この記事のまとめ
古い記事の情報を更新するリライトは、順位やCTRが落ちる前に着手できる唯一のタイプです。サーチコンソールの数字に出るのを待つ必要がなく、書いた本人が一番早く気づけます。直す優先順位は3段階で、①事実として間違っている(終了したサービス・変わった価格)が最優先、次が②画面や手順が変わった、最後が③年号だけが古いです。 ①は放置すると読者を誤らせるため、順位に関係なく直します。そして中身を変えずに更新日だけ新しくするのは、方法として成り立ちません。 Google公式のガイドは「コンテンツを実質的に変更していないにもかかわらず、ページを新鮮に見せるためにページの日付を変更していますか」を、作り方を見直すべきサインとして挙げています。
古い記事の情報を更新するリライトは、ほかのリライトと性質が違います。数字が落ちるのを待たずに、いま直せます。サーチコンソールを見ても「情報が古い」とは書いてありませんが、書いた本人だけは、記事より先に事実が変わったことを知っています。
この記事では、更新する方法を直す優先順位の3段階として書きます。そして「更新日だけ新しくする」がなぜ対策にならないかも、公式ドキュメントの記述で確認します。
数字のほうから直す記事を選ぶやり方も ありますが、この記事で扱うのは数字に出ない側です。両方は別の作業なので、混ぜないほうが早く終わります。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。
なぜ「情報の古さ」だけは、数字より先に気づけるのか
リライトの判断はふつう、サーチコンソールの数字から入ります。クリックが減った、CTRが期待を下回っている、順位が落ちた。どれも「読者の反応が起きたあと」の話です。
ところが情報の古さは、順序が逆になります。事実が変わった瞬間に、記事は間違いになります。読者の反応が変わるのは、そのあとです。
ふつうのリライト 数字が動く → 気づく → 直す 情報の更新 事実が変わる → 気づく → 直す → (数字は後から)
しかも、古くなったことは数字に出にくいという事情があります。理由は3つです。
- じわじわ効くので、期間比較に埋もれる — ある日を境に半分になるような減り方はしません。先月比で数%ずつ落ちる動きは、季節変動と区別がつきません
- サーチコンソールはクリックまでしか見ていない — 開いた人が「この情報、終わったサービスじゃないか」と離脱しても、クリック数は同じ1のままです。がっかりされた事実は数字に出ません
- 順位が落ちるとしても、かなり遅れる — 順位が動くには数週間かかります。気づいた時点ではもう何か月も間違ったまま読まれています
そして決定的なのがこれです。サーチコンソールの「ページ」CSVには、公開日も更新日も入っていません。列は「上位のページ・クリック数・表示回数・CTR・掲載順位」の5つだけです。つまり古さは、機械側にそもそもデータが無い領域です。
ここだけは、書いた本人が機械より早い。紹介したサービスが終わったこと、価格が変わったこと、管理画面のボタン名が変わったこと。これは自分の目で見て知っています。数字を待つ理由がありません。
リライトすべきタイミング全体(順位が落ちた・CTRが期待を下回る、も含む3つのサイン)は リライトのタイミングはいつが正解かにまとめています。この記事はそのうち「情報が古くなった」だけを深掘りしたものです。
古い記事の情報を更新する方法 — 直す優先順位は3段階
「古い」とひとくくりにすると手が止まります。害の大きさで3段階に分けると、どれから直すかがそのまま決まります。
| 段階 | 中身 | 読者に起きること | 急ぎ度 |
|---|---|---|---|
| ① 事実として間違っている | 終了したサービス、変わった価格・料金プラン、廃止された制度 | 読んだ人が間違った行動をとる | 最優先。順位に関係なく直す |
| ② 画面や手順が変わった | ボタン名・メニュー位置の変更、スクリーンショットが別物 | 手順どおりに進めず、途中で離脱する | 次に直す |
| ③ 年号だけが古い | タイトルや本文の「2024年版」。中身は今も正しい | 選ばれにくいが、読めば役に立つ | 見た目の問題。まとめて後で |

①だけは、SEOの話ではありません。表示回数が10回しかないページでも、間違ったままにしておく理由はありません。逆に③は、急いで全記事を直しても得られるものは小さい。この差を先に付けておくと、限られた時間の配分を間違えません。
① 事実として間違っている — 順位を見ずに直す
紹介したツールがサービスを終了した。無料プランが有料になった。制度が廃止された。このタイプは、記事が読者を誤らせている状態です。
直し方はシンプルです。
- 間違った記述を消す。残さない — 「※2026年8月時点ではサービス終了」と注記を足すだけだと、本文はまだ古い説明のままです
- 代わりになる情報を書く — 終了したなら後継サービスや、いまの選択肢を書く。ここが読者にとって一番価値があります
- タイトルと導入も見る — 本文だけ直しても、タイトルが古い前提のままだと検索結果の見え方は変わりません
