この記事のまとめ
ブログにプライバシーポリシーが要るかを規約の面から見ると、検索順位ではなく、ブログに入れた広告や解析のサービスの規約で決まります(法律上の要否は別の話で、この記事では判断しません)。Google AdSense が従う Google パブリッシャー向けポリシーと、Google アナリティクスの利用規約は、どちらもプライバシー ポリシーを掲載し、Cookie などでデータを集めていることを開示するよう求めています。AdSense のヘルプは載せる情報の項目を示す一方で、サイトや国の法律が違うため具体的な文面は提案できない、と書いています。書く中身は「自分のブログに入っているサービスが、何を集めるか」なので、他人のテンプレートでは合いません。法律上の要否はこの記事では判断せず、公的機関の窓口と専門家に確かめる範囲としました。
ブログのプライバシーポリシーは、「みんな置いているから」ではなく、自分のブログに入れたサービスの規約が求めているかどうかで考えると、規約の面で要るかどうかと何を書くかが同時に決まります。 「プライバシーポリシーと免責事項とお問い合わせフォームは必須」と書かれた記事を見て、とりあえずテンプレートを探していないでしょうか。 この記事では、AdSense と Google アナリティクス(GA4)の規約・ポリシーの原文がプライバシー ポリシーについて何を書いているかを引用し、自分のブログでは何を書けばよいかを決められるようにします。法律の解釈はしません。
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規約の面で必要かどうかは、使っているサービスの規約で決まる
個人ブログでプライバシーポリシーの話が出てくるのは、たいてい次のどれかを入れたときです。それぞれの規約やポリシーに、プライバシー ポリシーについての記述があります。
| 入れたもの | プライバシー ポリシーについて書いている公式ページ | 求めていること(要約) |
|---|---|---|
| Google AdSense(広告) | Google パブリッシャー向けポリシー「プライバシーの開示」、AdSense ヘルプ「必須コンテンツ」 | プライバシー ポリシーを掲載して守ること。第三者が Cookie などで情報を集める可能性を明示すること |
| Google アナリティクス(アクセス解析) | Google アナリティクス利用規約 第7条、アナリティクス ヘルプ「プライバシーの開示に関するポリシー」 | プライバシー ポリシーを公開し、Cookie などの使用と、Google アナリティクスを使っていること・その仕組みを開示すること |
| 欧州経済領域・英国・スイスの読者がいる場合 | EU ユーザーの同意ポリシー | 対象のサービスを使うなら、開示と同意の取得 |
どれも入れていないブログなら、少なくともこの表の規約からは求められていません。ただし、法律上どうなるかは規約とは別の話です(後述)。逆に、AdSense か Google アナリティクスのどちらかを入れているなら、規約の側に、プライバシー ポリシーの掲載や公開を求める文があります。 アフィリエイトの ASP やお問い合わせフォームのサービス、コメント欄や埋め込み動画なども、それぞれの規約やポリシーを持っています。この記事ではそれらは読んでいないので、入れているサービスの規約をそれぞれ確かめてください。
AdSense: パブリッシャー向けポリシーと「必須コンテンツ」が書いていること
AdSense プログラム ポリシーは冒頭で、すべてのパブリッシャーに「Google パブリッシャー向けポリシー」とプログラム ポリシーを守るよう求めています。そのGoogle パブリッシャー向けポリシーには「プライバシーの開示」という項目があり、「パブリッシャー様には次の要件を満たしていただく必要があります。」として、まず次のように書いています。
Google のプロダクトおよびサービスを利用することで、データの収集、共有、使用について明確に開示するプライバシー ポリシーを掲載し、それに準拠すること。
英語版は「have and abide by a privacy policy」で、プライバシー ポリシーを持ち、それを守ること、という意味です。続けて、Cookie・ウェブビーコン・IP アドレスなどの技術についての情報も含めること、そして次の点を明示することを求めています。
ウェブサイトに広告を掲載することによって、第三者がユーザーのブラウザに Cookie を保存したり、ウェブビーコンまたは IP アドレスを使用したりして情報を収集する可能性があることについて、プライバシー ポリシーで明示すること。
