この記事のまとめ
ブログのキーワード選定は、その語が検索されているかと、自分のページがその語で検索結果に表示されるかの2つを確かめる作業です。前者はサジェストやキーワードプランナーなど外部のデータで確かめられますが、後者は自分の Search Console に表示が出るまで、どこにもデータがありません。
そのため、使うデータは段階で切り替えます。表示がまだ無いうちは、読者が使う言葉で軸の語を決め、サジェストで候補を広げ、使えるならキーワードプランナーで検索数の見積もりを確かめ(数字は概数で、検索が非常に少ない語は見つけることも予測を出すこともできません。基本機能を使うには支払い情報の入力が要ると案内されています)、実際に検索して上位の記事の型を見てから、1記事で狙う語を1つに絞ります。
Search Console のクエリタブに自分の記事の語が並び始めたら、外部の数字より、すでに表示されている語を選ぶほうへ移ります。表示されている語を選んでも、上位に入れるとは限りません。
キーワード選定は、読者の言葉で軸を決める→サジェストで広げる→(使えるなら)検索数の見積もりを見る→上位の型を見る→1記事1語に絞る、の順に進め、自分の記事に表示が出始めたら Search Console に並んだ語から選ぶほうへ移ります。
次の記事を書く前に選び方を調べたものの、「ツールで検索ボリュームを調べて選ぶ」と言われても数字が出ない語ばかりで、選んだ語で自分の記事が表示されるのかも分からずに手が止まっている人に向けて書いています。
読み終えたときには、いまの自分のブログでどのデータを使って語を選べばいいかと、そのデータで分かることと分からないことの線が引けるはずです。
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検索ボリュームで選ぶ手順に従っても決まらないのは、問いが2つあるから
キーワード選定の手順としてよく見るのは、「ツールで月間の検索数を調べて、ほどよい数字の語を選ぶ」という形です。これで決まらないのは、手順が間違っているからではありません。1つの数字で、2つの別々の問いに答えようとしているからです。
- その語は、実際に検索されているか(需要があるか)
- 自分のページは、その語で検索結果に表示されるか
キーワードプランナーのヘルプは、メリットの1つとして「キーワードが 1 か月に獲得する検索数の見積もりを確認できます」と挙げています(Google 広告ヘルプ「キーワード プランナーを使う」)。答えているのは1つ目の問いです。その語で検索する人がどれだけいても、あなたのページがその検索結果に載るかどうかは、この数字には入っていません(同じ点を、すでに表示されている語から選ぶ側から書いたのがロングテールキーワードの選び方です)。
2つ目の問いに答えるデータは、自分の Search Console にしかありません。検索パフォーマンス レポートのヘルプは、このレポートの使い道の最初の項目に「サイトがどのような検索クエリで検索結果に表示されやすいか」を挙げています(Search Console ヘルプの検索パフォーマンス レポートの概要)。ただし、ここに語が並ぶのは、実際に自分のページが表示されたあとです。
つまり、2つ目の問いのデータは、ブログを始めたばかりのうちは存在しません。表示が出始めると手に入るようになります。キーワード選定のやり方が段階で変わるのは、このためです。
| 段階 | 使うデータ | 分かること | 分からないこと |
|---|---|---|---|
| 表示がまだ無い | サジェスト、キーワードプランナー、実際の検索結果 | その語が検索されているか(見積もり)、上位にどんな記事が並んでいるか | 自分のページがその語で表示されるか |
| 表示が出始めた | 上の3つ + 自分の Search Console のクエリタブ | 自分のページが実際に表示された語と、その表示回数・掲載順位 | まだ表示されていない語で、これから表示されるか |
まず、自分がどちらの段階にいるかを Search Console で確かめる
Search Console は、Googleのヘルプが「Google の無料サービスです」と説明している道具です(Search Console ヘルプ「Search Console の概要」)。「検索パフォーマンス」を開き、表の上の「クエリ」タブを見ます。クエリのタブには、ユーザーが入力した検索語ごとに、自分のサイトが表示された回数やクリック数が並びます。
書こうとしているテーマに近い語が1つも並んでいなければ、次の節の5つの手順で選びます。並び始めているなら、その後の、すでに表示されている語から選ぶ節に進みます。記事は公開しているのに表示回数がずっと0のままなら、選んだ語の前に、表示されない原因を切り分けておくと迷いません(サーチコンソールで表示回数が0のとき、表示されない原因を3つに切り分ける)。
表示がまだ無いうちは、外部のデータで5つの順に選ぶ
この段階で確かめられるのは、1つ目の問い(検索されているか)だけです。2つ目の問い(自分が表示されるか)は、実際の検索結果を見て推し量るしかありません。それを前提に、次の順で進めます。
1. 軸の語は、読者が使う言葉で決める
最初に決めるのは、記事のテーマを表す軸の語です。ここで迷いやすいのは、自分が普段使っている言葉と、これから読みに来る人が検索窓に打つ言葉がずれることです。Google の SEO スターター ガイドは、この点を次のように書いています。
