この記事のまとめ
SEOの記事でよく言う「キーワード」は、一般に、書き手が記事を書く前に、この語で検索する人に読んでほしいと決める語を指します(Googleの定義ではありません)。Search Consoleの「クエリ」は、読者が実際に入力して、自分のサイトが検索結果に出たときの検索語句です。Search Consoleのヘルプは、クエリを「サイトにユーザーを誘導した検索語句」と説明しています。キーワードは書く前に自分で決めるもの、クエリは結果として画面に残るもの、と分けると迷いません。SEOスターターガイドの英語版は、keywords を「検索クエリの中で使う語」として使っています。Search Consoleヘルプの日本語版では、英語版の同じ語(search terms)が「検索キーワード」とも「検索語句」とも訳されています。読んだ5ページの範囲では、2つを分けて定義した文はありませんでした。Search Consoleの表に出るクエリは完全一致なので、1つのキーワードに対して、語順や言い回しの違うよく似たクエリが別々の行で並びます。クエリは検索パフォーマンスの[クエリ]タブと、エクスポートしたZIPの「クエリ.csv」で見られます。「ページ.csv」には、クエリは入っていません。
この記事では、記事を書く前に書き手が決める語をキーワード、読者が実際に検索した語句をクエリと呼び分けます。Search Consoleに出てくるのはクエリのほうです。似た言葉ですが、誰が決めたものかが違います。
SEOの記事を読むと「まずキーワードを決めましょう」と書いてあるのに、Search Consoleを開くと「クエリ」という言葉が並んでいる。同じものなのか、どちらの言葉で考えればいいのか、狙ったキーワードの順位はどこで見ればいいのか。そこで手が止まっている方に向けて書いています。
読み終えたときには、2つの言葉の違いと、Search Consoleの画面とCSVのどこに「クエリ」が出てくるかが分かるはずです。Search ConsoleのヘルプとGoogle検索セントラルの文書は、2026年10月10日に日本語版と英語版の原文で確かめました。ヘルプの日本語版には、AI技術で翻訳した内容を含む場合がある、という注記が付いているものがあったので、言葉の使い方を確かめる箇所は英語版と並べています。
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結論:キーワードは自分で決める語、クエリは読者が打った語
先に、違いを表にまとめます。
| キーワード | クエリ | |
|---|---|---|
| 誰が決めるか | 書き手 | 検索した読者 |
| いつあるか | 書く前から | 検索結果に出たあとに残る |
| 1記事あたりの数 | ふつうは1つに絞る | いくつも並ぶ |
| どこで見るか | 自分のメモや計画 | Search Consoleの[クエリ]タブ、クエリ.csv |
この表の分け方は、私の整理です。あとで書くとおり、Googleの文書は2つの言葉をこのように分けて定義してはいません。ただ、ブログを書いて直す作業の中では、「自分で決めた語」と「実際に検索された語」を別の名前で呼んでおくと、話が混ざりません。
Search Consoleの「クエリ」は、サイトにたどり着いた検索語句
Search Consoleのヘルプパフォーマンス レポート(検索結果): ディメンションとデータのグループ化は、クエリを次のように説明しています。
クエリとは、サイトにユーザーを誘導した検索語句のことです。
— Search Console ヘルプ「パフォーマンス レポート(検索結果): ディメンションとデータのグループ化」
英語版は "Queries are the search terms that led to your site." です。もう1つ、検索パフォーマンス レポート(検索結果): 概要と基本設定には、表をまとめる単位(ディメンション)の説明として、次の1文があります。
たとえば、「クエリ」ディメンションは、ユーザーが入力した検索クエリごとにデータをグループ化します。
— Search Console ヘルプ「検索パフォーマンス レポート(検索結果): 概要と基本設定」
英語版は "For example, the "queries" dimension groups your data by the search query users typed." です。どちらも、主語は検索した人です。書き手が「この語で書いた」と決めた語ではなく、読者が検索窓に打った語句が、そのままクエリとして並びます。Search Consoleのほかの用語と並べて読みたいときは、SEO用語集、サーチコンソールに出てくる29語を画面の順に引くにまとめました。
Googleの文書は「キーワード」をどう使っているか
では「キーワード」はどうでしょうか。Google検索セントラルのSEO スターター ガイドには「読者の検索キーワードを予測する」という見出しがあり、その中に次の1文があります。
そのトピックについてよく知っているユーザーは、よく知らないユーザーとは異なるキーワードを検索クエリで使用するかもしれません。
— Google 検索セントラル「SEO スターター ガイド」
英語版は "Users who know a lot about the topic might use different keywords in their search queries than someone who is new to the topic." です。ここでは、キーワードは「検索クエリの中で使われる語」という意味で出てきます。クエリが検索窓に打った語句のまとまりで、キーワードはその中に入る語、という使い方です。