載せる項目は「必須コンテンツ」のヘルプにある
具体的に何を載せるかは、AdSense ヘルプの必須コンテンツにあります。日本語版は「プライバシー ポリシーには次の情報を記載する必要があります。」として、次の3つを挙げています。
- Google などの第三者配信事業者が Cookie を使い、そのサイトや他のサイトへの過去のアクセス情報に基づいて広告を配信すること
- Google が広告 Cookie を使うことで、Google とそのパートナーが、そのサイトや他のサイトへのアクセス情報に基づいて広告を表示できること
- 読者は広告設定でパーソナライズド広告を無効にできること(または www.aboutads.info で、第三者配信事業者の Cookie によるパーソナライズド広告を無効にできること)
さらに、第三者広告配信を無効にしていない場合は、ほかの配信事業者や広告ネットワークの広告が載ること、それらのサイトへのリンク、そこでパーソナライズド広告の Cookie を無効にできること(提供されている場合)も明示するように書かれています。 なお、このページの英語版は「should include」で、日本語版の「必要があります」よりやや弱い言い方です。日本語版には AI 翻訳を含む場合があるという注記も付いています。どちらにしても、上のパブリッシャー向けポリシーのほうは英語版も「must」です。
Google は文面を用意していない
同じヘルプの最後には、こうあります。
パブリッシャー様ごとにサイトの状況が異なり、また国によって法律も違うため、Google がプライバシー ポリシーに関する具体的な文面をご提案することはできません。
Google 自身が「そのまま使える文面」を出していない、ということです。ネットで配られているテンプレートも、誰かが自分のサイトに合わせて書いたものです。Google によるデータの使い方については、パブリッシャー向けポリシーが、Google のサービスを使用するサイトやアプリから収集した情報の Google による使用のページへのリンクを目立たせて表示する方法もある、と書いています。 審査そのものに通らないときに見る場所はアドセンス審査に通らない?記事数より先にサイトに届くかを見るにまとめました。
Google アナリティクス: 利用規約の第7条が書いていること
GA4 を入れているだけで AdSense は使っていないブログでも、Google アナリティクス利用規約(最終更新: 2023年5月15日)の第7条「プライバシー」に、次の文があります。
お客様はプライバシー ポリシーを公開し、Cookie、モバイル デバイスの識別子(例: Android の広告 ID、iOS の広告 ID)、またはデータの収集に使われる類似技術の使用について、そのプライバシー ポリシーで通知する必要があります。
また、Google アナリティクスの使用と、Google アナリティクスでデータが収集および処理される仕組みについても開示する必要があります。
英語版も「You must post a Privacy Policy」です。アナリティクス ヘルプのプライバシーの開示に関するポリシーも、「サイトやアプリで Google アナリティクスを使用する際は、Google アナリティクスを使用していることに加え、Google アナリティクスでデータが収集、処理される仕組みについて開示する必要があります。」と同じことを書いています。 仕組みの説明は、利用規約によれば、上で挙げた「Google のサービスを使用するサイトやアプリから収集した情報の Google による使用」のページへのリンクを目立つように表示することで開示できます。
同じ第7条は、プライバシー ポリシーについて「適切なプライバシー ポリシーを用意したうえでそれに準拠し、ユーザーから情報を収集するうえで、適用されるすべての法律、ポリシー、規則を遵守するものとします。」とも書いています。規約の側も、法律を守ることを前提にしています。 また同じ第7条には、Cookie の保存などについて、情報の提供と同意の取得が法律で義務付けられている場合には、読者に明確な情報を提供し同意を得るよう商業上合理的な努力をする、という文もあります。どの場合に法律で義務付けられるかは規約には書かれておらず、この記事でも判断しません。 GA4 をまだ入れていない、あるいは入れたけれど見方が分からない場合は、ブログのアクセス数はどこで調べる?GSC・GA4・ブログの解析の違いで、GA4 が要るかどうかから確かめられます。
