この記事のまとめ
ブログの人気記事欄(サイドバーや記事下の一覧)は、ほぼ全ページから同じ数本の記事へリンクを張る場所です。何を並べるかは、どの記事にサイトの中のリンクを集めるかを選ぶことになります。Googleのeコマース向けの文書は、ページを参照しているリンクの数などを、そのページの「相対的な重要度を Google が推測する材料」に挙げ、売れ筋の商品をホームページやブログ記事からリンクすることを勧めています。ただし、それで順位が上がるとは書かれていません。アクセス(PV)順に並べると、すでに読まれている記事にリンクが重なります。読ませたい記事を選ぶなら、候補は、検索結果に表示されているのに4.0〜20.5位にとどまっている「あと一歩の記事」、収益記事、入口になる記事の3つです。決めるときは、GA4の「ページとスクリーン」で読まれている記事を、Search Consoleの検索パフォーマンスで表示回数と平均掲載順位を見て、記事ごとに仕分けます。手で選んだ記事を並べるなら、欄の名前は「人気記事」ではなく「おすすめ記事」などにしておくと、読者に誤解されません。
ブログの人気記事欄に何を並べるかを、Googleの文書は決めてくれません。決め手は、GA4とサーチコンソールに出ている自分のブログの数字です。
サイドバーや記事の下に「人気記事」を出しているけれど、並ぶのはいつも同じ数本。アクセス順のままでいいのか、収益記事や読んでほしい記事を手で並べたほうがいいのか、そもそも人気記事欄でSEOが良くなるのかが分からない。新着記事やおすすめ記事との違いも曖昧。そんな方に向けて書いています。
読み終えたときには、人気記事欄についてGoogleの文書から読み取れること・読み取れないこと、アクセス順にしたときに起きること、自分の数字で並べる記事を決める手順が分かるはずです。Googleの文書とヘルプ、WordPress.orgのドキュメントは、2026年10月9日に日本語版と英語版の原文で確かめました。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。
結論:人気記事欄は「全ページからのリンク」。何を並べるかは自分の数字で決める
人気記事欄は、テーマのサイドバーや記事下に置かれることが多く、そうするとブログのほぼすべてのページに同じ一覧が出ます。つまり、そこに並べた数本の記事は、ほぼ全ページからリンクされる記事になります。本文の中で1本ずつ貼る内部リンクとは、数の桁が違います。
Googleの文書には、リンクの数がページの扱いにかかわる材料になる、という記述があります(次の節で引きます)。一方で、「人気記事欄にこう並べると順位が上がる」という記述は、私が読んだ範囲にはありませんでした。この記事でも、人気記事欄で順位が上がるとは言い切りません。
言えるのは、人気記事欄に何を並べるかは、どの記事にリンクを集めるかの選択になる、ということです。アクセス順は、すでに読まれている記事を選ぶ並べ方です。手で選ぶなら、何を基準に選ぶかを自分の数字で決めます。
Googleの文書が書いていること:リンクの数は「相対的な重要度」の材料
リンクは、ページの関連性の判断と、新しいページの発見に使われる
Google のリンクに関するベスト プラクティス(Google 検索セントラル)は冒頭で、Googleはページの関連性を判断するときと、クロールする新しいページを見つけるときに、リンクをシグナルとして使う、と書いています。同じ文書は、Googleがクロールできるのは、通常 href 属性を持つ a 要素のリンクだけだとも書いています。人気記事欄のリンクも、テーマがこの形で出していれば、本文中のリンクと同じくGoogleがたどれるリンクです。
リンクされている数は、重要度を推測する材料になる
もう少し踏み込んだ記述があるのは、eコマース(ネットショップ)のサイト向けに書かれたe コマースサイトの構造を Google が把握できるようにするです。冒頭に、次の文があります。
たとえば、ページに到達するまでに経由するリンクの数や、そのページを参照しているリンクの数などの情報は、そのページをサイトの他の部分と比較した相対的な重要度を Google が推測する材料になります。
— Google 検索セントラル「e コマースサイトの構造を Google が把握できるようにする」(日本語版の最終更新2025年12月18日)
英語版(最終更新2025年12月10日)は "Google can use information such as the number of links it needs to follow to reach a page and the number of links to a page to infer the relative importance of a page over the rest of your site." です。同じ文書の「最適なカテゴリや商品を宣伝する」の項には、こうあります。
