この記事のまとめ
サーチコンソールの権限を人に渡すときは、原則「フルユーザー」を選びます。相手が自分でトークンを設置して「確認済み所有者」になっていると、公式ヘルプいわく「サイトでトークンを追加または削除する必要があります」——画面だけでは外せなくなるためです。 フルユーザーなら[設定] > [ユーザーと権限] から即座に外せて、パフォーマンスもリンクも全部見えます。
外注ライターに記事の数字を見てもらいたい。制作会社にサイトを触ってもらう。サーチコンソールを、人に見せる必要が出てきた。
結論を先に書きます。渡す権限は、迷ったら「フルユーザー」です。数字を見る用途なら、これでほぼ足ります。
理由は権限の非対称にあります。渡すのはどれも数クリックですが、外すときの手間が権限によって全く違います。そして「所有者」だけは、外れないことがあります。
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権限は「所有者」と「ユーザー」の2種類に分かれる
サーチコンソールの役割は、大きく所有者とユーザーの2種類です。Google公式ヘルプの書き出しはこうです。
プロパティに対する役割には、所有者とユーザーという 2 つの種類があります。行使できる権利と機能は、その役割によって異なります。他のユーザーに権限を付与できるのは、プロパティの所有者のみとなります。
— Google公式ヘルプ
そして所有者は、さらに2つに分かれます。外せるかどうかが変わるのは、ここです。
| 役割 | 公式の説明 |
|---|---|
| 確認済み所有者 | 「所有権を証明するトークン(ウェブサイトにアップロードされた HTML ファイルなど)を使用してプロパティの所有権を確認した人」 |
| 委任された所有者 | 「確認済み所有者が、確認トークン(HTML ファイルや HTML タグなど)を使用せずに所有権ステータスを付与した人」 |
| フルユーザー | 「すべてのデータに対する表示権限を持っており、一部のアクションを実行できます」 |
| 制限付きユーザー | 「ほとんどのデータに対する表示権限を持ちます」 |
プロパティを登録する手順はサーチコンソールの使い方に、所有権の確認はサーチコンソールの所有権の確認ができないのはなぜ?自分に使える方法の決まり方に書いています。この記事では確認の手順には踏み込みません。
所有者は、外すときだけ話が変わる
所有者のうち「確認済み所有者」だけは、Search Consoleの画面から削除できません。サイト側に置いたトークンを消す必要があります。
先に、外せるほうを確認しておきます。自分が[ユーザーと権限]の画面から所有者として追加した相手は「委任された所有者」で、これは画面から外せます。
委任された所有者の追加または削除は、任意の種類の所有者が Search Console のユーザー管理画面を使用して新しい所有者を追加または削除するだけで行えます。
— Google公式ヘルプ
問題になるのは、相手が自分でトークンを設置して確認済み所有者になっている場合です。制作会社にサイトを触ってもらったときなどに起こります。
確認済み所有者を追加または削除するには、サイトでトークンを追加または削除する必要があります。
— Google公式ヘルプ
画面で「権限の削除」を押しても、それだけでは終わらない場面があります。公式は、そのときに出る警告の意味まで説明しています。
ユーザーがアクセスを回復する可能性があることを警告する通知が表示された場合、そのユーザーは確認済み所有者であり、このプロパティへのアクセスの回復に使用できる所有権トークンを 1 つ以上持っていることを意味します。このユーザーがアクセスを回復できないようにするには、通知のリストに表示されているトークンを削除します。
— Google公式ヘルプ
つまり「消したつもりで、消えていない」が起こります。相手が自分でトークンを設置していれば、そのトークンがサイトに残っている限り、いつでも戻ってこられます。
残っているトークンは一覧で確認できます。公式いわく「[ユーザーと権限] ページの [未使用の所有権トークン] をクリックして確認することもできます」。制作会社との契約が終わったときは、ここを見るのが確実です。
ただし、所有者を渡すのが間違いというわけではありません。サイトを引き継ぐときは、相手を確認済み所有者にするのが正しい手順です。気をつけるのは「見せるだけのつもりで所有者にしておいたら、相手が自分でトークンも置いていた」という順番のときです。
