この記事のまとめ
リライトのタイミングは、勘ではなく3つのサインで決まります。①順位のわりにCTRが低い ②順位が落ちた ③情報が古くなった。ただし、公開直後や前回の変更直後は、数字だけで急いで判断せず、変化を記録してから見直します。表示回数が100回未満ならCTRはクリック数件で大きく動きます。
リライトのタイミングは、「なんとなく古くなったから」で決めると外します。
直すべきページには3つのサインがあり、数字だけで判断を急がない時期もあります。公開日と前回の変更日は自分の記録で確かめます。
判断だけ機械にやらせる手も ありますが、まず基準から書きます。基準が分かっていないと、出てきた順番を信用できません。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。
結論: 3つのサインと、3つの「待て」
この6つで、ほぼ判断がつきます。順に見ていきます。
| 見えている状態 | 先に確かめること | 次の行動 |
|---|---|---|
| 順位はあるがCTRが低い | 表示回数が十分か、検索結果でどんなタイトルが表示されているか | タイトル案を検討する |
| 順位が下がった | 比較期間、クエリの変化、前回の変更日 | 原因を切り分けてから本文を確認する |
| 情報が古い | 古い箇所が実際の手順や判断を誤らせるか | 該当箇所を更新する |
| 表示回数が少ない、または変更直後 | 比較できるデータと経過日数 | 記録して再確認する |
サイン① 順位は取れているのに、CTRが期待を下回る
順位のわりにCTRが低いページは、検索結果での見え方を確認する候補です。 タイトルや説明文が原因かどうかを確かめてから、変更する箇所を決めます。
判断の仕方は単純で、その順位の平均CTRと、自分の実CTRを比べます。日本市場の実測値にAI Overviewによるクリック減を補正すると、8位の目安は1.52%、4位は3.15%です。これは日本市場の2021年の調査値をAI Overviewの影響で補正した推定値であり、個々のクエリに当てはまる保証はありません。
8位のページで実CTRが0.5%なら、目安の半分を下回っています。まず検索結果での見え方を確認する候補です。逆にCTRが目安に近いなら、タイトル変更を急がず、他のページを優先できます。
数字の読み方は サーチコンソールの見方に、期待CTRの根拠は 推定の根拠と限界に書いています。
サイン② 順位が落ちた
順位が落ちた事実だけでは原因を決められません。比較期間とクエリの変化、前回の変更日を先に確認します。検索する人が求める内容と記事がずれているなら、本文や見出しを確認する候補になります。
⚠️ ただし「12か月平均」のまま見ると、落ちたこと自体に気づけません。落ちる前の順位が平均に混ざるからです。期間を「過去3か月」に切り替えて見直してください。
平均に何が隠れるのかは サーチコンソールで期間を比較するに書きました。
サイン③ 情報が古くなった
順位もCTRも変わっていないのに、直す価値があるのがこれです。
- 年号が古い — 検索結果に「2024年版」と出ていると、それだけで選ばれにくくなります
- 終了したサービスを紹介している — 開いた人がすぐ離脱します
- 画面や手順が変わった — 手順記事は特に劣化が早いです
このタイプは数字に出る前に直せます。CTRが下がってから気づくより、気づいた時点で直すほうが早い。
数字だけで変更を急がない3つの状態
比較の前提がそろっているかを先に確かめます。事実誤認や壊れた手順を見つけた場合は、時期にかかわらず該当箇所を直します。
① 公開から3か月たっていない
新しい記事は検索データが少なく、順位も上下することがあります。その途中で数字だけを理由にリライトすると、順位が動いた理由が、時間経過なのかリライトなのか分からなくなります。
② 表示回数が100回に届いていない
CTRが偶然で大きく振れるので、判断材料になりません。表示17回ならクリック0回で0%、1回で5.9%。クリック1個で評価がひっくり返ります。
この段階では、CTRを根拠にリライト対象を決めるのは難しいため、期間を延ばしても母数が足りないか確認します。
③ 前回のリライトから3〜4週間たっていない
検索結果に反映されるまで時間がかかる場合があります。1週間で「効かなかった」と判断して次の手を打つと、どちらが効いたのか永久に分かりません。
効果測定の期間については リライトの効果はいつ分かるのかに詳しく書きました。
年に何回やればいいのか
回数を決めないでください。「四半期に1回」のような周期で回すと、直す必要のないページまで触ることになります。
サインが出たページだけを、出たときに直す。これで足ります。 ①と②は毎週5分Search Consoleを見ていれば気づけますし、③は書いた本人がいちばん早く気づきます。