たとえばベストセラー商品がある場合は、ホームページや他のコンテンツ(サイトのブログ記事やニュースレターなど)からもリンクすることを検討してください。これにより、サイトに対する商品の重要性を Google が把握できるようになります。
— Google 検索セントラル「e コマースサイトの構造を Google が把握できるようにする」
英語版は "This will help Google understand how important the product is in relation to your site." です。
この2つの文から私が読み取っているのは、多くのページからリンクを集めた記事は、サイトの中で重要な記事だとGoogleに伝わりうる、ということです。人気記事欄はまさに、少数の記事に多くのページからのリンクを集める仕組みです。ただし、注意が3つあります。
- この文書はeコマースのサイト向けです。個人ブログの人気記事欄について書かれたものではありません。
- 書かれているのは「相対的な重要度」を推測する材料になる、までです。順位が上がるとは書かれていません。サイトの中で重要だと伝わることと、ある検索語で上位に出ることは、別の話です。
- リンクの数については、リンクのベスト プラクティスが、1ページに含めるリンクの数に理想的な値は無く、多すぎると感じるなら実際に多い可能性が高い、とも書いています。欄の本数をGoogleの基準で決めることはできません。
読者が押しやすいのは、本文の中のリンク
もう1つ、人気記事欄は読者にとっては「ついでに目に入る一覧」です。記事を読んでいる途中の読者が次の記事へ進むのは、文脈の合った本文中のリンクのほうが多い、というのが私の経験です。本文中のどこに貼るかと、本数の目安は内部リンクはどこに貼るか、記事末尾のリンク集より本文中が押されるに書きました。人気記事欄は、本文中のリンクの代わりではなく、足りない分を補う場所と考えています。
アクセス(PV)順に並べると、何が起きるか
すでに読まれている記事に、リンクが重なる
アクセス順の人気記事欄は、PVの多い記事から並べます。PVの多い記事は、検索ですでに上位に出ているか、SNSなど検索以外から読まれている記事であることが多いはずです。そこへさらに全ページからのリンクを足しても、読者がその記事にたどり着く道はもともと太いので、増える分は限られると考えています。
欄から読まれた分も、PVに入る
GA4のページとスクリーンのレポートは、ヘルプによれば、そのページがセッションの最初に開かれたページかどうかを問わず数えます(英語版は "whether that's the first page or a page later in their session")。人気記事欄から読まれた分も、その記事のPVに入る、ということです。PV順の欄に一度並んだ記事は、欄から読まれた分だけPVが増え、欄に残りやすくなる、と私は読んでいます。いつも同じ数本が並ぶのは、このためもあると考えています。
これは悪いことばかりではありません。新しく来た読者に「このブログでよく読まれている記事」を見せるのは、読者にとって役に立つ情報です。問題は、アクセス順だけにすると、欄に並ぶ記事を自分で選ぶ機会がなくなることです。
WordPress本体の「最新の投稿」ブロックは、アクセス順では並ばない
WordPressなら、本体の最新の投稿ブロックで新着記事の一覧を出せます。WordPress.orgのドキュメントに載っている並べ替えは「投稿順 (最新から)」(デフォルト)、「投稿順 (過去から)」、「A → Z」、「Z → A」の4つで、閲覧数の順はありません。カテゴリーで絞り込むことと、表示する投稿数を決めることはできます。アクセス順の人気記事欄は、テーマやプラグインが持っている機能です。どのテーマ・プラグインが何を数えているかは、この記事では確かめていないので、使っているものの説明で確認してください。
新着記事の欄は、新しい記事に全ページからのリンクを付ける並べ方です。公開したばかりの記事がGoogleに見つかる道が増える一方、新しい記事を足すたびに古い記事は欄から押し出されます。
「読ませたい記事」を並べるなら、候補は3つ
手で選ぶとき、私は次の3つから選びます。
| 候補 | どんな記事か | 並べる理由(私の考え) |
|---|---|---|
| あと一歩の記事 | 検索結果に表示されているのに、平均掲載順位が4.0〜20.5位にとどまっている記事 | 検索の読者はまだ少ないが、Googleには見つけてもらえている。サイトの中でも重要な記事だと示しておきたい |
| 収益記事 | 商品を紹介したり比べたりして、収益につながる記事 | 検索からの表示が少なくても、ブログの中を回る読者に届けたい |
