この記事のまとめ
リンクを別タブで開く設定(target="_blank")で検索順位が変わる、という記述は、2026年10月8日に確かめた Google の公式ドキュメント(リンクのベスト プラクティス、アウトバウンド リンクの関係性、SEO スターター ガイド)には見当たりませんでした。Google がリンクについて書いている条件は「href 属性を持つ a 要素」であることで、target には触れていません。一緒に語られる rel="noopener" はブラウザの仕様の話で、MDN と HTML の仕様では、いまは target="_blank" だけで noopener と同じ扱いになります(MDN は「新しい版のブラウザー」と書いています)。別タブにするかどうかは、読者が元の記事に戻りやすいかで決めればよい、というのが私の考えです。
記事にリンクを貼るとき、編集画面に「新しいタブで開く」のような項目があって、チェックを入れるか迷ったことはないでしょうか。「外部リンクは別タブにしないと読者が戻ってこないので SEO に悪い」と聞いたかと思えば、「target="_blank" には rel="noopener" を付けないと危ない」とも言われる。どれが検索に関係する話なのか、分かりにくいところです。
この記事では、Google の公式ドキュメントに別タブの話が書かれているかを確かめ、target="_blank" と rel="noopener" が何をするものかを、ブラウザの仕様(MDN と HTML Living Standard)の範囲で整理します。そのうえで、別タブにするかどうかの決め方を、私の考えとして書きます。
読み終えたときには、リンクごとに「新しいタブで開く」のチェックを入れるかどうか、迷わず決められるはずです。
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結論: 別タブで順位が変わるという記述は、確かめた公式ドキュメントに見当たらない(2026年10月時点)
2026年10月8日に、Google Search Central のうちリンクを扱う2つのページと、SEO スターター ガイドを、日本語版と英語版の両方で読みました。3つとも、target 属性・_blank・別タブ・noopener の話は一度も出てきません。
Google のリンクに関するベスト プラクティスが、Google がリンクをたどれる条件として書いているのは、次の一文です。
通常、リンクが href 属性を持つ <a> HTML 要素(アンカー要素とも呼ばれます)である場合のみ、Google はリンクをクロールできます。
条件は「a 要素であること」と「href 属性があること」の2つで、target 属性については何も書かれていません。同じページの「推奨」の例には、onclick や class が付いた a 要素も挙がっています。target="_blank" を付けても、href 属性を持つ a 要素であることは変わりません。
ただし、言えるのは「書かれていない」までです。「別タブにしても影響は無い」と Google が書いているわけでもありません。私が探した範囲で、どちらかに言い切った公式の記述は見つかりませんでした。だからこそ、別タブにするかどうかは検索の都合ではなく、読者の都合で決めてよい、というのがこの記事の立場です。
target="_blank" は、ブラウザに「どこで開くか」を伝える属性
target は、検索エンジンに向けた属性ではなく、ブラウザに「リンク先をどこに表示するか」を伝える属性です。MDN の a 要素の説明には、_blank についてこうあります。
_blank: ふつうは新しいタブですが、新しいウィンドウを使用するようにブラウザーを設定できます。
何も書かなければ、既定の _self(いまのタブ)で開きます。つまり「新しいタブで開く」のチェックを入れると、リンクに target="_blank" が足され、読者のブラウザがリンク先を新しいタブ(設定によってはウィンドウ)で開く、というだけのことです。
rel="noopener" は付けなくても、新しい版のブラウザでは同じ扱い
target="_blank" とセットで語られるのが rel="noopener" です。これもブラウザの仕様の話で、検索とは別のものです。MDN の rel="noopener" の説明によると、noopener を付けると、新しく開いたページから元のページを操作できないようにします。
開かれたウィンドウの Window.opener プロパティは設定されません(null を返します)。
開いた先のページが、Window.opener という仕組みを通じて元のページを書き換えることを防ぐため、と MDN は説明しています。「target="_blank" には noopener を付けないと危ない」と言われてきたのは、この点です。
ところが、いまの仕様では、target="_blank" を付けただけで同じ扱いになります。MDN の a 要素の説明には、こう書かれています。
target="_blank" を <a> 要素に設定すると、暗黙的に rel の動作は rel="noopener" が設定されたかのように動作し、 window.opener を設定しません。
もとになっているHTML Living Standardの手順にも、次の一文があります(英語のまま引きます)。
If element's link types do not include the opener keyword and target is an ASCII case-insensitive match for "_blank", then return true.
