この記事のまとめ
伸びない記事を全部リライトしようとすると終わりません。手を動かす前に「リライト」「統合」「削除(または非公開)」の3つに仕分けます。直す対象は掲載順位4.0〜20.5位・表示回数100回以上のページで、ここだけが数字で判断できる帯です。統合するのは似たテーマの記事が複数あって、どれも中途半端な場合で、評価が分散しているのが原因なので1本にまとめます。表示回数がほぼ0のページは、直しても見られる機会が増えません。仕分けを決めるのは記事の出来ではなく、判断材料があるかどうかです。
伸びていない記事が20本あるとします。20本ぜんぶをリライトしようとすると、まず終わりません。
終わらない理由は本数ではありません。伸びない理由が3種類あるのに、手段を1つ(リライト)しか用意していないからです。先に3つに仕分けると、実際に手を動かす本数はかなり減ります。
このうち「直す」に当たるページを機械に選ばせる手もありますが、まずは仕分けの考え方から書きます。仕分けができていないと、そもそも直してはいけないページを直すことになります。
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結論: 3つに仕分ける

| 仕分け | 見分ける条件 | やること |
|---|---|---|
| ① リライト | 掲載順位4.0〜20.5位・表示回数100回以上 | タイトルか本文を直す |
| ② 統合する | 似たテーマの記事が複数あり、どれも中途半端 | 1本にまとめ、残りはリダイレクト |
| ③ 削除/非公開 | 表示回数がほぼ0 | 削除、または検索から外す |
分けているのは記事の出来ではありません。判断材料があるかどうかで分けています。ここが要点です。
なぜ「全部リライト」だと終わらないのか
リライトにかかる時間は本数に比例します。一方で、リライトで得られるものは本数に比例しません。
検索結果に出ていないページをどれだけ直しても、増えるクリックはほぼ0です。表示されていないものは、タイトルを直しても表示されないからです。努力の量と結果が対応しない領域が混ざっているのに、全部を同じ手段で処理しようとするから終わりません。
しかも伸びない原因は1種類ではありません。「中身が弱い」「同じテーマで自分の記事どうしが競合している」「そもそも出ていない」は別の問題で、それぞれ効く手が違います。リライトが効くのは最初の1つだけです。
① リライト — 数字で判断できる帯
直す対象は掲載順位4.0〜20.5位・表示回数100回以上のページです。この2つは、どちらも「判断できるか」を決める条件です。
- 表示回数100回以上 — これを下回ると、CTR(クリック率)が偶然で大きく振れます。表示17回ならクリック0回で0%、1回で5.9%。クリック1個で評価がひっくり返る数字は、判断材料になりません
- 掲載順位4.0〜20.5位 — 上位は改善の余地が小さく、下位はそもそも見られていないので、タイトルの問題ではありません。掲載順位は小数で出るので、3.8位のページは「上位すぎる」側に入ります
この帯に入ったページは、CTRを順位ごとの期待値と比べて判断します。絶対値では判断しません。1位と10位ではクリックされる確率がそもそも違うからです。
| 掲載順位 | 期待CTR(AI Overview 補正後) |
|---|---|
| 1位 | 9.90% |
| 4位 | 3.15% |
| 6位 | 2.05% |
| 8位 | 1.52% |
| 10位 | 1.19% |
つまり8位でCTRが1.2%なら、期待どおりです。直す番ではありません。同じ1.2%でも4位なら期待の半分以下なので、タイトルを疑う番になります。
直すと決めたあと、どれから手をつけるかはサーチコンソールでリライトする記事の見つけ方に手順まで書いています。この記事はその手前の仕分け、あちらは①に入ったページの並べ方です。
② 統合する — 評価が分散している
似たテーマの記事が3本あって、どれも10位前後で止まっている。これはリライトの問題ではなく、記事の数の問題です。
なぜ中途半端になるのか
同じ検索意図に自分のページが複数当たると、検索エンジンはそのうちどれを出すかを選ぶことになります。1つの検索語に対して自サイトから何本も並ぶことは、ふつうありません。
分散するのは表示機会だけではありません。外部からのリンクも、サイト内からのリンクも、本文の情報量も3つに割れています。1本ずつ見ると、どれも「あと一歩足りない記事」になります。足りないのは各記事の努力ではなく、まとまっていないことです。
