この記事のまとめ
Google トレンドの数字は検索回数ではなく、検索全体に対する割合をもとに0〜100に調整した相対値で、Google 検索セントラルのブログによるとウェブサイトでは調べるたびに0〜100に調整し直されます。そのためブログでの主な使い道は、同じグラフの中で比べる2つの場面です。1つは表記や言い回しの違う候補語を並べて記事で使う語を選ぶとき(表記の違いは別の検索として数えられます)、もう1つはその語の山が毎年何月に来るかを見て、書く・直す時期を決めるときです。月に何回検索されるかはキーワードプランナーで見積もり、細かい語で「0」と出ても検索されていないとは限りません。
Google トレンドは、ブログでは「どちらの言い回しがよく検索されているか」と「いつ検索が増えるか」を、同じグラフの中で比べるときに使います。
キーワード選びの手順で Google トレンドを勧められて開いてみたものの、グラフに出る0〜100の数字が月に何回なのか分からず、狙いたい細かい語は「0」やギザギザの線になって、使い道に迷っている人に向けて書いています。
読み終えたときには、トレンドの数字で判断してよいこととしてはいけないことを分けて、候補の語のどれを記事に使うかと、その記事をいつまでに書くか・直すかを決められるはずです。
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Google トレンドを見ても「何回検索されているか」が分からない理由
トレンドのグラフの縦軸は0〜100で、単位がありません。これは表示の都合ではなく、数字の作り方がそうなっているからです。
Google トレンドのヘルプによると、グラフの各点は、その地域と期間の検索の合計数で割ったうえで、すべての検索に対するそのトピックの割合をもとに0〜100の範囲に調整されます。目的についてヘルプは「Google トレンドでは、検索データを正規化して、検索キーワードを比較しやすくしています。」と書いています(Google トレンド ヘルプ「Google トレンドのデータに関するよくある質問」)。つまり出てくるのは回数ではなく、比べるための相対値です。
もう1つ大事なのが、調べるたびに目盛りが付け直されることです。Google トレンド API を紹介した Google 検索セントラルのブログ(2025年7月24日)には、「トレンドのウェブサイトでは、データをリクエストするたびに結果が 0~100 にスケーリングされます。」とあります(Google 検索セントラル ブログ「Google トレンド API(アルファ版)のご紹介」)。同じブログは、そのためウェブサイトで推移を追うには毎回全期間を取り直す必要がある、と説明しています。
ここから、比べてよい範囲が決まります。比べてよいのは、1回の調べで同じグラフに出た数字どうしだけです。先月調べたグラフで60だった語と、今日別に調べたグラフで60だった語は、同じ60でも目盛りが違うので並べられません。語を足したり期間を変えたりして調べ直したグラフも、私は別の1回として扱い、前に控えた数字とは比べないようにしています。
検索回数を知りたいときは、キーワードプランナーで見積もる
月に何回検索されているかの見積もりを出す道具としては、Google 広告のキーワードプランナーがあります。ただし数字には条件が付いているので、読み方は検索ボリュームの調べ方は?キーワードプランナーの数字は4条件で読むにまとめました。
トレンドの数字とキーワードプランナーの件数を掛け合わせて、月ごとの件数を作るのもやめておきます。トレンドのヘルプは、データを引用するときの注記として「Google トレンドは Google 広告とは別のデータソースです。これらのソースを一緒に引用しないでください。」と書いています(Google トレンド ヘルプ「トレンドのデータのエクスポート、埋め込み、引用を行う」)。書かれているのは引用の仕方までですが、数え方の違う2つを1つの数字にまとめる使い方も同じ理由で避けるべきだ、と私は読んでいます。
ブログでトレンドが役に立つのは、同じグラフで比べる2つの場面
数字の性質から、ブログ運営でトレンドに任せてよいことと、ほかの道具に任せることは次のように分かれます。
| 知りたいこと | トレンドを使うか | 理由・代わりに見るもの |
|---|---|---|
| 候補の言い回しのうち、どれがよく検索されているか | 使う | 同じグラフに並べれば、同じ目盛りで比べられる |
| その語の検索が毎年何月に増えるか | 使う | 1本の線の中の時期どうしは、同じ目盛りで比べられる |
| その語が月に何回検索されているか | 使わない | 回数ではなく相対値。キーワードプランナーで見積もる |
| 先月調べたグラフと今日のグラフの数字の差 | 使わない | 調べるたびに0〜100に調整し直される |
| 細かい語が検索されているかどうか | 使わない | 検索の少ない語は「0」と出る。表示が出てからは自分の Search Console で見る |
| 自分の記事の表示回数が落ちたのは季節のせいか | 判定の材料の1つ | 前年の同じ時期・ほかのページと合わせて判定する(季節変動の記事へ) |
表の上2行がこの記事の本題で、どちらも「同じグラフの中で比べる」使い方です。それぞれのやり方を書きます。
