この記事のまとめ
内部リンクを貼る場所は、勘ではなく検索で探せます。伸ばしたい記事を先に決め、その記事のテーマに触れている自分の記事をsite: 演算子(サイト内を対象にした検索)や Search Console で洗い出すと、そこが貼り元の候補になります。置く位置は記事末尾のリンク集より、本文中の文脈に沿った位置のほうが押されます。末尾のリンク集は読み終えた人にしか届かず、押す理由になる文脈が無いからです。アンカーテキスト(リンクにする文字)は「詳しくはこちら」ではなくリンク先の内容を示す語にし、1記事2〜4本にとどめます。
内部リンクを貼ろうとして、手が止まる場所はだいたい同じです。「で、どこに貼るのか」です。
結論から書きます。貼る場所は探せます。伸ばしたい記事を1本決めて、その記事のテーマに触れている自分の記事を検索で洗い出す。出てきた記事が貼り元です。そして末尾のリンク集ではなく、その語が出てくる本文中に置きます。
そもそも「どの記事を伸ばすか」を機械に決めさせる手もありますが、まずは貼り元の探し方から書きます。伸ばす記事が決まっていても、貼り元が見つからなければ動けません。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。
探す向きが逆になっている
内部リンクで最初に間違えるのは、場所ではなく探す向きです。
多くの場合、こう考えます。「この記事に、何を貼ろうか」。記事を開いて、関連しそうな記事を思い出して、末尾に並べる。貼り元から出発しています。
ですが、内部リンクで得をするのはリンクを受け取る側です。リンクをたどってきた読者も、リンクを手がかりにする検索エンジンも、行き先を見ています。出す側は、出しても直接は増えません。
なので、向きを逆にします。
| 考え方 | 出発点 | 起きること |
|---|---|---|
| 貼り元から考える | 「この記事に何を貼ろう」 | リンクが分散する。伸ばしたい記事に集まらない |
| 貼り先から考える | 「この記事を伸ばしたい。どこから貼れるか」 | 1本の記事にリンクが集まる |
先に決めるのは、伸ばしたい記事のほうです。そこから逆算して貼り元を探す。この順番にすると、探す作業が検索で片付きます。
内部リンクの貼り元は検索で見つかる

伸ばしたい記事が決まったら、その記事の主題になっている語を1つ取ります。あとは自分のサイトの中だけを、その語で検索します。
1. site: 演算子で探す
site: 演算子は、検索する範囲を特定のサイトに限定する書き方です。 Google の検索窓にこう入れます。
site:example.com 内部リンク ↑ 自分のドメイン ↑ 伸ばしたい記事の主題になっている語
出てきたページが、すでにその語に触れている自分の記事です。つまり貼り元の候補です。触れているということは、その話題への文脈がすでに本文にあるということでもあります。
⚠️ ただしsite: の結果はインデックスの完全な一覧ではありません。件数も概算です。出てこない = 書いていない、ではありません。取りこぼしを埋めるのが次の2つです。
2. Search Console のクエリから探す
こちらのほうが精度は高くなります。Search Console の検索パフォーマンスで検索キーワードをその語で絞り込み、「ページ」のタブに切り替えます。
出てくるのはその語で実際に検索結果に出ている自分のページです。 site: 検索が「その語を含むページ」を返すのに対し、こちらはGoogle がその語と結びつけて扱っているページを返します。貼り元としては、後者のほうが近いと考えられます。
この画面の見方そのものはサーチコンソールの見方に書いています。
3. サイト内検索・管理画面の検索で探す
WordPress の記事一覧の検索窓や、サイトに置いてある検索フォームでも同じことができます。インデックスされていない記事も拾えるのが利点です。公開したばかりの記事は site: にも Search Console にもまだ出てきません。
3つとも同じ語で回して、出てきたURLを並べます。ここまでで、貼り元の候補一覧ができます。ここまでは機械的な作業です。
末尾のリンク集は、なぜ押されないのか