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欧州経済領域・英国・スイスの読者がいるなら: EU ユーザーの同意ポリシー
Google にはEU ユーザーの同意ポリシーもあります。Google との契約にこのポリシーが組み込まれている場合や、組み込まれている Google のサービスを使っている場合に、欧州経済領域・英国・スイスの読者について、次のことを求めています(要約)。
- Cookie などのローカル ストレージの使用(法律で義務付けられている場合)と、広告のパーソナライズのための個人データの収集・共有・利用について、法的に有効な同意を得る
- 同意の記録を残し、同意を取り消す手順を示す
- 個人データを集める可能性のある当事者を明確にし、その使い方を目立つ場所に示す
AdSense の場合は、Google パブリッシャー向けポリシーの「ユーザーの識別」に「EU ユーザーの同意ポリシーを遵守していること。」とあります。 日本語で書いている個人ブログでも、海外から読まれることはあります。自分の使っているサービスにこのポリシーが組み込まれているかは、そのサービスの管理画面や規約で確かめてください。この記事では、日本の読者に同意の画面が必要かどうかは扱いません。
書く中身は「どのサービスが何を集めるか」。テンプレートが合わない理由
ここまでの規約が求めているのは、どれも「自分のブログで実際に動いているもの」の開示です。パブリッシャー向けポリシーは掲載するだけでなく「それに準拠すること」も求めています。だから、テンプレートをそのまま貼ると、2つの方向でずれます。
- 使っていないサービス(別の広告ネットワークや解析ツール)の説明が入っている
- 使っているサービス(入れたプラグイン、お問い合わせフォームのサービス、埋め込み)の説明が抜けている
書く前に、自分のブログで動いているものを並べるのが先です。私なら次の順で洗い出します。
- 広告: AdSense、ほかの広告ネットワーク、アフィリエイトの ASP
- 解析: Google アナリティクス、ブログサービスやサーバーのアクセス解析
- 読者が入力するもの: お問い合わせフォーム、コメント欄、メールの登録
- 埋め込み: 動画、SNS の投稿、地図など
それぞれについて、何を集めるか(Cookie・IP アドレス・入力された内容)、どこへ送られるか(サービスの会社名)、読者が止める方法はあるか(オプトアウトのページ)を書き、各サービスのポリシーへリンクします。AdSense と Google アナリティクスについては、上で引いた項目がそのまま書く内容になります。
このサイトのプライバシーポリシーで書いていること
例として、このサイト(リライトレーダー)のプライバシーポリシーは、2026年10月6日更新の版で、外部サービスとして Anthropic・Stripe・Vercel・Google・Resend の5社を、IP アドレスの保存先として Upstash を名前で挙げ、それぞれに何を送るかを書いています。Google アナリティクスについては、画面で「許可する」を選んだ場合に限って読み込むこと、Cookie を使わない別の解析(Vercel Web Analytics)を使っていることも書いています。 どれも、このサイトで実際に動いているものから書いた項目です。ページのソースには「このページは実装と一致していなければ意味がない。」というコメントを残してあり、送るものを変えたらこのページも直すことにしています。テンプレートからは出てこない項目ばかりです。
法律で必要かどうかは、この記事では判断しない
「個人情報保護法でプライバシーポリシーは義務か」という問いには、この記事では答えません。私は法律の専門家ではなく、ブログで何を集めているかによって話が変わるからです。 個人情報保護委員会の個人情報保護法相談ダイヤルは、個人情報保護法に関する質問を電話で受け付け、「ガイドラインやQ&Aの内容に基づき助言や回答を行います。」と書いています。同じページには「ガイドラインやQ&Aに記載がないご相談、個人情報保護法に規定がないご相談、個人情報保護法への適法性・違法性の判断を求めるご相談には応じておりません。」ともあります。公的機関の窓口でも、個別のケースの適法・違法の判断はしない、ということです。自分のブログで法律上どうなるかを確かめたい場合は、委員会のガイドラインや Q&A を読むか、専門家に相談してください。
よくある質問
免責事項は必要ですか