日本語版を英語版と並べると、もう1つ分かることがあります。見出しの「読者の検索キーワードを予測する」は、英語版では "Expect your readers' search terms" です。上で引いたクエリの定義の「検索語句」も、英語版では同じ "search terms" でした。Search Consoleのヘルプ表示回数、掲載順位、クリック数とはでも、英語版の "search terms box"(検索窓)が、日本語版では「検索キーワード ボックス」と訳されています。英語では同じ言葉が、日本語版では「検索キーワード」とも「検索語句」とも訳されているわけです。
今回読んだのは、Search Consoleのヘルプ4ページとSEOスターターガイドの5ページです。この範囲では、「キーワード」と「クエリ」を分けて定義した文は見つかりませんでした。Search Consoleのヘルプ4ページの英語版には、keyword という語自体が出てきません。ですから「Googleがキーワードとクエリを別の用語として決めている」とは言えません。冒頭の表は、作業の中で呼び分けるための整理として読んでください。
1つのキーワードに、よく似たクエリがいくつも並ぶ
書き手が決めるキーワードは、ふつう1記事に1つです。一方、Search Consoleで1つの記事のクエリを見ると、似た語句がいくつも並ぶことがよくあります。ヘルプパフォーマンス レポート(検索結果): 一般的なタスクとユースケースは、表のクエリについて次のように書いています。
表に表示されるクエリは完全一致で、大文字と小文字は区別されません。パフォーマンスを分析すると、多くのユーザーが非常によく似たキーワードで検索していることがわかります。
— Search Console ヘルプ「パフォーマンス レポート(検索結果): 一般的なタスクとユースケース」
英語版は "Queries shown in the table are exact matches (non-case-sensitive). When analyzing performance, notice that many users search using very similar terms." です。ここでの「キーワード」は英語版では terms で、検索された語句(クエリ)のことです。完全一致なので、語順が入れ替わっただけの語句も、言葉が1つ足された語句も、表では別の行になります。たとえば、この記事のキーワードを「キーワード クエリ 違い」と決めたとすると、クエリの表には次のような行が別々に並ぶことが考えられます。
| 書き手が決めたキーワード | クエリの表に並びうる行 |
|---|---|
| キーワード クエリ 違い | キーワード クエリ 違い |
| クエリ キーワード 違い | |
| 検索クエリ キーワード 違い | |
| キーワードとクエリの違い |
※ 説明のための例です。実際にどの行が出るかは記事ごとに違います。
SEOスターターガイドは、言い方の違いを全部予測しなくてもよい、とも書いています。
Google の高度な言語マッチング システムは、ページとさまざまな検索語句との関連性を把握できるため、ページにそのとおりの語句を明示的に使用する必要はありません。
— Google 検索セントラル「SEO スターター ガイド」
英語版は "Google's language matching systems are sophisticated and can understand how your page relates to many queries, even if you don't explicitly use the exact terms in them." です。キーワードを1つ決めて書いても、記事はそれ以外のいろいろなクエリで検索結果に出ます。キーワードを1つ決めることと、クエリがたくさん並ぶことは、矛盾しません。
狙ったキーワードが表の上のほうに無く、思ってもいなかった語が並んでいることもあります。そうなる理由と、ズレの見分け方は検索意図の調べ方は3ステップ、上位の型・サジェスト・実際に拾っている語に書きました。
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Search Consoleのどこで「クエリ」を見るか
クエリが出てくる場所は、画面とCSVの2つです。
画面では[クエリ]タブ
検索パフォーマンスのレポートを開くと、グラフの下に表があり、その上にタブが並んでいます。ヘルプの手順は「[クエリ] タブをクリックします。」です(英語版は "Click the Queries tab.")。ヘルプが挙げるタブは、クエリ・ページ・国・デバイス・検索での見え方・日付の順です。Search Consoleの実際の画面はログインが必要なため今回は確かめておらず、タブ名はヘルプの書き方に合わせています。
クエリの使い道について、ディメンションのヘルプは次のように書いています。
一般的な用途: クエリ ディメンションを使用して、想定されるクエリと想定外のクエリを探したり、表示回数が多くクリック率が低いクエリを探して、ページのタイトルと説明を改善する機会を見つけることができます。
— Search Console ヘルプ「パフォーマンス レポート(検索結果): ディメンションとデータのグループ化」