ユーザーがコンテンツを探すときに検索しそうなキーワードを考えてみましょう。そのトピックについてよく知っているユーザーは、よく知らないユーザーとは異なるキーワードを検索クエリで使用するかもしれません。
出典:Google 検索セントラル「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」(最終更新日 2025-12-18 UTC)
書き手はそのテーマに詳しいので、専門の言い方で軸を決めがちです。読みに来てほしい人が、そのテーマに詳しくない人なら、その人の言い方で軸を決めます。同じガイドは続けて、すべての言い方を予測する必要はなく、Google の言語マッチングのシステムは、ページにそのとおりの語句が無くても、ページとさまざまな検索語句との関連を把握できる、とも書いています。軸の語を1つ決めれば十分で、言い換えを全部本文に詰め込む必要はありません。
2. サジェストで、軸の語に続く言葉を書き出す
軸の語を検索窓に入れて、確定せずに待つと候補が出ます。Google の説明では「入力を開始すると、予測入力候補に Google でこれまでに行われた実際の検索が反映されます。」とあります(Google 検索ヘルプ「Google の予測入力候補の仕組み」)。軸の語に「やり方」「おすすめ」「とは」のような言葉が続いた形が出てくるので、それを候補として書き出します。
ただしサジェストは数字を出しません。候補を決めるときには言語・場所・そのときの話題・その人の過去の検索も考慮される、とヘルプにあります。語尾から検索意図を読む方法と、見るときの注意は検索意図の調べ方は3ステップに書きました。
3. キーワードプランナーで、検索数の見積もりを確かめる
書き出した候補が実際にどのくらい検索されているかは、Google 広告のキーワードプランナーで見積もりを確かめられます。ただし、ヘルプには「「新しいキーワードの候補を取得する」などの基本機能を利用するには、お支払い情報を入力して、アカウント設定を完了する必要があります。」とあります(Google 広告ヘルプ「キーワード プランナーを使う」)。広告の道具なので、使うかどうかは支払い情報を入れるかどうかで決めてください。キーワードを調べる道具の比較はSEOツールのおすすめは?にまとめています。
使う場合、数字は概数で、既定では12か月間の平均、検索が非常に少ない語は検出と予測の対象になりません(Google 広告ヘルプ「キーワード プランナーの予測について」と「キーワード プランナーを使う」の注記)。数字の出し方と、付いている条件の読み方は検索ボリュームの調べ方は?キーワードプランナーの数字は4条件で読むに書きました。
検索が非常に少ない語が出てこないことは、個人ブログでいちばん効いてきます。読者の悩みに細かく寄せた語ほど、検索する人は少なくなります。そのうち検索ボリュームが非常に少ない語は、キーワードプランナーでは見つけることも予測を出すこともできない、と書かれています。数字が出ない語を候補から消すと、サジェストには出ているのに捨てる語が出てきます。サジェストは実際の検索を反映しているので、数字が出なくても、候補として残しておく理由になります。
4. 実際に検索して、上位にどんな記事が並んでいるかを見る
2つ目の問い(自分が表示されるか)を、この段階で推し量れるのはここだけです。候補の語で実際に検索し、上位に並んでいるのが手順の記事か、比較の記事か、用語の解説かを見ます。自分が書こうとしている記事の型と違うものばかりなら、語を変えるか、書く内容のほうを合わせます。上位の型の数え方は検索意図の調べ方は3ステップの手順①です。
ここで分かるのは、Googleがその語でいまどんな記事を上に出しているか、までです。自分の記事がそこに並べるかどうかは、公開して表示が出るまで分かりません。
5. 1記事で狙う語を1つに決め、自分の記事と重ならないかを見る
残った候補から、1本の記事で狙う語を1つに決めます。理由は、公開したあとに Search Console で結果を見る単位がページだからです。1本に狙いが複数混ざると、そのページの平均掲載順位もCTRも、混ざった数字になって読めなくなります(SEOライティングのコツは3段階に分かれる)。
決めた語が、すでに書いた自分の記事と同じ検索意図になっていないかも見ておきます。同じ意図の語に自分の記事が2本当たると、表示の機会と評価が2本に分かれることがあります。確かめ方はキーワードカニバリゼーションの確認方法にあります。
表示が出始めたら、すでに表示されている語から選ぶほうへ移る
Search Console のクエリタブに自分の記事の語が並び始めたら、選び方を切り替えます。そこに並んでいる語は、2つ目の問い(自分のページがその語で表示されるか)の答えがすでに出ている語だからです。外部のデータでは最後まで分からなかった部分が、この表では埋まっています。
しかも、クエリタブには狙っていなかった語も並びます。1つの記事は、狙った1語だけで表示されているわけではありません。表示回数と掲載順位を見ながら次に力を入れる語を選ぶ順番と、新しく書くか既存の記事を直すかの分かれ目は、ロングテールキーワードの選び方に書きました。クエリタブの語をChatGPTなどのAIに分けさせるなら、数字はAIに作らせず、答えを書き出した元のCSVと照らして確かめます(キーワード選定はAIでできる?)。