この記事で読んだ AdSense・Google アナリティクスの規約とポリシー(日本語版・英語版)には、ブログに免責事項を置くよう求める記述はありませんでした。アナリティクスの利用規約に出てくる「免責」は、第10条「保証に関する免責条項」と第8条「補償」(利用者が Google を免責する側)で、ブログに免責事項を置くよう求める文ではありません。規約からは求められていない、までが確かめた範囲です。法律上の効果については、この記事では判断しません。
お問い合わせフォームは必要ですか
こちらも、読んだ規約とポリシーに、問い合わせ先を置くよう求める記述はありませんでした。置く場合は、フォームのサービスが入力内容をどこへ送るかを、プライバシーポリシーに書く対象に加えます。このサイトでも、お問い合わせフォームで送る項目と、届けるために使っている会社を書いています。 連絡先が検索の評価でどう扱われるかは運営者情報ページは必要か・著者情報はSEOに効くか、確認できたのは推奨までに書きました。
プライバシーポリシーが無いと AdSense の審査に落ちますか
審査の条件としてプライバシーポリシーの有無を挙げたヘルプは、この記事では確かめていません。ただ、パブリッシャー向けポリシーは AdSense のパブリッシャーが守るものとして「プライバシーの開示」を求めているので、広告を出すなら掲載することになります。審査で戻ってきたときに見る場所はアドセンス審査の記事に書きました。
プライバシーポリシーを置くと SEO に効きますか
この記事で読んだのは広告と解析の規約で、検索順位について書いたものではありません。運営者情報や著者情報が検索の評価に関係するかは、Google 検索セントラルの記述を確かめた運営者情報ページは必要か・著者情報はSEOに効くか、確認できたのは推奨までに書きました。
アフィリエイトだけのブログでも要りますか
ASP の規約は会社ごとに違い、この記事では読んでいません。登録している ASP の規約で、プライバシー ポリシーや広告の表記について何を求めているかを確かめてください。広告であることの表示(いわゆるステマ規制)については、消費者庁の説明を引いてアフィリエイトはSEOで不利?公式が問題にする「薄い」ページの線引きで触れています。
まとめ
- ブログにプライバシーポリシーが規約の面で要るかどうかは、SEO ではなく、入れた広告や解析のサービスの規約で決まる(法律上の要否は別。この記事では判断しない)
- AdSense(パブリッシャー向けポリシー)と Google アナリティクス(利用規約 第7条)は、どちらもプライバシー ポリシーの掲載と、Cookie などでデータを集めていることの開示を求めている
- 載せる項目は AdSense ヘルプ「必須コンテンツ」にあるが、Google は具体的な文面を提案できないと書いている。欧州経済領域・英国・スイスの読者には EU ユーザーの同意ポリシーもある
- 書く中身は「自分のブログで動いているサービスが、何を集め、どこへ送り、どう止められるか」。テンプレートは、使っていないものが入り、使っているものが抜ける
- 免責事項・お問い合わせフォームを求める記述は、読んだ規約・ポリシーには無かった。法律上の要否はこの記事では判断せず、個人情報保護委員会も個別の適法・違法の判断はしないと書いている
この記事で確認した公式ページは、AdSense プログラム ポリシー、Google パブリッシャー向けポリシー、AdSense ヘルプ「必須コンテンツ」、Google アナリティクス利用規約、アナリティクス ヘルプ「プライバシーの開示に関するポリシー」、EU ユーザーの同意ポリシー、個人情報保護委員会「個人情報保護法相談ダイヤル」の7つです(2026年10月8日に取得し、Google のページは日本語版と英語版の本文を照合しました)。規約は変わることがあるので、書く前に原文を確かめてください。
アクセス解析を入れる目的は、どの記事が読まれているかを知り、次に直す記事を決めることのはずです。検索から来る読者については、Search Console のデータで「検索結果に出ているのに押されていない記事」を探せます。以下は、すでに届いている記事のほうだけを扱う、私が作った有料ツールの宣伝です。
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⚠️ このツールはプライバシーポリシーを作りませんし、規約に合っているかも判定しません。Google アナリティクスや AdSense のデータも読みません。並べ替えるだけで、順位やクリック数が上がることを約束するものではありません。また、掲載順位4.0〜20.5位に入るページが無いブログでは、候補が0件になることがあります。直したあとの効果を自動で追いかける機能もありません。
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