私の訳では「リンクの rel に opener の指定が無く、target が _blank なら、noopener として扱う」という意味です。同じ手順の直前には、rel に noopener か noreferrer が入っていれば noopener として扱う、ともあります。
MDN のセキュリティの節は、「新しい版のブラウザー」では target="_blank" だけで rel="noopener" と同じ保護が提供される、という書き方をしています。古いブラウザまで考えるなら、rel="noopener" を付けておいても害はありません。私はこのブログの外部リンクに付けたままにしています。
Google の rel の説明に、noopener は出てこない
検索との関係で rel を気にするなら、見るのは別の値です。Google にアウトバウンド リンクの関係性を伝えるのページが挙げている rel の値は sponsored・ugc・nofollow の3つで、noopener と noreferrer は出てきません。普通のリンクには rel 属性を付ける必要が無い、とも書かれています。3つの使い分けは普通のリンクにrelは要らない、nofollow・sponsored・ugcの使い分けにまとめました。
なお、よく一緒に付けられる noreferrer は、MDN の rel="noreferrer" の説明によると、移動するときに Referer ヘッダーを省き、加えて noopener と同じ動作をします。リンク先から見ると、どのページから来たかがこのヘッダーでは伝わらなくなる、ということです。これも検索順位ではなく、ブラウザが何を送るかの話です。
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別タブにするかは、読者が戻りやすいかで決める(私の考え)
確かめた公式ドキュメントに検索の決まりが見当たらない以上、決め手は読者の使いやすさです。ここから先は私の考えで、Google の推奨ではありません。
ひとつ参考になるのが、MDN のアクセシビリティの節です。
リンクを新しいタブやウィンドウで開くために target="_blank" を使用したり、ダウンロード元を指したりする場合は、リンクを起動したときに何が起こるかを示すようにしてください。
続けて、目が見えにくい人や読み上げソフトを使う人などは、思いがけず新しいタブが開くと混乱することがあり、古い読み上げソフトはそのことを知らせないこともある、と書かれています。例として、リンクの文字に「(opens in new tab)」(日本語版では「(新しいウィンドウで開きます)」)と添える書き方が載っています。
これを踏まえて、私はリンクの種類でこう分けています。
| リンク先 | 開き方(私の考え) | 理由 |
|---|---|---|
| 自分のブログの別の記事(内部リンク) | 同じタブ | 読み終えたら戻るボタンで元の記事に戻れる。ブログの中を回ってもらう流れを切らない |
| 公式ヘルプ・出典など、読みながら確かめてほしいページ | どちらでもよい(別タブにするなら、そう書く) | 記事と見比べたい人には別タブが便利。ただ、知らないうちにタブが増えると戸惑う人もいる |
| 商品・サービスのページ(広告・アフィリエイト) | どちらでもよい(rel は別に考える) | 開き方より、広告であることを示す rel のほうが Google の公式ドキュメントに書かれている話 |
| PDF などのファイル | どちらでもよい(何が開くかを書く) | MDN は、ダウンロードするファイルへのリンクも、何が起こるかを示すよう勧めている |
※ 表は私の運用です。どの開き方でも、検索順位が変わるという記述は、確かめた Google の公式ドキュメントにはありませんでした。
ブログの中の記事どうしは、同じタブで開くのがいちばん素直です。新しいタブで開いたページでは、戻るボタンで元の記事に戻れないことがあります(動きはブラウザによって違います)。特にスマホでは、タブが増えたことに気づかず、元の記事に戻れなくなったと感じる人もいると思います。内部リンクをどこに置くかは内部リンクはどこに貼るか、記事末尾のリンク集より本文中が押されるに書きました。
外へのリンクは好みで構いません。正直に書くと、このブログでも公式ヘルプなど外へのリンクは別タブで開くようにしていますが、MDN が勧める、新しいタブで開くことを示す表示は付けていません。別タブにするなら、リンクの文字のほうでそうと分かるようにするのが親切です。リンクの文字の書き方そのものはアンカーテキストの書き方、内部リンクは「詳しくはこちら」では押されないを見てください。
よくある質問
外部リンクを別タブにすると、直帰率や滞在時間が変わって SEO に影響しますか
そういう仕組みを説明した Google の公式の記述は、確かめた範囲では見当たりません。Google のリンクのベスト プラクティスと SEO スターター ガイドには、リンクを別タブで開くことについての記述がありません。アクセス解析の数字が開き方でどう変わるかも、私は確かめていません。順位のためではなく、読者が戻りやすい開き方を選んでください。
