この記事のまとめ
サーチコンソール(Search Console)の注釈は、公式には「カスタム アノテーション」と呼ばれる機能で、パフォーマンス レポートのグラフを日付のところで右クリックし、1件120文字までのメモを付けます。公式ヘルプによると、1つのプロパティに200件まで、500日以上たったものは自動で削除され、今は編集できません。メモはプロパティ全体で共有され、制限付きユーザーも表示はできます。注釈はフィルタに関係なく表示される一方、比較モードと24時間ビューには表示されないので、前後を比べるときは注釈の日付を先に控えてから比較に切り替えます。注釈は変えた日の目印で、数字が動いた原因までは示しません。
サーチコンソールの注釈は、パフォーマンス レポートのグラフを右クリックして、その日付に120文字までのメモを付ける機能です。リライトした日や、サイトの設定を変えた日を書いておくと、グラフの線と同じ画面にその日の印が出ます。 「あの記事を直したのはいつだったか」を思い出せないままグラフを眺めている人なら、今日から使えます。 この記事では、付け方と、公式ヘルプに書かれている制約(文字数・件数・誰に見えるか・いつ消えるか・どの画面で消えるか)を確かめ、その制約から、注釈に何を書けばあとで比べるときに役立つかまで決めます。
注釈を付ける前に来るのは「どの記事を直すか」という判断です。そこを機械に任せる手もあります。それは記事の最後に書きます。
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「注釈」「アノテーション」「メモ」は同じ機能を指している
検索すると呼び名がばらばらで、同じものかどうか迷います。公式の名前は「アノテーション」です。Search Console のアノテーションのヘルプは、2種類あると書いています。
システム アノテーション: Search Console によって自動的に生成され、データ処理とレポートに関する問題が表示されます。
カスタム アノテーション: 新しい機能のリリース、セールスの実施、ウェブサイトのバグの修正など、プロパティに固有の重要なイベントをマークするために自分で作成するメモ。
自分で付ける注釈は、このうちの「カスタム アノテーション」です。グラフに自分で付けた覚えのない印があるなら、それはSearch Console が自動で出すシステム アノテーションの可能性があります。
日本語の呼び名が揺れているのは、公式の日本語ページ自体が揺れているためです。2025年11月17日のGoogle 検索セントラル ブログの発表は、日本語版のタイトルが「カスタムメモを使用して Search Console のデータにコンテキスト情報を追加」で、記事中の画像の説明には「カスタムグラフの注釈」とあります。英語版のタイトルは "Adding context to your Search Console data with custom annotations" です。
ヘルプの日本語版の末尾には、AI翻訳を含む場合があるという注記があります。英語版のヘルプと突き合わせると、上の引用の「セールスの実施」に当たる例は英語版には無く、英語版の例は新しい機能のリリースとバグの修正の2つです。
注釈の付け方と消し方
付ける手順は、ヘルプにこう書かれています。
1 つのプロパティに最大 200 個のアノテーションを設定できます。
- パフォーマンス レポートを開きます。
- メモを追加する特定の日付のグラフを右クリックします。
- 日付選択ツールを使用して日付を選択します。
- テキスト フィールドにメモを入力します(最大 120 文字)。
- [追加] をクリックします。
右クリックしたあとに出る項目の名前は、ヘルプの手順には書かれていません。発表のブログでは、日本語版が「[メモを追加]」、英語版が "Add annotation" です。画面の文言は変わることがあるので、見当たらないときはヘルプのほうを確かめてください。
付けた注釈を見るときと消すときの手順も、同じヘルプにあります。
- グラフ上のアノテーション マーカーをクリックすると、メモが表示されます。
- アノテーションのポップアップ ウィンドウで [削除] を選択します。
- 次の画面で [キャンセル] または [削除] を選択して、キャンセルまたは確定します。
現在、アノテーションの編集はできません。
編集ができないので、書き間違えたら消して付け直すことになります。付ける前に、何を書くかを決めておくほうが手戻りがありません。何を書くかは、次の制約から決まります。
120文字・200件・500日、公式ヘルプに書かれている制約
ヘルプに書かれている制約を、1つの表にまとめました。ヘルプの日本語版の記述を短くまとめています。
| 項目 | ヘルプの記述 | 使うときに気をつけること |
|---|---|---|
| 文字数 | 1件につき最大 120 文字 | 変えた中身を全部は書けない。何の記事かと、何を変えたかの見出しだけ書く |
| 件数 | 1 つのプロパティに最大 200 個 | 件数はプロパティ単位。記事ごとに200件ではない |
| 保存期間 | 500 日以上経過したものは自動的に削除 | 長く残したい内容は、注釈とは別の場所にも書いておく |
| 編集 | 現在はできない | 直すときは消して付け直す |