貼り元が決まったら、次は位置です。記事末尾に「関連記事」として並べるのが、いちばん楽な置き方です。そしていちばん押されにくい置き方でもあります。
理由は3つあり、どれも読者の側の事情です。
- そこまで到達する人が限られる — 末尾は読み終えた人にしか見えません。途中で離脱した人には存在しないのと同じです
- 押す理由が無い — リンクは、押す前に「今これが要る」という理由が要ります。理由を作れるのは直前の文だけで、末尾のリンク集にはその直前の文がありません
- 形が毎回同じで、見飛ばされる — 全記事で同じ枠に同じ形で並ぶものは、読者が「本文ではない部分」として学習します。広告枠が見られなくなるのと同じ理屈です
逆に言うと、本文中のリンクが押されるのは、直前の文が理由を作っているからです。「◯◯については別に書きました」という文の直後にあるリンクは、読者がちょうどその疑問を持った瞬間に置かれています。
| 置き場所 | 目に入る読者 | 押す理由 |
|---|---|---|
| 記事末尾のリンク集 | 最後まで読んだ人だけ | 直前に文脈が無い |
| 本文中(その語が出てくる直後) | そこまで読んだ人すべて | 直前の文が理由になっている |
| サイドバー・共通フッター | 全ページに出るが形が同じ | 本文の一部として読まれない |
末尾のリンク集を消せ、という話ではありません。回遊の受け皿としては置いておいてかまいません。それだけで済ませない、という話です。
内部リンクを貼る場所は、本文中のどこがいいか
具体的な位置は、貼り元の記事を開いてブラウザのページ内検索で狙う語を探すと決まります。その語が最初に出てくる段落が第一候補です。
そこで読者は初めてその話題に触れます。疑問が生まれる場所が、リンクを置く場所です。語より前に置くと、まだ疑問が生まれていません。段落を1つ足して説明を挟んでから貼る形でも、ここは変わりません。
リンクを貼る側の記事から見ると、本文の流れが切れないことが条件になります。読み進める妨げになるなら、その位置は間違いです。
アンカーテキストは「詳しくはこちら」にしない
アンカーテキスト(リンクにする文字)は、リンク先の内容を示す語にします。
| 書き方 | 読者が押す前に分かること |
|---|---|
| 詳しくはこちら | 何も分からない |
| この記事 | 記事だということだけ |
| サーチコンソールの見方 | 行き先の中身が分かる |
理由は2つあります。1つは読者側で、押す前に行き先が分からないリンクは押されにくいということ。もう1つは検索エンジン側で、アンカーテキストはリンク先が何についてのページかを伝える手がかりになるためです。後者はGoogle 検索セントラルのリンクに関するドキュメントに書かれています。site: 演算子を含む検索演算子の一覧はGoogle 検索ヘルプにあります。
同じリンク先には、だいたい同じ語を使ってください。記事ごとにばらばらの呼び方をすると、行き先が同じものだと読者に伝わりません。ただし一字一句そろえる必要はありません。文の流れを壊してまで定型句を差し込むと、そこだけ翻訳調になります。
なお検索結果に出るサイトリンクも、内部リンクの構造から作られます。ただし出し方は指定できません(公式が「自動化されています」と書いています)。
内部リンクは貼りすぎない — 目安は1記事2〜4本
本文中のリンクは、増やせば増やすほど効くものではありません。1記事2〜4本を目安にしてください。
リンクは読者にとって「ここで離れてもいい」という合図です。合図が多い記事は、読み進める前に離脱されます。そして本数が増えるほど、1本あたりに向く注意は薄まります。
本数より先に効くのは、関連しているかどうかです。関係が薄い記事へのリンクは、押されないだけでなく「この人のリンクは押しても外れる」という学習を作ります。関連が薄いのに本数あわせで貼らないでください。
そもそも、どの記事を伸ばすか
ここまでは伸ばしたい記事が決まっている前提で書きました。決まっていない場合は、そちらが先です。
Search Console のデータで機械的に絞るなら、掲載順位4.0〜20.5位・表示回数100回以上のページが判断できる範囲です。順位が上すぎるページは伸びしろが小さく、下すぎるページは内部リンク以前の問題があり、表示回数が100回に満たないページは数字が偶然で振れます。