使い方1: 候補の語を同じグラフに並べて、記事で使う言い回しを選ぶ
同じことを指す言い回しが複数あるとき、記事のタイトルや見出しにどれを使うかを決めるのに使います。たとえば「サーチコンソール」と「Search Console」、「始め方」と「はじめ方」のような、表記だけが違う候補です。
表記の違いは、別の検索として数えられる
ここで比べる意味があるのは、トレンドが表記の違う語をまとめて数えないからです。ヘルプには「Google トレンドでは、同じ単語のバリエーション(スペルミスを含む)は別の検索とみなされます。」とあります(Google トレンド ヘルプ「Google トレンドでの検索のヒント」)。表記が違えば別の線になるので、並べればどちらが多いかが見えます。
入れるときは、予測入力に出る候補のうち、トピックではなく「検索キーワード」のほうを選びます。検索キーワードとして入れると「…入力した言語でのその正確な文字列の集計データが表示されます」(Google トレンド ヘルプ「検索キーワードとトピックを比較する」)。トピックは、言語やスペルの違いを問わず関連する検索をまとめたものなので、表記の違いを比べたいときには向きません。
2語以上を入れた場合は、その単語が順不同で含まれる検索の結果になり、引用符で囲むとそのフレーズを含む結果になります(Google トレンド ヘルプ「Google トレンドでの検索キーワードの比較」)。「ブログ 始め方」の線には、もっと長い語で検索された分も入っていると考えて読みます。
並べるときは、国・期間・カテゴリをそろえる
比べたい語は、検索ボックスに1つ入れてから「比較」に足していきます。ヘルプによると「一度に最大 8 個のキーワード グループを比較できます。」(同じヘルプの注記では、従来の画面は最大5個。Google トレンドでの検索キーワードの比較)。並べるときに確かめるのは次の3つです。
- 国が、記事を読んでほしい国(日本語のブログなら日本)になっているか
- 期間が、比べたい長さになっているか(季節のある語なら、山を含むように1年以上)
- 意味が複数ある語なら、カテゴリで絞っているか(ヘルプ「トレンドをカテゴリ別に絞り込む」は「ジャガー」を動物と自動車メーカーで分ける例を挙げている)
並べた結果、ほぼ同じ高さなら、トレンドの上では差が無いので、ほかの材料で決めます(よくある質問に書きました)。片方がはっきり高ければ、タイトルと見出しにはそちらを使う候補にします。選ぶのはタイトル・見出しの軸にする1語で、ほかの表記を本文に詰め込む必要はありません。ただしトレンドが答えるのは「どちらがよく検索されているか」だけで、その語で検索した人が何を知りたいかは別に確かめます。調べ方は検索意図の調べ方は3ステップに、語を選ぶ手順全体はキーワード選定のやり方は?ブログは表示の有無で使うデータを変えるにあります。
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使い方2: 山が来る月を見て、書く・直す時期を決める
もう1つは、1本の線の中で時期どうしを比べる使い方です。期間を数年に広げると、毎年同じ月に山が来る語があります。年末調整や花粉のように、検索が増える時期が決まっている語です。
山が毎年同じ月に来る語なら、その記事は山の前に書き終える、直し終えることを目標にします。公開してから検索結果に出るまでには、クロール・インデックス登録・表示という段階があり、一律の日数では決まりません(ブログの検索流入はいつから?公開から表示・クリックまでの実測)。山の月に入ってから書き始めると、記事が検索結果に出るころには山が過ぎていることがあります。
同じ語を年ごとに別の行として並べるときは、期間の長さをそろえます。ヘルプは、複数の検索キーワードの推移を比べる場面について「複数の検索キーワードの推移を比較するには、それぞれの検索キーワードで同じ長さの期間を指定します。」と書いています(Google トレンド ヘルプ「トラブルシューティング」)。直近の動きが毎年のことかをざっと見るなら、過去1か月や3か月の表示で使える「クイック比較」に、前年の同じ期間との比較があります(Google トレンド ヘルプ「クイック比較で検索インタレストの推移を比較する」)。
逆向きの使い方、つまり「自分の記事の表示回数が落ちたのは季節のせいか」を確かめたいときは、トレンドだけでは決めません。前年の同じ時期やサイト内のほかのページと合わせて見る手順と、季節のある記事を直したときの効果の測り方は検索ボリュームの季節変動を見分ける3手順に書きました。
細かい語ほど「0」やギザギザの線になる
ブログで狙いたいのは、3語・4語の細かい語であることが多いはずです。ところがそういう語をトレンドに入れると、ほとんど「0」の線や、急に跳ねてすぐ戻る線になります。これもヘルプに書かれた仕様です。除外される検索として、検索したユーザーがほとんどいないものについて、こう書かれています(Google トレンドのデータに関するよくある質問)。
データの対象は人気のあるキーワードに限られるため、検索ボリュームの小さいキーワードは「0」と表示されます。