見分け方
Search Console の「検索パフォーマンス」で、同じ検索語に対して自サイトの複数のURLが出ていないかを見ます。クエリを1つ選んでからページの一覧に切り替えると、そのクエリで出ているURLが並びます。
次の状態が重なっていれば、統合を検討する材料になります。
- 同じ検索語で自サイトの複数ページが表示されている
- どれも上位に届いていない(1本だけ上位で他が下位なら、それは分散ではなく既に決着している)
- 読み比べると内容がかなり重なっている
逆に、テーマが似ていても検索語が違うなら、統合しないほうがよいことがあります。別々の検索語で別々に表示回数が付いているなら、それは分散ではなく分業です。
統合するときのリダイレクトの注意

統合は「2本目以降の本文を1本目に移して、2本目を消す」作業です。ここでURLを消すと、そのURLに付いていた評価は切れます。
これを引き継ぐ手段が301リダイレクト(古いURLを新しいURLへ恒久的に転送する設定)です。設定の方法はGoogle公式のリダイレクトの解説にあります。
⚠️ ただし転送先はどこでもいいわけではありません。Google はサイト移転のドキュメントで「多くの古いURLを、トップページのような関係のない1つのURLにまとめて転送しないこと」と書いています。読者を混乱させ、ソフト404として扱われることがあるためです。
逆に言うと、公式が明言しているのはここまでです。「統合先が元記事の内容をどれだけ受け止めていれば十分か」の基準は公開されていません。安全側に倒すなら、転送先を「その記事の話題を実際に扱っているページ」にする— というのが、公式の記述から言える範囲です。
作業として抜けやすいのは次の3つです。
- 先に本文を移してから、リダイレクトを設定する — 順番が逆だと、転送先に無い内容のまま転送することになります
- サイト内のリンクを張り替える — 消したURLを指したままの内部リンクが残ると、読者は毎回転送を経由します
- 反映には時間がかかる — 再クロールされるまで、検索結果には古いURLが残ります。すぐに戻らなくても、失敗とは限りません
URLを変えたときに何が起きるかは記事タイトルの変更で順位は下がるのかに書いています。あちらはタイトル変更の可否が主題で、 URLの話はその中の注意点として扱っています。
③ 削除(または非公開)— 直しても見られる機会が増えない
表示回数がほぼ0のページは、リライトの対象外です。検索結果に出ていないので、タイトルを直しても、出る回数は増えません。
ここは①と対になっています。①が「材料があるから判断できる」なら、③は「材料が無いから判断できない」です。判断できないものを判断しようとすると、時間だけが減ります。
消す前に確認すること
ただし、表示回数0の理由が「まだ測れていないだけ」のことがあります。消す前に次を確認してください。
| 確認 | 該当したら |
|---|---|
| 期間が短くないか(直近28日で見ていないか) | 期間を長くして測り直す。少ないサイトほど長い期間が要ります |
| 公開したばかりではないか | まだ評価されていないだけの可能性があります。消さない |
| そもそも検索結果に載っているか | インデックスされていないなら、原因は記事の質ではありません |
| 検索以外の流入や、外部からのリンクが無いか | SNSやメールから読まれているなら、消すと失います |
| サイト内から重要な導線になっていないか | 先にリンクの張り替えが必要です |
削除・非公開・統合の使い分け
- 統合できる中身がある → ②へ回す。捨てるより移すほうが得です
- 中身は要らないが、URLへのリンクが外部にある → 消すとリンク先が失われます。関連ページへの301リダイレクトを検討します
- 読者には残したいが、検索には出したくない → 削除ではなくnoindex(検索結果に出さない指定)という選択があります
- どれにも当てはまらない → 削除。ただし消したこと自体で他の記事が上がるとは限りません
消すと決めたあと、そのURLに404・410・301・noindexのどれを返すかで迷ったら、記事の削除で404と410どちらを返すか、301・noindexとの使い分けに、選ぶ基準は速さではなく「代わりになるページがあるか」だという話と、消えるまでの時間を決めるのは再クロールの間隔だという話を書いています。
最後の1点は誤解されやすいところです。「薄い記事を消せばサイト全体が上がる」と断定できる根拠は、こちらにはありません。③の目的は順位を上げることではなく、直しても効かないページに時間を使わないことです。
