本文へ移動
リライトレーダーRewrite Radar
メニュー

公開

ロングテールキーワードの選び方、探すのではなく、すでに拾っている語から選ぶ

ロングテールキーワードを探しても記事が伸びず、選び方に迷う方へ。Search Consoleですでに表示されている語から、表示回数、掲載順位、期待CTRの順に候補を選ぶ方法を解説します。検索ボリューム順だけでは成果につながりにくい理由もわかります。

この記事のまとめ

ロングテールキーワードとは、1語あたりの検索回数は少ないものの、種類が非常に多いため合計すると検索全体の大きな部分を占める検索語のことです。選び方の結論は、キーワードツールで探すのではなく、Search Console のクエリタブに並んでいる「すでに自分が拾っている語」から選ぶことです。ツールが返すのは検索回数の見積もりだけで、自分がその語で表示されるかどうかは入っていませんが、クエリタブの語はその部分が既に済んでいます。並べる順は①表示回数がある ②掲載順位が11〜20.5位 ③実CTRが期待CTR (4位で3.15%、10位で1.19%)を下回るの3段で、AND条件ではなく順番です。 ⚠️ ③が効くのは10位までで、11位以降は順位で選びます。

ロングテールキーワードの選び方は、探し方の問題ではなく絞り込みの問題です。キーワードツールで語を数百行書き出したあと、どれを選ぶかで止まるのは自然なことです。

結論から書きます。ロングテールは探すのではなく、すでに拾っている語から選びます。Search Console の「検索キーワード」(クエリ)タブに、自分が意図せず拾っている語がすでに並んでいます。

ツールで探すより確実な理由があり、そこがこの記事の中心です。

並べ替えの判定だけを 機械にやらせる手もありますが、先に基準の中身を書きます。基準が分かっていないと出た並びを疑えません。

次に直す記事を自分のデータで調べる

Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。

ロングテールキーワードとは

ロングテールキーワードとは、1語あたりの検索回数は少ないものの、種類が非常に多いため合計すると検索全体の大きな部分を占める検索語のことです。検索回数の多い順に語を並べたとき、右側に長く伸びて途切れない部分を指します。

言葉自体は、Chris Anderson が Wired の2004年10月号に書いた記事「The Long Tail」で広まった考え方が元になっています(2006年に書籍化)。売れ筋以外の少量多品種の合計が、売れ筋の合計に匹敵するという話です。

ここで押さえておきたいのは、ロングテールは語数で決まる分類ではないことです。「3語以上の掛け合わせ」という説明をよく見ますが、定義しているのは分布上の位置であって、単語の個数ではありません。2語でも検索回数が少なければテール側です。

探すのではなく、すでに拾っている語から選ぶ

キーワードツールが返してくるのは、その語が検索されている回数の見積もりです。 Google のキーワードプランナーのヘルプにも「キーワードが 1 か月に獲得する検索数の見積もりを確認できます」と書かれています。

この数字に入っていない情報が2つあります。1つは、あなたのサイトがその語で検索結果に表示される見込み。もう1つは、その語で今あなたが何位にいるか。

ロングテール選定でいちばん不確実なのはこの2つです。需要の大きさと、自分が勝てるかどうかは別の軸で、ツールは前者しか答えません。

クエリタブの語は、不確実な部分が済んでいる

Search Console の検索パフォーマンスで「検索キーワード」タブを開くと、語ごとにクリック数・表示回数・CTR・掲載順位が並びます。

ここに並んでいる語には、共通する性質があります。Google が実際に、その語の検索結果にあなたのURLを出した実績があることです。表示回数が1回でも記録されていれば、候補として出された事実は確定しています。

つまり「表示されるか」という最も不確実な部分が、すでに答えの出た状態で並んでいます。順位も一緒に付いています。ツールで探す場合は、この2つを両方推測することになります。

記事は、狙った語だけで表示されているわけではない

もう1つの構造があります。1本の記事は、書いた本人が想定していない語を必ず拾います。見出しに入れていない言い回し、想定していなかった目的の語が混ざります。

だから「書く前に探した語」と「実際に届いている語」はズレます。ズレの向きは事前には分かりません。分かるのは公開してデータが溜まった後で、そのデータがクエリタブです。

この性質を使うと、選ぶ目的が2つに増えます。新しい記事を1本増やすための語を選ぶだけでなく、すでに表示されている語を軸に、既存のURLで拾い直す選び方ができます。

なお、クエリタブで見つけた語がどのページの数字なのかは、画面でページの絞り込みをかけて確かめる作業になります。エクスポートしたCSVには2つをつなぐ列が入っていないためで、理屈は サーチコンソールのクエリとページの違いにあります。

