この記事のまとめ
ブログの収益はPVそのものではなく、PVに「その記事の1回の訪問が生む収益」を掛けたもので、掛ける側は記事ごとに違いうるので、他人の「1万PVで◯円」はそのまま自分の収益の見通しにはなりません。掛け算は、広告ならPV ÷ 1,000 × ページのインプレッション収益(RPM。AdSense のヘルプでは見積もり収益額をページビュー数で割って1,000を掛けた値で、実際の収益額ではないとされています)、紹介リンクや自分の商品なら訪問数 × 成約率 × 単価に分けて考えられます。先に見るのは、Search Console のページごとの検索からのクリック数と、その記事が収益につながる種類か(読者が選ぶ・買う・申し込む段階の記事で、収益の入口が置かれているか)の2つで、掛け合わせて4つに仕分けると次に手を入れる記事が決まります。収益が増えることを約束する方法ではありません。
ブログのPVと収益の関係は、PVの多さより先に、どの記事に検索から人が来ていて、その記事が収益につながる種類かを見ると分かります。
ブログを続けているのに稼げない、と感じているときも、見る順番は同じです。稼げない原因が、収益につながる記事に人が来ていないことなのか、人は来ていても収益の形になっていないことなのかを、先に分けます。
「1万PVで◯円」といった数字を見つけて自分のブログと比べてみたものの、当てはまるのか、PVを増やし続ければいいのかが決められずにいる人に向けて書いています。PVあたりの収益の相場は、この記事で引いた AdSense のヘルプ(インプレッション収益とクリック単価)にも載っておらず、私の手元にも確かめられる記録が無いので、この記事では1つも出しません。
読み終えたときには、自分の記事を「検索から来るクリック数」と「収益につながる種類か」の2つで仕分けて、次にどの記事に手を入れるかを決められるはずです。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。
「1万PVで◯円」が自分のブログに当てはまらないのは、掛ける数が記事ごとに違うから
PVと収益の関係は、掛け算に分けると見通せます。収益の形ごとに、PVに何を掛けているかを並べます。
| 収益の形 | 分け方 | 掛ける側を決めるもの |
|---|---|---|
| 記事に貼る広告(AdSense など) | PV ÷ 1,000 × ページのインプレッション収益(RPM) | そのページで出た見積もり収益(RPMは後から計算される値)。広告主が払う額は宣伝する内容で変わる |
| 紹介リンク(アフィリエイト) | 訪問数 × 成約率 × 単価 | 読者がその記事の時点で買う・申し込む段階にいるか、紹介している物の単価 |
| 自分の商品・サービス | 訪問数 × 成約率 × 単価 | 記事の悩みと商品が解決することが一致しているか |
広告の行の「インプレッション収益(RPM)」は、AdSense のインプレッション収益(RPM)のヘルプで次のように説明されています。
インプレッション収益は実際の収益額ではありません。見積もり収益額をページビュー数、表示回数、またはクエリ数で割り、1,000 を掛けた値です。
ページの場合の式は「インプレッション収益=(見積もり収益額÷ページビュー数)×1,000」です。つまりRPMは、自分のページで出た収益から後で計算される値で、先に決まっている単価ではありません。
RPMに関わるものの1つに、広告がクリックされたときの額があります。クリック単価(CPC)のヘルプには「広告のクリック単価は広告主が決定し、宣伝内容に応じて競合広告より高いクリック単価が支払われる場合もあります。」とあります。宣伝する内容によって、ほかの広告主より高く払う広告主もいる、ということです。RPMはページで出た見積もり収益額から計算されるので、同じ1PVでも、記事が違えば違う値になりえます。
紹介リンクや自分の商品の行も同じです。成約率と単価は、その記事を読んでいる人が何をしようとしているか、何を紹介しているかで変わります。日記を読みに来た人と、道具を選ぶために比較記事を読みに来た人では、同じ1回の訪問でも次に取る行動が違います。紹介リンクを貼った記事を Google の公式がどう扱っているか(問題にしているのは、販売元の説明を写しただけの薄いページ)はアフィリエイトはSEOで不利?にまとめました。
「1万PVで◯円」は、どこかのブログの記事を全部まとめて、PVに掛ける側を1つの数字に均したものです。ジャンルも収益の形も記事の構成も違うブログの掛ける側を、自分のブログに持ってくることはできません。PVの数え方や期間が揃わない問題もあり、そちらはブログのアクセス数の目安は?に書きました。
PVより先に見る1つ目は、検索から来る記事ごとのクリック数
掛ける側が記事ごとに違う以上、左側の訪問数も記事ごとに見ないと、掛け算になりません。サイト全体のPVは、収益につながる記事に来た人とそうでない記事に来た人を、1つの数字に混ぜてしまいます。
見る数字は、Search Console の「検索パフォーマンス」→「ページ」タブに出る、ページごとのクリック数です。クリック数は検索パフォーマンス レポートのヘルプの定義では「ユーザーが Google 検索の検索結果からサイトをクリックした回数。」です。PVとは数えている範囲が違い、SNSやブックマークから来た人は入りません(2つが合わない理由はサーチコンソールとアナリティクスの数字が合わない理由に書きました)。
PVではなく検索のクリックを先に見るのは、検索のクリックは、何かを自分で調べた人が、検索結果からその記事を選んで来た数だからです。たまたま目にして開いた人とは来方が違い、調べた語に近い用事を持って来ています。来た人がその記事の用事を持っているかどうかは、掛け算の右側の成約率に関わります。どの経路で人が来るかの選び方はブログ集客の方法は?にまとめています。
クリック数が今の順位と表示回数に見合っているかは、ページごとに表示回数と掲載順位から目安を出して比べられます。その計算はブログのアクセス数の目安は?他人の平均より自分の表示回数で出すにあります。この記事では、目安を出す前の段階として、どの記事に何クリック来ているかを並べるところまでを使います。