英語版は "Common uses: You can use the query dimension to look for expected and unexpected queries, or to find queries with high impressions and low CTR for opportunities to improve your page title and description." です。「想定されるクエリ」は、書き手のキーワードに近い語句だと私は読んでいます。キーワードは自分の頭の中にしか無いので、それと照らし合わせる相手として、クエリの表がある、という関係です。
CSVでは「クエリ.csv」
検索パフォーマンスの画面からエクスポートするとZIPファイルが落ちてきて、解凍すると「クエリ.csv」と「ページ.csv」などが別々に入っています。日本語の画面から落としたクエリ.csvは、1列目の見出しが「上位のクエリ」で、そこに検索語句が1行ずつ並びます(英語の画面ならQueries.csvで、見出しはTop queriesです)。
ページ.csvのほうには、クエリの列はありません。どの記事がどのクエリで出ているかを知るには、画面でページを1つに絞ってからクエリを見ます。2つのファイルの関係と絞り込みの手順はサーチコンソールのクエリとページの違い、CSVでは2つがつながりませんにまとめました。
2つを呼び分けると、迷わなくなる場面
言葉を分けておくと、次のような場面で、何を見ればよいかがはっきりします。
- 「キーワードで何位か知りたい」… Search Consoleで見られるのは、クエリごとの平均掲載順位です。決めたキーワードと同じ語句の行を探します。表は完全一致なので、語順が違う行は別に並んでいます
- 「キーワードを記事に入れる」… 書き手の側の話です。タイトルや見出しを書くときに使う語です
- 「クエリを見て記事を直す」… 結果の側の話です。実際に検索された語句を見て、タイトルや本文がそれに答えているかを確かめます
私は、記事のメモには「キーワード」、Search Consoleから写した語には「クエリ」と書き分けています。あとで見返したとき、自分が決めた語なのか、実際に検索された語なのかがすぐ分かるからです。
よくある質問
「検索キーワード」と「検索クエリ」は同じ意味ですか
読んだGoogleの文書の範囲では、はっきり分けて使われてはいません。Search Consoleのヘルプの日本語版では、英語版の同じ "search terms" が、ある箇所では「検索キーワード」、別の箇所では「検索語句」と訳されています。Search Consoleの画面で見るときは、ヘルプの言い方に合わせて「クエリ」と覚えておけば十分です。
狙ったキーワードが、クエリの一覧に出てきません
まず、語順や言い回しを変えた行が無いかを探してください。表は完全一致なので、キーワードと少し違う形で並んでいることがあります。それでも無い場合の考え方は検索意図の調べ方は3ステップ、上位の型・サジェスト・実際に拾っている語に書きました。
クエリの表には、検索された語句が全部出ますか
全部は出ません。ディメンションのヘルプは、利用者のプライバシーを守るために一部のクエリをレポートから除くこと(匿名化されたクエリ)と、内部的な制限で最も重要な行だけが保存・表示されることを書いています。クエリの表を足しても、上のグラフの合計に届かないことがあります。
キーワードは、どうやって決めればいいですか
この記事では言葉の違いだけを扱いました。決め方の手順はキーワード選定のやり方は?ブログは表示の有無で使うデータを変えるにまとめています。
まとめ
- キーワードは、書き手が書く前に決める語。クエリは、読者が実際に入力してサイトにたどり着いた検索語句
- Search Consoleのヘルプは、クエリを「サイトにユーザーを誘導した検索語句」と説明している
- SEOスターターガイドでは、キーワードは「検索クエリの中で使う語」として出てくる。確かめた範囲では、2語を分けて定義した文は無い
- 表のクエリは完全一致なので、1つのキーワードに、よく似たクエリが別々の行で並ぶ
- クエリは、画面では[クエリ]タブ、CSVでは「クエリ.csv」に出る。ページ.csvには入っていない
以下は私が作ったツールの宣伝として読んでください。
クエリを1行ずつ眺める前に、どの記事から見るかを決めたいときのためのツールを作りました。サーチコンソールの検索パフォーマンスのエクスポートをZIPのまま置くと、中のページ.csvを読み、掲載順位が4.0〜20.5位のページを拾います。表示回数100回以上は通常判定、30〜99回は参考判定、30回未満は本文中心の監査に分けて、通常判定 → 参考判定 → 本文中心の監査の順で並べます。前2つの中はCTR機会差の多い順、30回未満は表示回数の多い順です。 判定と、そのうち1記事分の診断カードまでは無料です。有料は2,980円(税込)の買い切りで、無料の1件を除いた3記事分の診断カードが対象です。3記事分が揃うとき(判定に出た候補が4件以上のとき)だけご案内します。生成の利用期限は購入から7日間で、月額課金や自動更新はありません。ログインも不要です。 CSVファイルそのものはブラウザの外に出ませんが、診断カードを出すときは選んだ1ページぶんの数値(URL・キーワード・順位・表示回数・CTR)を、タイトル取得を押したときは最大10件のURLを送ります。
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