rel="noopener" を付けないと、SEO で不利になりますか
noopener は、Google の rel の説明には出てきません。noopener は、新しく開いたページが元のページを操作できないようにするための、ブラウザ向けの指定です。いまの HTML の仕様では、target="_blank" だけで noopener と同じ扱いになります。古いブラウザまで考えるなら、付けておいても害はありません。
外部リンクに nofollow も付けたほうがいいですか
普通のリンクには要りません。別タブにするかどうかと、nofollow を付けるかどうかは別の話です。外部リンクで評価が減るかどうかは外部リンクを貼ると評価は減る?内部リンクとの違いと貼ってよい条件に、Google の公式ドキュメントを読んで書きました。
ブログの「新しいタブで開く」にチェックを入れると、noopener も付きますか
ブログサービスや編集画面によって違うと思われるので、私は確かめていません。気になるなら、公開した記事のリンクを右クリックして「検証」などで HTML を開き、a 要素に target と rel が何と書かれているかを見てください。どちらにしても、MDN によれば、新しい版のブラウザーでは target="_blank" だけで noopener と同じ扱いになります。
まとめ
- リンクを別タブで開く(target="_blank")と検索順位が変わる、という記述は、2026年10月8日に確かめた Google の公式ドキュメントには見当たらなかった。影響が無いと書かれているわけでもない
- Google がリンクをたどれる条件として書いているのは「href 属性を持つ a 要素」であること。target には触れていない
- target="_blank" は、ブラウザにリンク先を新しいタブ(またはウィンドウ)で開かせる属性
- rel="noopener" はブラウザの仕様の話。MDN と HTML Living Standard では、いまは target="_blank" だけで noopener と同じ扱いになる(MDN は「新しい版のブラウザー」と書いている)
- Google の rel の説明が挙げるのは sponsored・ugc・nofollow で、noopener は出てこない
- 別タブにするかは読者が戻りやすいかで決める(私の考え)。内部リンクは同じタブ、外へのリンクは好みで、別タブにするならそうと分かるように書く
この記事で確かめた公式のページは、Google のリンクに関するベスト プラクティス、Google にアウトバウンド リンクの関係性を伝える、SEO スターター ガイド、MDN の a 要素・rel="noopener"・rel="noreferrer" の説明、HTML Living Standard のリンクの章の7つです(2026年10月8日に取得しました。Google と MDN は日本語版と英語版の本文を原文と照合しました)。別タブにした前後で順位を比べるような実測はしていません。
リンクの開き方は、確かめた公式ドキュメントに順位の話が見当たらない設定でした。こうした設定に時間をかけるより、検索結果に出ているのに押されていない記事を見つけるほうが、クリック数には直接つながります。その切り分けのために私が作ったツールがあるので、ここから宣伝として書きます。
サーチコンソールのエクスポートをZIPのまま置くだけで、4.0〜20.5位のページを、表示回数100回以上は通常判定、30〜99回は参考判定、30回未満は本文中心の監査に分け、この順に、同じ区分の中ではCTR機会差(表示回数 ×(期待CTR − 実CTR)で出す「回相当」の数)の多い順に並べて出します。 判定と候補3記事のCTR機会差の確認、そのうち1記事分の診断カードまでは無料です。有料は2,980円(税込)の買い切りで、無料の1件を除いた3記事分の診断カードが対象です。3記事分が揃うとき(判定に出た候補が4件以上のとき)だけご案内します。生成の利用期限は購入から7日間で、月額課金や自動更新はありません。ログインも不要です。 CSVファイルそのものはブラウザの外に出ませんが、診断カードを出すときは選んだ1ページぶんの数値(URL・キーワード・順位・表示回数・CTR)を、タイトル取得を押したときは最大10件のURLを送ります。
⚠️ このツールは記事の HTML やリンクの設定を見ません。target や rel が正しく付いているかは調べず、読むのは自分で書き出した Search Console のエクスポートのファイルだけです。並べ替えるだけで、CTR・順位が上がることを約束するものではなく、直したあとの効果を自動で追いかける機能もありません。また、掲載順位4.0〜20.5位に入るページが無いブログでは、候補が0件になることがあります。
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