フルユーザーで足りるか、権限表で確かめる
数字を見てもらうだけなら、フルユーザーで足ります。公式の権限表から、個人ブログで関係のある行だけを抜き出します。
| 機能 | 所有者 | フルユーザー | 制限付きユーザー |
|---|---|---|---|
| パフォーマンス(検索の数字) | ○ | ○ | ○ |
| すべてのレポートの表示 | ○ | ○ | ○ |
| リンク | ○ | ○ | ○ |
| URL 検査 | ○ | ○ | 取得のみ |
| サイトマップの送信 | ○ | ○ | — |
| 再審査リクエスト | ○ | ○ | — |
| インデックス登録の対象範囲 | ○ | ○ | 表示のみ |
| URL の削除 | ○ | ○ | 表示のみ |
| ユーザーを追加 | ○ | — | — |
| プロパティ所有者の追加、削除 | ○ | — | — |
| レポートリンクの共有 | ○ | ○ | — |
| Google アナリティクス アカウントのリンク | ○ | — | — |
いちばん下の3行が、所有者だけの権限です。言い換えるとフルユーザーは、他人を招き入れることができません。そこが所有者との実質的な差だと考えて差し支えありません。
そもそも権限を渡さない選択肢もあります。表にある「レポートリンクの共有」を使えば、ユーザーを追加せずに特定のレポートだけ見せられます。 エクスポートしたCSVを渡すのでも足りる場面は多いはずです。
制限付きユーザーは、数字を見せる用途では選ばなくて構いません。パフォーマンスもレポートも見えるので一見足りますが、URL検査が「取得のみ」で、サイトマップの送信も再審査リクエストもできません。相手が作業まで担う場合に足りなくなります。
再審査リクエストが必要になる場面はサーチコンソールの「手動による対策」の見方に書いています。
見てもらう数字を、渡す前に自分で把握しておきたい場合もあると思います。
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ユーザー追加のときに詰まる2点
ユーザーの追加は [設定] > [ユーザーと権限] から行います。公式いわく「このページは、プロパティの所有者にのみ表示されます」。メニューに見当たらないなら、自分が所有者ではありません。
そのうえで、詰まりやすいのが2点あります。
相手にGoogleアカウントが要る
追加できるのはGoogleアカウントのメールアドレスだけです。公式は「ユーザーは有効な Google アカウントを持っている必要があります」とし、あわせて「メールグループをユーザーとして追加することはできません」とも書いています。会社の共有アドレスやメーリングリストは使えません。
「所有者としてしか追加できません」と出ることがある
これは相手が上位のプロパティを持っている場合に出ます。公式の説明はこうです。
新しいユーザーを追加しようとしたときに「このユーザーは「所有者」としてしか追加できません」というエラーが表示される場合、追加しようとしているユーザーがすでにこのプロパティを含んでいるプロパティを所有しており、このプロパティに対する暗黙的な所有権を持っていることを意味します。
— Google公式ヘルプ
設定ミスではありません。相手はすでに上位のプロパティ経由で見られる状態なので、そこから権限を下げることはできない、という話です。
人数の上限は、個人ブログではまず当たらない
所有者以外のユーザーは、1つのプロパティに最大100名までです。公式の上限はこうなっています。
- フルユーザー・制限付きユーザー・協力者(協力者はChromeウェブストアの関連付けなどで使う役割で、個人ブログでは使いません) — 公式いわく「プロパティには、所有者以外のユーザーを最大で 100 名設定できます」
- 委任された所有者 — 公式いわく「プロパティの確認済み所有者と委任された所有者の合計数が 500 になるまで」
- 確認済み所有者 — 公式いわく「プロパティあたりの上限はありません」
個人ブログで当たる数字ではありません。気にせず必要な人だけ追加して、終わったら外すほうが実務的です。
もう1つ、外す前に確認しておくことがあります。公式は「プロパティには 1 人以上の確認済み所有者が必要です。ユーザーは確認済み所有者のいないプロパティにはアクセスできません」としています。自分の確認トークンを消してしまうと、自分も入れなくなります。