| 表示される場所 | フィルタに関係なく表示されるが、比較モードや 24 時間ビューには表示されない | ページで絞っても、ほかの記事の注釈が出る。比較に切り替えると注釈は見えなくなる |
| 誰に見えるか | プロパティ全体で共有。所有者と完全な権限を持つユーザーは追加・表示・削除ができ、制限付きユーザーは表示だけ | 人の名前や連絡先を書かない(ヘルプが個人を特定できる情報を含めないよう求めている) |
誰に見えるかの行は、英語版のほうが範囲がはっきりしています。英語版は "any owner or full user of the property can add, view, or delete any annotation." で、所有者やフルユーザーなら、自分以外の人が付けた注釈も消せると読めます。日本語版の「メモを追加、表示、削除できます」には、この「どの注釈でも」に当たる語がありません。外注先や家族にフルユーザーの権限を渡しているなら、注釈は自分だけのメモではないと考えておきます。権限の種類そのものはサーチコンソールの権限、見せるだけならフルユーザーで足りますにまとめています。
ヘルプには個人情報について、こう書かれています。
アノテーションは特定可能なビジネスデータと見なされ、プロパティの他のユーザーと共有されます。そのため、名前、電話番号、住所などの個人を特定できる情報をアノテーションに含めないでください。
確認した公式ページは、上のヘルプと発表のブログの2つです(どちらも日本語版と英語版を2026年10月6日に取得して原文と照合しました)。注釈がパフォーマンス レポート以外のどのレポートに出るか、500日をいつから数えるか、200件に達したときにどうなるかは、この2ページには書かれていないので、この記事でも書きません。
注釈には「どの記事か」を必ず書く。プロパティ全体の目印だから
表の5行目が、書く中身を決めます。ヘルプは、注釈が「適用するフィルタに関係なく表示されます」と書いています。注釈はページに付くのではなく、プロパティの日付に付く目印です(ヘルプの「フィルタに関係なく表示」「プロパティ全体で共有」から)。ある記事のURLでグラフを絞り込んでも、別の記事について付けた注釈がそのまま並びます。
ですから「タイトル変更」とだけ書いた注釈は、半年後に見ると、どの記事のタイトルを変えたのか分かりません。120文字の中で、最低限この2つは書きます。
- どの記事か(URLの末尾や記事の短い名前)
- 何を変えたか(タイトル・導入文・見出しなど、変えた項目の名前だけ)
たとえば「リライト /blog/○○ タイトル・導入文・見出し2つを変更。詳細は記録表」のように書けば、120文字に収まり、半年後でも何の印か分かります。変える前の数字や、何を狙って変えたかまで書こうとすると、120文字では足りないことが多いです。
注釈は変更日の目印には使えますが、変える前の数字や狙いまで残すには文字数が足りないことが多いので、記録は別に持ちます。何を残せば足りるかはリライトの記録は5項目で足りる、効果測定のやり方は変える前の数字で決まるに書きました。注釈の本文に「詳細は記録表」と書いておくと、2つがつながります。
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比較モードに切り替えると注釈は消える。日付を先に控えてから比べる
注釈の使いどころは、変えた日の前後で数字がどう動いたかを見るときです。ところがヘルプのとおり、注釈は「比較モードや 24 時間ビューには表示されません」。前後を並べて比べようとして比較に切り替えた瞬間、注釈は画面から消えます。
そこで、使う順番はこうなります。
- 比較に切り替える前の、ふつうのグラフで注釈のマーカーをクリックし、日付と中身を確かめる
- その日付を控える(注釈の日は「変えた日」なので、比べる2つの期間の境目になる)
- 注釈の日の前と後で、同じ長さの期間を2つ組んで比較する
2つの期間の長さがそろっていないと、変化なのか期間の取り方の違いなのかが分かりません。長さのそろえ方と、どのくらいの差なら変化と言えるかはサーチコンソールの期間比較で間違えやすいこと、同じ長さで比べるに書いています。
24時間ビューにも注釈は出ません。24時間ビューで何が分かるかはサーチコンソールの24時間ビューは何を見る?使える3場面と判断の注意点を見てください。
注釈が示すのは変えた日の位置で、数字が動いた原因ではない
注釈の日のあとで線が上がっていると、その変更が効いたように見えます。けれども公式の説明は、注釈が「グラフのコンテキストを提供することで、データの変化を把握するのに役立ちます」というところまでで、原因を示すとは書いていません。発表のブログも、注釈を「データの明確な視覚的基準点」と書いています。注釈が示すのは変えた日の位置だけで、数字が動いた原因ではありません。同じ時期に、季節の波や検索結果そのものの変化が重なることもあります。
ブログは、注釈を付ける場面の例として次の4つを挙げています。
- テンプレートの更新やサイトの移行などのインフラストラクチャの変更
- 新しいプラグインの導入や代理店の雇用などの SEO 対策
- さまざまなユーザーの意図に合わせてコンテンツを変更する
- 祝日など、ビジネスに影響を与える外部イベント