| 入口になる記事 | あるテーマの全体をまとめた記事、初めての読者向けの記事 | どの記事から入った読者にも、次に読む1本として案内できる |
収益記事と、そこへ読者を案内する記事の分け方は集客記事と収益記事はどう分ける?サーチコンソールの表示回数で仕分けて、先に直すほうを決めるに書きました。トップページに何を出すかは別の話で、サイト型ブログはSEOに有利?Googleのガイドに「有利」とは書かれていない。トップページの作り方と、サーチコンソールで見る行で扱っています。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。
自分の数字で決める手順
1. GA4の「ページとスクリーン」で、読まれている記事を控える
GA4で[レポート]から[エンゲージメント] > [ページとスクリーン]を開き、期間を過去28日や3か月にして、表示回数の多い記事を上から10本ほど控えます。これが、アクセス順の欄に並ぶ記事の目安です。画面の開き方と、表示回数がいわゆるPVに当たることはGA4の見方は?ブログで見るのはページ・流入元・期間の3つだけに書きました。
2. Search Consoleで、記事ごとの表示回数と平均掲載順位を見る
Search Consoleの検索パフォーマンスで「ページ」のタブを開き、同じくらいの期間で、記事ごとの表示回数・クリック数・CTR・平均掲載順位を見ます。ヘルプの定義では、表示回数(ヘルプの日本語版では「インプレッション数」)はサイトが検索結果に表示された回数、平均掲載順位は検索結果でのサイトの最上位の平均です。1で控えた記事の行と、表示回数はあるのに順位が上がりきっていない記事の行を拾います。
3. 表で仕分けて、欄に並べる記事を決める
1と2の数字を並べて、記事ごとに次のように仕分けます。目安は私のもので、Googleの基準ではありません。
| 記事の状態 | 人気記事欄での扱い(私の目安) |
|---|---|
| GA4の表示回数(PV)が多く、Search Consoleの平均掲載順位も4.0位より上位(1〜3位台) | 検索ではすでに読まれている。欄に残すとしても1〜2本にして、枠を他に回す |
| GA4の表示回数(PV)は多いが、Search Consoleの表示回数(検索結果に出た回数)が少ない | 検索以外(SNSなど)から読まれている記事。初めての読者に見せる意味はあるが、検索のために並べる理由は薄い |
| Search Consoleの表示回数があり、平均掲載順位が4.0〜20.5位 | あと一歩の記事。欄に並べる第一の候補。並べるのと同時に、本文とタイトルも見直す |
| Search Consoleの表示回数はほとんど無いが、読ませたい(収益記事・入口になる記事) | ブログの中を回る読者に届けるために並べる。検索の数字が動くことは期待しない |
全部を手で選ぶ必要はありません。たとえば5本の枠なら、アクセス順の上位を1〜2本残し、残りをあと一歩の記事と読ませたい記事に回す、という混ぜ方もあります。本数は、リンクの数に理想値が無いと書かれている以上、読者が一覧として見渡せる数で決めれば十分だと考えています。
4. リンクレポートの内部リンクの表で、リンクの少ない記事を見る
Search Consoleのリンクレポートの内部リンクの表では、サイトの中で最もリンクされているページを確かめられます(ヘルプは、すべてのリンクを網羅したものではなくサンプルだ、と断っています)。人気記事欄に並べた記事は、この表の上のほうに出てきます。ただ、上のほうに出るのはテンプレートに入っていることを映しているだけで、その記事の良し悪しを示すものではありません。見るべきは逆に、表の末尾にいる、リンクが1〜2本しか付いていない記事です。その中に表示回数のある記事があれば、人気記事欄の候補になります。表の読み方はサーチコンソールのリンクレポートの見方、被リンクより内部リンクの表を見るにまとめました。
5. 欄の名前を、並べた中身に合わせる
手で選んだ記事を並べるなら、欄の名前は「人気記事」ではなく「おすすめ記事」「まず読んでほしい記事」などにしておくのが誠実だと考えています。読者は「人気記事」を、よく読まれている記事の一覧だと受け取るからです。アクセス順と手で選んだ記事を混ぜるなら、欄を2つに分けるのも手です。
入れ替えたあとの確かめ方
欄の中身を入れ替えたら、入れ替えた日と、並べた記事の数字(GA4の表示回数(PV)、Search Consoleの表示回数(検索結果に出た回数)と平均掲載順位)をメモしておきます。28日ほどたってから、同じ長さの期間で比べます。
- GA4の表示回数は、欄から読まれた分が入るので、並べた記事では増えるのがふつうです。増えたことは、欄が押されたことの目安にはなりますが、検索での評価が変わった証拠にはなりません。