選ぶ基準は3つ。AND条件ではなく順番

Search Consoleですでに拾っている語を表示回数、順位、CTRの順に絞ってロングテールキーワードを選ぶ図解

並べる基準は3つですが、3つ全部を満たす語を探すのではありません。上から順に使います。役割が違うからです。

順見る列この段の役割
①表示回数その数字を信じてよいかを決める(足切り)
②掲載順位 11〜20.5位手を入れる対象を選ぶ(あと一歩の帯)
③実CTR と 期待CTR の差タイトルの問題か中身の問題かを切り分ける

① 表示回数がある — ただしクエリ単位に100回を当てない

表示回数が少ない行は、クリックが1回増えるだけでCTRが大きく跳ねます。私が作ったツールがページ単位で表示回数100回以上を下限にしているのはこのためです。

ただし、この100回はページ単位の下限です。1つのページは何十種類もの語で表示されるので、クエリ単位の表示回数はページ単位よりずっと小さくなります。同じ100回を機械的に当てると、候補がほとんど消えます。

クエリ単位でやるなら、期間を長めに取ってその中で表示回数が多い順に並べるのが現実的です。絶対値で線を引くのではなく、順番として使います。

表示回数が2桁で止まっているブログでどう決めるかは 表示回数が少ないブログで、リライトする記事をどう決めるかに分けて書きました(自分のブログで判定が0件だった話です)。

② 掲載順位が11〜20.5位

この帯を選ぶ理由は、上下の両端で打ち手が変わるからです。

  • 4.0位より上 — その語はもう取れています。ロングテールとして新しく狙う対象ではありません
  • 4.0〜10位 — 順位は取れている帯です。ここで見るのは順位ではなく③のCTRで、手を入れる先はタイトルと説明文になります
  • 11〜20.5位 — 表示はされているのに1ページ目に入っていない。その語を軸に論点を足す、あるいはその語専用の記事を作る余地があります
  • 20.5位より下 — 2ページ目より外です。改善が遠いので、他に候補があるなら後回しになります

「あと一歩」を数字で言うとこの帯です。ここに入っている語は、Google があなたのページを候補として認識したうえで、 1ページ目には足りないと判断した語だと読めます。

③ 実CTRが期待CTRを下回る

3つ目は、順位ごとの平均クリック率(期待CTR)と自分の実CTRを比べます。 AI Overview の影響を補正した目安は、4位で3.15%、10位で1.19%です。

実CTRが期待を大きく下回っていれば、順位のわりにクリックされていない =タイトルと説明文で損をしている可能性があります。逆に上回っていれば、触るべきは順位そのものです。

ただし、この3つ目は11位以降では精度が落ちます。13位以降の期待CTRは実測ではなく床値を置いてあり(11位・12位は実測値です)、0.93%前後で横一列になります。順位11〜20.5位の語は、CTRではなく順位で選ぶと割り切ったほうが判断がぶれません。

11位以降のCTRが横ばいになる理由は 11位以下のCTRはなぜ横ばいなのかに、ページ単位で同じ判定を回した結果は 手元のCSVで確かめるのが早いです。対象が無ければ0件と出ます。

直す記事と作業内容を決める

Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。

やってはいけない2つ

検索ボリュームだけで選ぶ

ボリュームは需要の大きさを表す数字で、勝てるかどうかは含みません。公式ヘルプの表現も「見積もり」です。

ボリュームが大きい語には、あなたより評価の高いサイトが並んでいます。ボリューム順に並べた表の上から選ぶと、勝てない語から順に着手することになります。ロングテールを狙う動機自体がそこにあったはずなのに、順番が逆になります。

月間0〜10件の語を大量に並べる

これは成果が出たかどうかを永久に確認できない作業になります。構造として2つの理由があります。

1つ目。その語の検索が月10件なら、上位に入れたとしても1年で120回前後しか表示されません。クリック数が偶然の範囲でしか動かないので、直した効果を測れません。

2つ目。その語は、あなたの Search Console の表にも出てこない可能性があります。Google は「2〜3か月の間に数十人を超えるユーザーからは実行されていないクエリ」をプライバシー保護のためクエリ表から除いています。

加えて公式ヘルプには、「表には 1,000 行までしか表示されないため、頻度の低い行やロングテール行が表から省略されることがあります」とも書かれています(除かれたぶんのクリックはグラフの合計には残ります)。

つまり、極端に細い語は、狙って書いても観測できないことがあります。観測できないものは、良かったのか悪かったのか判断できません。細さの下限は、検索する人の数ではなく自分が確認できるかどうかで決まります。

まだデータが無いときは、この方法は使えません

ここまでの方法は、すでに公開した記事に表示回数がある前提です。 1記事も無い状態、あるいは全ページの表示回数が0の状態では成立しません。隠さずに書いておきます。

その段階でできることは、性質の違う3つです。

  • 語を大量に並べず、3〜5本に絞る。自分が具体的に答えを書ける語だけにします。並べる数を増やしても、選ぶ材料が無い段階では精度は上がりません
  • 実際に検索して、上位の記事の型を見る。手順記事か比較記事か用語解説かを数えます。調べ方の3手順は 検索意図の調べ方に分けて書きました
  • 公開して2〜3か月データを溜め、その後この方法に戻る。クエリ表に語が並び始めたら、①②③の順で選べるようになります