「この記事のせいで誰かが損をするか」で判断してください。するなら、いま直す作業です。
② 画面や手順が変わった — 自分で1回なぞる
手順を書いた記事の劣化は速いです。管理画面のボタン名やメニューの位置は、こちらの都合と関係なく変わります。
確認方法は1つしかありません。記事のとおりに自分で1回やってみることです。どこで詰まるかが、そのまま直す箇所です。
- スクリーンショットを撮り直す — 画像が古いと、本文が正しくても読者は迷います
- 断定を避けた書き方に変える — 「左メニューの一番下」より「左メニューの中にある〇〇(名称は変わることがあります)」のほうが、次の変更で壊れません
- 変わっていない部分は触らない — 全文を書き直すと、何が効いたのか分からなくなります
③ 年号だけが古い — まとめて処理する
中身は今も正しいのに、タイトルに「2024年版」と入っている。これは中身の問題ではなく、検索結果での見え方の問題です。
ここで注意点が1つあります。中身を確認せずに年号だけ書き換えるのは、①の逆をやっていることになります。「2026年版」と名乗ったのに内容が2024年のままなら、読者にとっては嘘です。
年号を新しくするなら、その年の内容として通るかを確認してからにしてください。通らないなら、直すのは年号ではなく中身です。そもそも毎年直す予定がないなら、タイトルから年号を外すほうが長持ちします。
古い記事のリライトで、更新日だけ新しくするのは方法として成り立たない
「更新日を新しくすれば順位が上がる」という話を見かけます。これを支持する公式の記述は見つかりません。見つかるのは、むしろ逆の記述です。
Google の「ユーザーの役に立つ、信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」には、「検索エンジンを第一に考えたコンテンツ作成を回避する」という節があります。そこに並ぶ質問のうち2つが、この話に直接あたります。
「コンテンツを実質的に変更していないにもかかわらず、 ページを新鮮に見せるためにページの日付を変更していますか。」 「なんらかの方法でサイトを『新鮮』に見せれば全体的な検索ランキングが 向上すると信じて、大量の新しいコンテンツを追加したり 大量の古いコンテンツを削除したりしていますか (そのようなことをしてもランキングは向上しません)。」
この節の前置きは「以下の一部またはすべての質問に対する答えが『はい』だった場合は、コンテンツをどのように作成するかを再評価する必要があるという警告です」です。
読み取れる範囲を、広げずに書きます。
- 「日付だけ変える」は、見直すべきサインとして名指しされている。推奨されている手法ではありません
- 「ランキングは向上しません」という断り書きが付いているのは、次の項目のほう(大量に追加・大量に削除)です。日付の項目に付いているのではありません。ここは混同しやすいので、そのまま書きます
- つまり公式が言っているのは「順位が下がる」でも「上がる」でもなく、作り方を見直せということです
切り分けはこうなります。直すべきは日付ではなく中身です。中身を実質的に更新したなら、更新日が新しくなるのは結果です。中身を触らずに日付だけ動かすのは、結果だけを先に作ろうとしている状態で、読者にとっては何も良くなっていません。
実際に更新したあと、日付をどう扱うか
中身を直したなら、日付は正しく出して構いません。 Google の「Google 検索で署名日に影響を与える」には、日付情報の示し方が書かれています。
- ユーザーに見える日付をページに置き、目立つ位置に配置する。「公開日」「最終更新日」などのラベルを付ける
- 構造化データでも日付を示す。Article や BlogPosting の datePublished / dateModified
- 見える日付と構造化データの日付を一致させる
- 未来の日付を指定しない
同じページに、「署名日が必ず検索結果に表示されるとは限らない」とも書かれています。日付を整えれば表示される、という保証はありません。あくまで「Google が判定しやすくなる」までの話です。
なお同ドキュメントは、Google が推定しているのは「ページが公開された日または大幅に更新された日」だとしています。「大幅に」がここにも出てきます。誤字を1つ直した日を更新日にするのは、この趣旨から外れます。
出典はどちらもGoogle公式です → ユーザーの役に立つ、信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成 / Google 検索で署名日に影響を与える
古い記事は「直す」のか「消す」のか
情報が古い記事を見つけたとき、選択肢は更新だけではありません。分かれ目は「いまの読者にとって、更新後に価値が残るか」です。
| 状態 | 取る手 |
|---|---|
| 事実が変わっただけで、テーマ自体はまだ需要がある | 更新する(この記事の話) |
| 同じテーマの記事が複数あり、どれも中途半端 | 1本に統合する |
