取得する」を押したときに判定に出たページのURLを最大10件送ります)。
⚠️ ただし向かない場合があります。表示回数が100回未満のページばかりのブログでは、判定できるページが出ません。上に書いたとおり、表示回数が少ないとCTRが偶然で振れるためです。 3位より上・20.5位より下のページも対象外です。また、公開日や更新日では判定できません。「ページ」CSVにその列が無いためです。まずは記事を増やすほうが先の段階なら、このツールは向きません。
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