- Search Consoleの平均掲載順位は、欄のほかにも、Googleのアップデートや他のサイトの動きで変わります。順位が動いても、人気記事欄のおかげだと決めつけないでください。
- リンクレポートの表は、ヘルプにあるとおり、すべてのリンクを網羅したものではなくサンプルです。表の並びの変化を、欄の効果の物差しにはしないでください。
よくある質問
人気記事欄を置くと、検索順位は上がりますか
上がるとは言えません。Googleのeコマース向けの文書は、リンクされている数を相対的な重要度を推測する材料に挙げていますが、順位が上がるとは書いていません。人気記事欄は、どの記事にリンクを集めるかを選ぶ場所、と考えるのが安全です。
人気記事欄には何本並べればいいですか
Googleの文書に決まった本数はありません。リンクのベスト プラクティスは、1ページのリンクの数に理想的な値は無い、と書いています。読者が一覧として見渡せる数(私は5本前後)で十分です。
新着記事と人気記事、どちらを置けばいいですか
役割が違います。新着記事は新しい記事に、人気記事(アクセス順)はよく読まれている記事に、全ページからのリンクを付けます。どちらでもない「あと一歩の記事」や読ませたい記事を並べたいなら、手で選ぶ欄が別に要ります。
カテゴリやタグの一覧にも、同じ考え方は当てはまりますか
一覧ページも記事へのリンクを並べる場所なので、どの記事にリンクを集めるかという考え方は同じです。ただ、カテゴリやタグは一覧ページそのものが増えすぎる問題があるので、整理の仕方はカテゴリとタグの整理とSEO、一覧ページは記事より多くなる、消す順番は3つに分けて書きました。
PVの多い記事を並べれば、収益も増えますか
PVの多い記事が、収益につながる記事とは限りません。PVと収益の関係はブログのPVと収益の関係は?1万PVの目安より先に見る2つの数字に書きました。収益を気にするなら、アクセス順の欄とは別に、収益記事を手で並べるほうが確実です。
まとめ
- 人気記事欄は、ほぼ全ページから同じ数本の記事へリンクを張る場所。何を並べるかは、どの記事にリンクを集めるかの選択
- Googleのeコマース向けの文書は、リンクされている数を「相対的な重要度を Google が推測する材料」に挙げている。順位が上がるとは書かれていない
- アクセス順は、すでに読まれている記事にリンクを重ねる並べ方。欄から読まれた分もPVに入るので、同じ記事が残りやすい
- 読ませたい記事の候補は、あと一歩の記事(4.0〜20.5位で表示のある記事)・収益記事・入口になる記事の3つ
- GA4のページとスクリーンとSearch Consoleの検索パフォーマンスを並べて仕分け、手で選んだら欄の名前も中身に合わせる
ここから先は、その並べ替えを機械にやらせる自作ツールの宣伝です。
上の手順の2で拾う「表示回数はあるのに順位が上がりきっていない記事」を探して並べるツールを作りました。サーチコンソールのエクスポートをZIPのまま置くと、掲載順位が4.0〜20.5位のページを拾い、表示回数100回以上は通常判定、30〜99回は参考判定、30回未満は本文中心の監査に分けて、同じ区分の中ではCTR機会差の多い順に並べます。 判定と、そのうち1記事分の診断カードまでは無料です。有料は2,980円(税込)の買い切りで、無料の1件を除いた3記事分の診断カードが対象です。3記事分が揃うとき(判定に出た候補が4件以上のとき)だけご案内します。生成の利用期限は購入から7日間で、月額課金や自動更新はありません。ログインも不要です。 CSVファイルそのものはブラウザの外に出ませんが、診断カードを出すときは選んだ1ページぶんの数値(URL・キーワード・順位・表示回数・CTR)を、タイトル取得を押したときは最大10件のURLを送ります。
⚠️ 判定に使うのは、Google検索のページごとの平均掲載順位・表示回数・CTRです(診断カードでは選んだ1ページの本文を読みます)。本文は、ページの article か main の領域(無ければ body 全体)から、nav・header・footer・aside・form の要素を中身ごと除いて読みます。人気記事欄が aside 要素の中にあれば、欄の記事名は読みません。aside 以外の要素(div など)で組まれているテーマでは、欄の記事名も本文の一部として読むことがあります。GA4のPV、内部リンクの数、人気記事欄に何が並んでいるかは調べないので、欄に並べる記事を決めることはしません。表示回数が0の行は読み込み時に除くので、検索結果に出ていない記事は候補に出てきません。並べ替えるだけで、順位やクリック数が上がることを約束するものではなく、掲載順位4.0〜20.5位に入るページが無いブログでは、候補が0件になることがあります。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。