| テーマ自体が終わっていて、更新しても書くことがない | 消すかどうかを検討する |
ただし「消す」は、更新より判断が重い作業です。検索以外の流入や外部リンク、サイト内の導線が消えるからです。迷ったら、まず更新のほうが安全です。
消す判断の手順は 古い記事を削除するとSEOの評価は上がるのかに、統合するかどうかの仕分けは リライトか、統合か、削除かに分けて書いています。
数字から選ぶ作業と、混ぜない
ここまでが「情報の古さ」で直す記事を選ぶ方法です。これは、数字で直す記事を選ぶ作業とは別物です。
| 情報の古さで選ぶ | 数字で選ぶ | |
|---|---|---|
| 材料 | 自分が知っている事実 | サーチコンソールのCSV |
| 気づける人 | 書いた本人だけ | データを見れば誰でも |
| 判断できないページ | 無い(全記事が対象) | 表示回数が少ないページ |
| 効く相手 | すでに読みに来ている人 | まだクリックしていない人 |
順番としては、①の「事実として間違っている」を先に片付けるのが素直です。件数がそれほど多くないうえ、放置するコストがはっきりしているからです。そのあとで、数字のほうから優先順位を出します。
数字のほうを自動で順位づけするツールも作っています。詳しくは記事の最後に書きます。
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よくある質問
古い記事を更新したら、順位はどれくらいで戻りますか
戻る保証はありませんし、期間も約束できません。再クロールされて評価に反映されるまで時間がかかるうえ、順位は競合ページとの相対で決まるためです。判断は3〜4週間ほど空けてからにしてください。 1週間で上下しても、それは誤差の範囲です。同じ記事を何度も触ると、どの変更が効いたのか分からなくなります。頻度の考え方は リライトの頻度はどれくらいかに書いています。
古い記事は、順位が高いものから更新すべきですか
①の「事実として間違っている」記事は、順位を見ずに直してください。順位が低くても、読んだ人が間違った行動をとる状態は変わらないからです。順位や表示回数で優先順位を付けるのは、②と③のように「間違ってはいないが、古い」記事を並べるときです。
記事の中身を直したのに、検索結果の日付が変わりません
署名日が必ず表示されるとは限りません。公式ドキュメントにそう書かれています。 Google は1つの要素ではなく複数の要素から日付を推定していて、こちらが指定した日付がそのまま出るとは限りません。できるのは、見える日付と構造化データの日付を一致させ、未来の日付を出さないところまでです。表示のされ方そのものは、こちらで決められません。
まとめ
- 情報が古い記事は、数字が落ちる前に直せる唯一のタイプ。サーチコンソールを待つ必要がない
- 「ページ」CSVに公開日も更新日も入っていない。古さは機械にデータが無い領域で、書いた本人が一番早く気づける
- 直す優先順位は3段階。①事実として間違っている → ②画面や手順が変わった → ③年号だけが古い
- ①は順位を見ずに直す。読んだ人が間違った行動をとるため
- 中身を変えずに更新日だけ新しくするのは、公式が「見直すべきサイン」として挙げている質問そのもの。直すのは日付ではなく中身
- 更新しても書くことが無いテーマなら、直すより統合か削除の検討に回す
情報の更新は、SEOの施策というより記事のメンテナンスです。効果が数字に出るかどうかにかかわらず、間違ったまま置いておく理由がありません。
ここから先は、私が作ったツールの話です。
先に正直に書きます。この記事で書いた「情報が古い記事」は、ツールでは見つけられません。サーチコンソールの「ページ」CSVに日付の列が無いので、判定する材料がそもそも無いからです。ここは自分の目でやるしかない領域です。
ツールがやるのは、もう一方の「数字で選ぶ」側です。 Search Console のエクスポートをZIPのまま読み込むと、掲載順位4.0〜20.5位・表示回数100回以上のページだけを対象に、順位ごとの期待CTRと実測CTRの差に表示回数を掛けて、改善余地スコアの多い順に並べます。解凍もファイル選びも要りません。判定と候補3記事の改善余地スコアの確認、そのうち1記事分の診断カードまでは無料で、残りの診断カードが2,980円(税込)の買い切りです。月額課金や自動更新はありません。 CSVファイルそのものはブラウザの外に出ませんが、診断カードを出すときは選んだ1ページぶんの数値(URL・キーワード・順位・表示回数・CTR)を送信します。タイトル取得のボタンを使うと最大10件のURLを送信します。
⚠️ 向かない場合もはっきり書いておきます。表示回数100回以上のページが無いブログでは、判定できるページが1件も出ません。また、直したい理由が「情報が古いから」なら、このツールを使う場面ではありません。この記事のとおり手で直すほうが確実です。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。