まとめて直そうとしないことも大事です。順位が動くまで3〜4週間かかるので、10本を一度に直すと、どれが効いたのか分からないまま次の月が来ます。数本ずつ進めるほうが学習が早い。
優先順位はどうつけるか
サインが出たページが複数あるときは、 CTRを比べられるページでは、改善余地スコアの大きい順を確認の目安にします。情報の誤りや古さはスコアと別に判断します。
改善余地スコア = 表示回数 × (期待CTR − 実CTR) ÷ 100(CTRは%単位)
8位・表示1,000回・実CTR0.6%なら、目安との差0.92ポイントから改善余地スコアは約9です。同じ8位で表示が5,000回なら約46です。これは確認の順番を決める目安で、クリック増の予測ではありません。同じ診断の候補どうしなら、表示回数も加味して確認順を決めます。
「順位が惜しいページ」から手をつけると外します。11位のページを10位に上げても、増えるクリックはわずかです。
手作業でもできます。CSVを落として、順位ごとの期待CTRを引いて、差に表示回数を掛ける。ただ記事が数十本あると、これを毎回繰り返すことになります。 同じ計算を自動でやるツールも作ったので、面倒なら使ってください。詳しくは最後に書きます。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。
着手前に確認すること
- 同じ期間の表示回数・CTR・平均掲載順位を控え、比較するクエリも確認したか
- 公開日と前回の変更日を確認し、数字の変化を読むには早すぎないか
- 検索結果で表示されるタイトルと、記事内の古い情報を実際に確かめたか
- 今回変える箇所を1つに決め、次に確認する日を記録したか
よくある質問
リライトすると順位が下がりませんか
タイトルは元に戻せるので、そこは怖がらなくて大丈夫です。危ないのはURL(スラッグ)の変更で、こちらは古いアドレスに付いた評価が切れます。ブログの設定によってはタイトルを変えるとURLも一緒に変わるので、そこだけ先に確認してください。
古い記事は消したほうがいいですか
表示回数がほぼ0なら、直しても戻ってきません。検索結果に出ていないので、タイトルを直しても見られる機会が増えないからです。ただし消すか統合するかの判断基準は、この記事の範囲を超えます。伸びない記事はリライトか、統合か、削除かに分けて書きました。
リライトと新規記事、どちらを優先すべきですか
候補が0件というだけでは決められません。表示回数が少ないのか、上位ページが多いのか、順位が対象範囲外なのかで次の行動が変わります。新規記事とリライトの選び方は専用記事で確認してください。
まとめ
- 直すサインは3つ — CTRが期待を下回る / 順位が落ちた / 情報が古い
- 数字だけで変更を急がない状態は3つ — 公開3か月以内 / 表示100回未満 / 前回から3〜4週間以内。古い事実や誤った手順は別に直す
- 周期で回さない。サインが出たページを、出たときに直す
- まとめて直さない。数本ずつでないと、何が効いたか分からない
- CTRを比べられるページは改善余地スコアの大きい順を確認の目安にする。情報の誤りは別に直す
タイミングの判断は、直すサインより「待つ理由」のほうが効きます。待てば測れる。待たなければ、直したこと自体が無駄になります。
ここから先は、私が作ったツールの話です。
この記事に書いた優先順位づけを自動でやるツールを作りました。 Search Console のエクスポートをZIPのまま落とすだけで、改善余地スコアの大きい順に記事が並びます。解凍もファイル選びも要りません。判定と候補3記事の改善余地スコアの確認、そのうち1記事分の診断カードまでは無料で、残りの診断カードが2,980円(税込)の買い切りです。月額課金や自動更新はありません。ログインも不要です。CSVファイルそのものはブラウザの外に出ません(診断カードを出すときに選んだ1ページのURL・数値・入力したキーワードを、「ページタイトルを取得する」を押したときに判定に出たページのURLを最大10件送ります)。
⚠️ ツールが弾けるのは、上の3つのうち「表示回数が少ない」だけです。表示回数100回未満と、順位4.0位より上・20.5位より下のページは判定から外していますが、公開時期と前回リライトの時期は、ページCSVに入っていないので判定できません。公開2か月・8位・表示500回のページは、普通に候補として出てきます。
出てきたページでも、「公開から3か月」と「前回から3〜4週間」はご自分で確認してください。ツール側で担保できるのは表示回数と順位の範囲までです。なお公開したばかりのブログや表示回数がまだ少ないブログでは0件になります。その段階なら、このツールは向きません。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。