仕分けまでは分かった、で、どれから手をつけるのか——という段階なら、①に入るページを自動で選ぶツールも作りました。詳しくは記事の最後に書きます。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。
仕分けはどの順でやるか
①②③の順に並べていますが、作業の順番はこの通りではありません。先にやるのは「判定できるページがあるかどうか」の確認です。
- ①に入るページを数える — 掲載順位4.0〜20.5位・表示回数100回以上。ここに何本あるかで、以降の話が変わります
- ①が数本あるなら、まず①を直す — 最も結果が読める作業です
- ①がほぼ0なら、②と③を先に見る — 直せる材料が無いのにリライトを続けても数字は動きません
①が0本なら、リライト自体がまだ早い段階です。その状態でどうするかは表示回数が少ないブログで、リライトする記事をどう決めるかに書きました。自分のブログで実際に0件だったときの話です。
「いつ手をつけるか」というタイミングの話はリライトのタイミングはいつが正解かの領分です。あちらが時期、この記事が分類で、役割を分けています。
よくある質問
統合した記事の日付は、新しくしたほうがいいですか
中身を実際に更新したなら、更新日を新しくして問題ありません。統合は本文を足す作業なので、更新の実態はあります。ただし日付を新しくしたこと自体で順位が上がるわけではありません。変わっているのは中身のほうです。
統合するとき、どちらのURLを残すべきですか
すでに表示回数と順位が付いているURLを残すのが基本です。残す側にはこれまでの評価が積まれており、消す側にはそれが少ないからです。本文の出来がよいのが消す側だったとしても、本文は移せますが、URLに付いた評価は移すのに手間がかかります。
記事を消すと、サイト全体の評価は下がりますか
下がるとも上がるとも、こちらでは断定できません。確実に起きるのはそのURLが検索結果から消えることだけです。だから③の判断基準は「サイト全体への影響」ではなく、そのページ単体が検索から流入を得ているかどうかに置いています。流入があるなら、消す理由はありません。
まとめ
- 伸びない記事は、手を動かす前に「直す」「統合する」「消す/非公開」の3つに仕分ける
- 直す = 掲載順位4.0〜20.5位・表示回数100回以上。数字で判断できる材料がある帯
- 統合する = 同じ検索語に自サイトの複数ページが出ていて、どれも中途半端。評価が分散しているのが原因なので、まとめる
- 消す/非公開 = 表示回数がほぼ0。検索結果に出ていないので、直しても見られる機会が増えない
- 統合ではURLの評価が切れる。本文を移してから301リダイレクトを設定し、サイト内リンクも張り替える
- 消す前に期間・公開直後・インデックス・外部リンク・内部導線を確認する
分けているのは記事の良し悪しではなく、判断材料の有無です。材料があるものだけ直す、と決めるだけで、手を動かす本数は減ります。
ここから先は、私が作ったツールの話です。
この記事の①「直す」に入るページを選ぶところを自動でやるツールを作りました。 Search Console のエクスポートをZIPのまま落とすだけで、 4.0〜20.5位・表示回数100回以上のページを拾い、期待CTRとの差に表示回数を掛けた「改善余地スコア」の大きい順に並べます。差が小さくても表示回数が多ければ上に来ます。解凍もファイル選びも要りません。判定と候補3記事の改善余地スコアの確認、そのうち1記事分の診断カードまでは無料で、残りの診断カードが2,980円(税込)の買い切りです。サブスクではなく、月額課金も自動更新もありません。ログインも不要です。CSVファイルそのものはブラウザの外に出ません(診断カードを出すときに選んだ1ページのURL・数値・入力したキーワードを、「ページタイトルを取得する」を押したときに判定に出たページのURLを最大10件送ります)。
⚠️ ただし②の統合と③の削除は、このツールでは判定しません。統合するかどうかは本文を読み比べないと決まらず、削除するかどうかは検索以外の流入や外部リンクを見ないと決まらないからです。そこは手で判断してください。
⚠️ また表示回数が少ないブログでは、判定できるページが出ません。上に書いたとおり、100回未満だと数字が偶然で振れるためです。記事を増やすほうが先の段階なら、このツールは向きません。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。