同じページには、プライバシー保護のために統計的なノイズを組み込んでいるとあり、「このようなノイズは常に存在するものですが、検索インタレストが低いクエリやまったくないクエリの場合、特に目立ちます。」と続きます。検索の総数が足りない語は、グラフ自体が作られません(トラブルシューティング)。
つまり細かい語で「0」と出ても、誰も検索していないとは限りません。1回だけ跳ねた山も、実際に検索が増えた証拠とは読めません。細かい語は、記事を出して表示が出始めたら、自分の Search Console に実際に表示された語として見るほうが確かです。選び方はロングテールキーワードの選び方に書きました。
ヘルプはトレンドのデータそのものについても、「Google トレンドのデータとは常に、結論を導き出すものではなく、数あるデータポイントの 1 つと見なされるべきものです。」と書いています。トレンドだけで記事を書くかどうかを決めず、言い回しと時期を決める材料として使うのが、この数字に合った使い方です。
よくある質問
関連キーワードの「注目」に出る語は、狙ったほうがいいですか
候補を広げる材料にはなりますが、出ているから狙う、とは決めません。ヘルプによると、注目キーワードは指定した期間の直前の期間と比べて大きく増えた語で、「増加率が 5,000% を上回る場合は、パーセンテージの代わりに「急激増加」と表示されます。」(Google トレンド ヘルプ「関連キーワードを検索する」)。増加率なので、もともと少なかった語でも大きく出ます。気になった語は、元の語と同じグラフに並べて高さを比べてから考えます。なお、上位の検索キーワードと注目キーワードは、期間が過去1週間以上にわたるときだけ確認できます(トラブルシューティング)。
トレンドのグラフをブログに載せてもいいですか
ヘルプには、グラフのCSVでのダウンロード、共有、埋め込み(すべてのグラフで使えるわけではない)の手順があり、再利用するときは「Google トレンドのデータを再利用する場合は、情報が Google に帰属することを引用によって示してください。」と書かれています(トレンドのデータのエクスポート、埋め込み、引用を行う)。スクリーンショットを使うなら、データの出所が Google トレンドであることを添えます。
トレンドでほぼ同じ高さの2語は、どちらを使えばいいですか
トレンドでは決まらないので、ほかの材料で決めます。実際に両方で検索して上位に並ぶ記事の型が違うかを見て、自分の記事の内容に近いほうを選びます。記事を出したあとは、Search Console のクエリにどちらの語で表示されているかを見れば、自分の記事にとっての答えが分かります。
まとめ
- Google トレンドの数字は検索回数ではなく、検索全体に対する割合をもとに0〜100に調整した相対値。ウェブサイトでは調べるたびに0〜100に調整し直される
- だから比べてよいのは、1回の調べで同じグラフに出た数字どうしだけ。別々に調べたグラフの数字は並べない
- 使い方1: 表記や言い回しの違う候補語を「検索キーワード」として同じグラフに並べ、記事で使う語を選ぶ。表記の違いは別の検索として数えられる。国・期間・カテゴリはそろえる
- 使い方2: 山が毎年同じ月に来る語は、山の前に書き終える・直し終える。落ちたのが季節のせいかの判定は、トレンドだけでは決めない
- 月に何回検索されるかはキーワードプランナーで見積もる。トレンドの値と掛け合わせて件数を作らない(公式は一緒に引用しないとだけ書いている)
- 細かい語で「0」と出ても、検索されていないとは限らない。表示が出たら自分の Search Console で見る
以下は私が作ったツールの宣伝として読んでください。
トレンドで選んだ言い回しや時期は、記事を出す前の見込みです。記事が検索結果に出始めたら、確かめる材料は自分の Search Console の数字に移ります。そこで「どの記事から直すか」を決める部分を自動でやるツールを作りました。サーチコンソールのエクスポートをZIPのまま置くだけで、4.0〜20.5位のページを、表示回数100回以上は通常判定、30〜99回は参考判定、30回未満は本文中心の監査に分け、この順に、同じ区分の中ではCTR機会差の多い順に並べて出します。 判定と候補3記事のCTR機会差の確認、そのうち1記事分の診断カードまでは無料です。有料は2,980円(税込)の買い切りで、無料の1件を除いた3記事分の診断カードが対象です。3記事分が揃うとき(判定に出た候補が4件以上のとき)だけご案内します。生成の利用期限は購入から7日間で、月額課金や自動更新はありません。ログインも不要です。 CSVファイルそのものはブラウザの外に出ませんが、診断カードを出すときは選んだ1ページぶんの数値(URL・キーワード・順位・表示回数・CTR)を、タイトル取得を押したときは最大10件のURLを送ります。
⚠️ このツールは Google トレンドの値も検索ボリュームも使いません。季節による増減も補正しないので、山と谷のある記事は、この記事と季節変動の記事の手順で時期を確かめてから読んでください。直したあとの比較も自動では追わないので、反映した日を控えて自分で比べます。また、掲載順位4.0〜20.5位に入るページが無いブログでは、候補が0件になることがあります。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。