よくある質問
サーチコンソールの権限はどこから追加しますか
サーチコンソールの権限は [設定] > [ユーザーと権限] から追加します。公式ヘルプは「ユーザーリストの表示と管理は、Search Console の(サイトの)[設定] > [ユーザーと権限] で行います」とし、「このページは、プロパティの所有者にのみ表示されます」としています。
外注先にはどの権限を渡せばいいですか
数字を見てもらうだけなら、外注先にはフルユーザーを渡します。公式ヘルプによればフルユーザーは「すべてのデータに対する表示権限を持っており、一部のアクションを実行できます」。 所有者と違って[ユーザーと権限] の画面から即座に外せます。
渡した権限は後から取り消せますか
フルユーザー・制限付きユーザー・委任された所有者は画面から取り消せますが、確認済み所有者は取り消せません。公式は委任された所有者について「追加または削除は、任意の種類の所有者が Search Console のユーザー管理画面を使用して新しい所有者を追加または削除するだけで行えます」としています。一方、公式ヘルプは「確認済み所有者を追加または削除するには、サイトでトークンを追加または削除する必要があります」と明記しています。 サイト側のトークンを消すまで、相手はアクセスを回復できます。
権限を削除したのに、相手がまだ見られている気がします
相手の所有権トークンがサイトに残っている可能性があります。公式ヘルプは「このユーザーがアクセスを回復できないようにするには、通知のリストに表示されているトークンを削除します」とし、 そのリストは「[ユーザーと権限] ページの [未使用の所有権トークン] をクリックして確認することもできます」としています。
制限付きユーザーでは何ができませんか
制限付きユーザーは、URL検査が「取得のみ」になり、サイトマップの送信と再審査リクエストができません。公式ヘルプの権限表にそう記載されています。パフォーマンスやリンクなどのレポートは表示できます。
権限を渡さずに、サーチコンソールのデータだけ共有できますか
レポートリンクの共有を使えば、ユーザーを追加せずに特定のレポートを見せられます。公式ヘルプの権限表に「レポートリンクの共有」の行があり、所有者とフルユーザーが実行できます。 エクスポートしたデータを渡す方法もあります。
会社のメーリングリストを追加できますか
メーリングリストをサーチコンソールのユーザーとして追加することはできません。公式ヘルプは「ユーザーは有効な Google アカウントを持っている必要があります」「メールグループをユーザーとして追加することはできません」としています。
まとめ
- 役割は所有者(確認済み・委任された)とユーザー(フル・制限付き)。他人に権限を渡せるのは所有者だけ
- 画面から所有者として追加した相手は「委任された所有者」で、画面から外せる
- 🔴 外せないのは「確認済み所有者」だけ。相手が自分でトークンを設置した場合で、公式いわく「サイトでトークンを追加または削除する必要があります」
- 削除時に警告が出たら、相手は復帰できるトークンを持っている。[未使用の所有権トークン] で一覧を確認する
- 見せるだけなら「フルユーザー」。数字もレポートも全部見えて、できないのは実質「他人を招き入れること」だけ
- 制限付きユーザーは中途半端。URL検査が「取得のみ」で、サイトマップ送信も再審査リクエストも不可
- 追加できるのはGoogleアカウントのみ。メールグループは追加できない
- 引き継ぎなら所有者を渡すのが正しい。気をつけるのは「見せるだけのつもりで所有者にした相手が、自分でもトークンを置いていた」場合
ここから先は、私が作ったツールの話です。
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⚠️ ただし、向かない人がいます。相手にサーチコンソールで作業してもらいたい人には向きません。URL検査もサイトマップ送信も、権限を渡さないとできません。このツールが扱うのは数字の読み取りだけです。 また、表示回数が2桁で止まっているサイトにも向きません。判定の条件が表示回数100回以上なので、対象になるページが1つも出ないからです。
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