切り替えたあとも、前半の手順が要らなくなるわけではありません。自分のサイトにまだ無いテーマで新しく書くときは、そのテーマでの表示はまだ無いので、前半の5つの順に戻ります。表示があるテーマでは自分のデータを、まだ無いテーマでは外部のデータを使う、と考えると混ざりません。
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よくある質問
キーワード選定は無料でできますか
この記事の手順のうち、サジェスト・実際の検索結果・Search Console は、費用をかけずに使えます(Search Console はヘルプが無料サービスと説明しています)。キーワードプランナーは、基本機能を使うのに支払い情報の入力が要るとヘルプに書かれていて、私が見た2ページ(「キーワード プランナーを使う」と「キーワード プランナーの予測について」)には、無料と明記した文はありませんでした。検索数の見積もりを別の道具で取りたい場合の選び方はSEOツールのおすすめは?を見てください。
月間の検索ボリュームが何件くらいの語を狙えばいいですか
この記事では、何件という目安は出しません。キーワードプランナーの数字は概数で、検索が非常に少ない語はそもそも出てきません。そして、どの件数の語でも、自分のページがそこに表示されるかは数字に入っていません。件数で線を引くより、サジェストに出ていること(実際に検索されている)と、上位の記事の型が自分の書きたいものと合っていること、の2つで残す語を決めるほうが、この段階で使える材料に合っています。
キーワードプランナーで数字が出ない語は、狙わないほうがいいですか
数字が出ないだけで外す必要はありません。ヘルプは、検索ボリュームが非常に少ない語とデリケートなトピックの語は「検出と予測の対象にはなりません」と書いていますが、検索されていないとは書いていません。サジェストに出ている語なら、実際の検索が反映された候補です。ただ、検索が極端に少ない語は、公開したあとも Search Console で結果を確かめにくくなります。この点はロングテールキーワードの選び方の「やってはいけない2つ」に書きました。
どのくらい表示が出たら、後半の選び方に切り替えられますか
切り替えの目安は、期間や記事数ではなく、クエリタブに書こうとしているテーマの語が並んでいるかどうかです。表示が少ないうちは1つの語の表示回数も小さく、比べても差がはっきりしません。私が運営している別のサイトでも、9ページぶんのデータで合計の表示回数が70回、いちばん多いページで17回でした(Search Console の既定の期間のまま出した数字です)。表示が少ないブログで何を判断できるかは表示回数が少ないブログは何をリライトする?にまとめています。
まとめ
- キーワード選定で確かめたいのは、その語が検索されているかと、自分のページがその語で表示されるかの2つ
- サジェストやキーワードプランナーが答えるのは前者だけ。後者は自分の Search Console に表示が出るまで、どこにもデータが無い
- 表示がまだ無いうちは、①読者の言葉で軸の語を決める ②サジェストで候補を書き出す ③使えるならキーワードプランナーで検索数の見積もりを見る ④実際に検索して上位の型を見る ⑤1記事1語に絞り、自分の記事と重ならないかを見る、の順に進める
- キーワードプランナーの検索ボリュームは概数で、既定では12か月間の平均。検索が非常に少ない語は見つけることも予測を出すこともできない。基本機能を使うには支払い情報の入力が要ると案内されている
- クエリタブに自分の記事の語が並び始めたら、すでに表示されている語から選ぶほうへ移る。上位に入れるとは限らないが、自分のページが表示されるかという部分は分かっている
- 表示があるテーマでは自分のデータを、まだ無いテーマでは外部のデータを使う
ここから先は、私が作ったツールの話です。
表示が出始めたあとに来るのは、語を選ぶことと並んで「すでに書いた記事のどれから直すか」という判断です。そこを自動でやるツールを作りました。サーチコンソールのエクスポートをZIPのまま置くだけで、4.0〜20.5位のページを、表示回数100回以上は通常判定、30〜99回は参考判定、30回未満は本文中心の監査に分け、この順に、同じ区分の中ではCTR機会差(表示回数 × (期待CTR − 実CTR)で出す「回相当」の数)の多い順に並べて出します。診断カードを出すときに、そのページで狙っているキーワードを入れる欄があるので、この記事の方法で選んだ語をそこに入れて使います。 判定と候補3記事のCTR機会差の確認、そのうち1記事分の診断カードまでは無料です。有料は2,980円(税込)の買い切りで、無料の1件を除いた3記事分の診断カードが対象です。3記事分が揃うとき(判定に出た候補が4件以上のとき)だけご案内します。生成の利用期限は購入から7日間で、月額課金や自動更新はありません。ログインも不要です。 CSVファイルそのものはブラウザの外に出ませんが、診断カードを出すときは選んだ1ページぶんの数値(URL・キーワード・順位・表示回数・CTR)を、タイトル取得を押したときは最大10件のURLを送ります。
⚠️ このツールはキーワードを選びません。検索ボリュームの取得も、新しいキーワードの発掘もしません。読むのはページごとの掲載順位・表示回数・CTRで、狙いキーワードは手で入れます。この記事の前半(表示がまだ無いうち)の作業には使えず、掲載順位4.0〜20.5位に入るページが無いブログでは、候補が0件になることがあります。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。