順番としては、探すのが先で、選ぶのが後です。この記事が書いているのは後半だけで、前半を飛ばせるという話ではありません。

よくある質問

ロングテールキーワードは何語くらいの掛け合わせが目安ですか

語数で決まるものではありません。ロングテールキーワードは、1語あたりの検索回数が少なく種類が多い語のことで、定義しているのは検索回数の分布上の位置です。2語でも検索回数が少なければテール側に入ります。 Search Console で選ぶなら、見るのは語数ではなく表示回数と掲載順位の2列です。

検索ボリュームがゼロと出る語は狙う価値がありませんか

ツールでゼロと出ることと、検索されていないことは同じではありません。キーワードプランナーが出すのは推定値で、Google の説明も「見積もり」という言葉です。自分の Search Console のクエリ表にその語で表示回数が付いているなら、その語は実際に検索され、あなたのページが出たということです。逆に、自分のクエリ表に一度も出てこない語は、書いても結果を確認できません。

クエリタブで見つけた語は、新しく記事を書くべきですか、既存記事を直すべきですか

掲載順位で分かれます。11〜20.5位で表示されているなら、その語は既存のURLで拾えているので、まずは既存記事に論点を足す側です。新しく記事を作ると、同じ意図の語に自サイトの2ページが当たる状態になりえます。その状態の確認方法は キーワードカニバリゼーションの確認方法に書きました。

まとめ

  • ロングテールキーワードとは、1語あたりの検索回数は少ないが種類が多く、合計すると大きな部分を占める検索語。語数で決まる分類ではない
  • 探すのではなく、すでに拾っている語から選ぶ。キーワードツールの数字には「自分がその語で表示されるか」が入っていないが、 Search Console のクエリタブの語はその部分が済んでいる
  • 並べる順は①表示回数 ②掲載順位11〜20.5位 ③実CTRと期待CTRの差。AND条件ではなく順番で、 ①は足切り・②は対象選び・③は切り分けに使う。③が効くのは10位まで(11位以降は順位で選ぶ)
  • 表示回数100回以上はページ単位の下限。クエリ単位に機械的に当てると候補が消えるので、期間を長く取って多い順に並べる
  • やってはいけないのは検索ボリューム順に上から選ぶことと、月間0〜10件の語を大量に並べること。後者は匿名化と1,000行の上限で自分のクエリ表にも出てこないことがあり、結果を確認できない
  • 表示回数が0の段階ではこの方法は使えない。語を3〜5本に絞る・上位の型を見る・2〜3か月溜めてから戻る、の順になる

ここから先は、私が作ったツールの話です。

この記事の①②③をページ単位で自動で回すツールを作りました。 Search Console のエクスポートをZIPのまま落とすだけで、掲載順位4.0〜20.5位・ 表示回数100回以上のページを、改善余地スコア(表示回数 × 期待CTRとの差)の大きい順に並べます。診断カードを出すときに「そのページで狙っているキーワード」を手入力する欄があるので、この記事の方法で選んだ語をそこに入れる使い方になります。判定と候補3記事の改善余地スコアの確認、そのうち1記事分の診断カードまでは無料で、残りの診断カードが2,980円(税込)の買い切りです。月額課金や自動更新はありません。ログインも不要です。CSVファイルそのものはブラウザの外に出ません(診断カードを出すときに選んだ1ページのURL・数値・入力したキーワードを、「ページタイトルを取得する」を押したときに判定に出たページのURLを最大10件送ります)。

⚠️ 向かない人がいます。このツールはキーワードを判定しません。見ているのはページCSVの数値だけで、狙いキーワードは手入力です(ページとキーワードの対応がCSVに入っていないためです)。クエリ単位の一覧も出せませんので、この記事のクエリタブの作業は Search Console の画面で行うことになります。表示回数が2桁で止まっているブログでは、判定できるページが1件も出ません。検索ボリュームの取得や、キーワードの新規発掘の機能もありません。

Search ConsoleのZIPで無料判定する

Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。

この記事の内容をツールにしています

Search Console の「ページ」CSVを貼ると、改善余地のある記事を順番に出します。 判定とご自分の記事1件分の診断カードは無料です。ログイン不要。CSVファイルはアップロードせず、ブラウザ内で解析します。

リライトレーダーで無料診断する

関連する記事

この記事を書いた人

みやこし

ブログのリライトで「どの記事を直すか」を数字で決めるSEOライター向けツールを作っています。 掲載順位ごとの平均クリック率、AI Overviewによるクリック減の補正、タイトルの直し方など。

noteQiitaZenn

ブログの一覧に戻る