判定の中身はサーチコンソールでリライトする記事の見つけ方に全部書きました。あちらは「どの記事を直すか」、この記事は「決まったあと、どこから貼るか」で役割が違います。
この判定を自動でやるツールも作ったので、手で回すのが面倒なら使ってください。詳しくは記事の最後に書きます。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。
貼ったあと、効いたかをどう見るか
内部リンクを足しても、その場では何も起きません。貼り元の記事が再クロールされ、検索結果に反映され、数字が溜まるまで待つことになります。
数日で判断しないでください。見るのは貼り先の記事の表示回数と掲載順位で、クリック率(CTR)ではありません。内部リンクは検索結果の見た目を変えないので、CTRが動く理由がありません。
待つ期間の目安はリライトの効果はいつ分かるのかに書いています。あちらでも site: 検索を使いますが、用途は変更が検索結果に反映されたかの確認で、この記事の使い方とは別です。
よくある質問
内部リンクは1記事に何本まで貼っていいですか
上限の決まりはありませんが、本文中は2〜4本を目安にしてください。リンクが増えるほど1本あたりに向く注意は薄まり、読み進める妨げにもなります。本数をそろえるために、関連の薄い記事へ貼るのは逆効果です。
site: 検索で自分の記事が出てきません
site: の結果はインデックスの完全な一覧ではありません。公開したばかりの記事や、まだクロールされていない記事は出てきません。Search Console のページ一覧か、サイト内検索・管理画面の検索で補ってください。それでも見つからないなら、その語に触れている記事が本当に無い可能性があります。その場合は貼り元を探すより、その語を扱う記事を1本書くほうが先です。
テーマの「関連記事」機能があれば、内部リンクは要りませんか
置き換えにはなりません。自動表示の関連記事は、全記事で同じ枠・同じ形に出るため本文の一部として読まれにくく、直前に押す理由となる文脈もありません。受け皿として残しておくのはかまいませんが、伸ばしたい記事へは本文中から別に貼ってください。
まとめ
- 探す向きを逆にする。先に決めるのは伸ばしたい記事で、そこから貼り元を逆算する
- 貼り元は勘ではなく検索で出す。site: 演算子・Search Console のクエリ・サイト内検索の3つ
- 記事末尾のリンク集より、本文中の文脈に沿った位置のほうが押される。末尾は読み終えた人にしか届かず、押す理由も無い
- 置く位置は、貼り元の本文でその語が最初に出てくる段落
- アンカーテキストは「詳しくはこちら」ではなく、リンク先の内容を示す語にする
- 1記事2〜4本にとどめ、関連が薄いのに本数あわせで貼らない
内部リンクは、思いついたときに足すものではありません。伸ばしたい記事を1本決めて、検索で貼り元を洗い出す。この手順にすると、迷う時間がなくなります。
ここから先は、私が作ったツールの話です。
この記事でいちばん手前にある「伸ばしたい記事を決める」を自動でやるツールを作りました。 Search Console のエクスポートをZIPのまま落とすだけで、クリックを取りこぼしている記事が順に出ます。解凍もファイル選びも要りません。判定と候補3記事の改善余地スコアの確認、そのうち1記事分の診断カードまでは無料で、残りの診断カードが2,980円(税込)の買い切りです。月額課金や自動更新はありません。ログインも不要です。CSVファイルそのものはブラウザの外に出ません(診断カードを出すときに選んだ1ページのURL・数値・入力したキーワードを、「ページタイトルを取得する」を押したときに判定に出たページのURLを最大10件送ります)。
⚠️ ただしこのツールは内部リンクの貼り元を探してはくれません。出すのは「どの記事に伸びしろがあるか」までで、貼り元探しはこの記事の手順を手で回すことになります。記事本数が少ないサイトでは、そもそも貼り元になる記事が足りません。表示回数が100回に満たないページばかりの段階でも、判定できるページが出ません。まずは記事を増やすほうが先の段階なら、このツールは向きません。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。