4つ目の「外部イベント」が入っているのは、自分が何もしていない日にも数字は動くからだと私は読んでいます。連休やセールの時期など、自分の作業以外で数字が動きそうな日にも注釈を付けておくと、あとで線が動いたときに「自分の変更の前後」と「外の出来事の前後」を見分ける手がかりになります。
リライトした日に付けるなら
ブログの例の3つ目「さまざまなユーザーの意図に合わせてコンテンツを変更する」は、リライトそのものです。ブログは、機能を紹介する前置きで「…特定の変更をいつ行ったか、検索トラフィックに影響する出来事がいつ発生したかを正確に覚えておくのは難しい場合があります。」と書いています。リライトした日に注釈を付けておけば、少なくとも「いつ変えたか」は画面の上に残ります。
リライトを1回反映したら注釈を1件、という付け方なら、上で決めた書き方(どの記事か・変えた項目の名前・詳細は記録表)がそのまま使えます。そのうえで、いつ数字を見に行くかは注釈とは別に決めておきます。確認する日を予定として先に置くやり方はリライト後の順位確認のタイミング、確認日を予定に入れて再修正を防ぐに、記録が途中で止まってしまう理由はリライトの記録が続かないのは面倒だからではない、読み返す日が決まっていないからに書きました。どのくらい待ってから比べるかはリライトの効果はいつ分かる?待つ期間と失敗しない確認手順の領分です。
よくある質問
注釈を付けられません
権限が制限付きユーザーになっていないか確かめてください。ヘルプでは、プロパティの所有者か完全な権限を持つユーザーなら追加・表示・削除ができ、制限付きユーザーは表示だけできるとされています。なお、ヘルプでは1つのプロパティに200件までとされています(上限に達したときの表示はヘルプに書かれていません)。
付けた注釈を書き直せますか
今はできません。ヘルプに「現在、アノテーションの編集はできません。」とあります。マーカーをクリックして出るポップアップから削除し、付け直します。
グラフに自分で付けていない印があります
Search Console が自動で付けるシステム アノテーションの可能性があります。ヘルプはシステム アノテーションを、データ処理とレポートに関する問題を表示するものと説明しています。同じプロパティに権限を持つ人がほかにいるなら、その人が付けたカスタム アノテーションのこともあります。
比較モードで注釈が見えません
仕様です。ヘルプに、注釈は比較モードや24時間ビューには表示されないと書かれています。比較に切り替える前のグラフで注釈の日付を確かめ、その日を境に期間を組んでください。
まとめ
- サーチコンソールの注釈は、公式の名前では「カスタム アノテーション」。パフォーマンス レポートのグラフを日付のところで右クリックして付ける
- 公式ヘルプによると、1件120文字まで、1つのプロパティに200件まで、500日以上たったものは自動で削除、今は編集できない
- プロパティ全体で共有され、所有者と完全な権限を持つユーザーは追加・表示・削除、制限付きユーザーは表示だけ。個人を特定できる情報は書かない
- フィルタに関係なく表示されるので、注釈には「どの記事か」と「何を変えたか」を書く
- 比較モードと24時間ビューには表示されないので、比べる前に注釈の日付を控え、その日を境に同じ長さの期間で比べる
- 注釈が示すのは変えた日の位置だけで、数字が動いた原因は示さない。変える前の数字や狙いは、注釈とは別の記録に残す
注釈は、変えた日を忘れないための目印としては十分に役立ちます。ただ、120文字の目印なので、比べる日を決めることと、変える前の数字を控えることは、注釈の外でやることになります。
ここから先は、私が作ったツールの話です。
注釈を付ける前に来るのは「どの記事を直すか」という判断です。そこを自動でやるツールを作りました。サーチコンソールのエクスポートをZIPのまま置くだけで、4.0〜20.5位のページを、表示回数100回以上は通常判定、30〜99回は参考判定、30回未満は本文中心の監査に分け、この順に、同じ区分の中ではCTR機会差の多い順に並べて出します。診断カードには、反映する前に変更前の状態を控えるための「変更前の控えをコピー」ボタンがあります。 判定と候補3記事のCTR機会差の確認、そのうち1記事分の診断カードまでは無料です。有料は2,980円(税込)の買い切りで、無料の1件を除いた3記事分の診断カードが対象です。3記事分が揃うとき(判定に出た候補が4件以上のとき)だけご案内します。生成の利用期限は購入から7日間で、月額課金や自動更新はありません。ログインも不要です。 CSVファイルそのものはブラウザの外に出ませんが、診断カードを出すときは選んだ1ページぶんの数値(URL・キーワード・順位・表示回数・CTR)を、タイトル取得を押したときは最大10件のURLを送ります。
⚠️ このツールは Search Console に注釈を付けませんし、リライトのあとの数字を自動で追いかけることもしません。注釈を付けるのも、前後を比べるのも、この記事に書いたとおり Search Console の画面でやってください。また、掲載順位4.0〜20.5位に入るページが無いブログでは、候補が0件になることがあります。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。