2つ目は、その記事が収益につながる種類か
もう1つは、記事ごとの掛ける側が大きくなりうるかどうかです。金額は分からなくても、種類は自分で判断できます。次の3つは公式の基準ではなく、私が記事を仕分けるときに使っている見方です。
- 読者がその記事の時点で、何かを選ぶ・買う・申し込む段階にいるか。比較、使ってみた記録、申し込みや設定の手順などはこの段階に近く、日記や用語の解説は遠いことが多い
- その行動の先に、自分の収益の入口(紹介リンク、自分の商品、広告)があるか
- 入口が記事の中に、読者の行動に合った場所で置かれているか
1つ目は、記事の書き方より、どんな検索語で読まれているかで決まります。同じテーマでも「〇〇 とは」で来る人と「〇〇 比較」で来る人では、読み終えた後にすることが違います。自分の記事が実際にどんな語で表示されているかを見る方法は検索意図の調べ方は3ステップに書きました。
3つとも当てはまらない記事が悪い記事というわけではありません。読者の役に立っていて、検索から人が来ているなら、それ自体に価値があります。ここでの仕分けは、収益を見るときにどの記事の数字を見ればいいかを決めるためのものです。
紹介リンクを貼るときは、リンクに rel="sponsored"(または nofollow)を付けます。理由と使い分けは普通のリンクにrelは要らない、nofollow・sponsored・ugcの使い分けにあります。
2つを掛け合わせると、手を入れる記事が4つに分かれる
クリック数の多い少ないと、収益につながる種類かどうかを掛け合わせると、記事は4つに分かれます。クリック数の多い少ないは、決まった数で切るのではなく、自分のブログの記事どうしで比べて決めます。
| 検索からのクリック | 収益につながる種類か | 次に見ること |
|---|---|---|
| 多い | つながる | 最初に見る記事。収益の入口が読者の行動に合った場所にあるか、検索結果での見え方(タイトルと説明文)を見直す余地があるか |
| 多い | つながらない | 入口を無理に置かない。内容の近い、収益につながる記事へのリンクで、次に読む記事を案内できるかを見る |
| 少ない | つながる | 入口の前に、検索から人が来ていない。表示回数とCTRのどちらが足りないかを見る |
| 少ない | つながらない | 収益の面では後回し。書く本数をどうするかは別に考える |
表の「次に見ること」も、私が手を入れる順番を決めるときの判断です。
クリックが少ない記事の増やし方は、クリック数 = 表示回数 × CTR のどちらを動かすかで分かれます。どちらから手をつけるかは検索流入を増やす方法は2つしかないに、記事を増やすと何が増えて何が増えないかは100記事書いてもアクセスがないのはなぜ?に書きました。
4記事で仕分けてみる
説明用の仮の数字で、4本の記事がある小さなブログの28日間を仕分けてみます。金額は出しません。
| 記事 | 種類 | 検索からのクリック | 収益につながる種類か |
|---|---|---|---|
| 記事A | 日記・近況 | 120回 | つながらない |
| 記事B | 使っている道具の比較 | 40回 | つながる |
| 記事C | 用語の解説 | 15回 | つながらない |
| 記事D | 申し込みの手順 | 3回 | つながる |
※クリック数はサンプルデータの数字です。
4本の合計は178回で、そのうち記事A(日記・近況)が120回を占めています。サイト全体の数字だけを見ていると、この120回の増減に一喜一憂することになります。収益につながる種類の記事Bと記事Dに来ているのは、合わせて43回です。
この場合、最初に見るのは記事Bです。40回の人が来ているので、入口の置き場所と検索結果での見え方を見直す余地があるかを確かめます。記事Dは3回しか来ていないので、入口より先に、表示回数とCTRのどちらが足りないかを見ます。記事Aは、内容の近い記事Bへのリンクで次に読む記事を案内できるかを考えます。記事Cは、収益の面では後回しです。
どれも、収益が増えることを約束する手ではありません。PVを増やす前に、どの記事のどの数字を見ればいいかが決まる、というところまでです。
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このサイトでは794PVあって、判定まで進んだ人は0人だった
PVと収益が別の数字だということを、このサイトの記録で見ます。このサイト(2026年8月11日公開)は、ブログの記事から、Search Console のデータを置いて改善候補を出すツールへ案内しています。判定と1記事分の診断カードまでが無料で、その先が有料です。
公開から8月24日までの14日間の記録では、訪問者は105人、ページビューは794でした(Vercel Analytics。2026年8月25日の記録)。このうち、無料の判定まで進んだ人は0人で、その先の画面に進んだ人もいませんでした。データを置こうとした試行は1件だけで、それも失敗していました。計測の故障ではないことも確かめています。
794PVあっても、収益の入口の手前にすら誰も進んでいませんでした。なぜ0人だったのかは、記録からは1つに決められません。分かったのは、PVの数字を見ているだけでは、収益につながる人が来ているかどうかは分からないということです。どの記事に何PVあったかは、記録に残っていません。同じ14日間の数字を、経路の側から見た話はブログ集客の方法は?SNSと検索は人が来る時期が違う、経路の選び方にあります。
よくある質問
何PVあれば収益化できますか
この記事では、PVの数で答えを出していません。収益はPVに掛ける側(RPM、成約率、単価)で大きく変わり、その値の相場が、この記事で引いた AdSense のヘルプには載っておらず、私も確かめられる記録を持っていないからです。同じPVでも、収益につながる種類の記事に検索から人が来ているかどうかで、結果は違います。
まずPVを増やすのと、収益につながる記事を直すのと、どちらが先ですか
収益につながる種類の記事に、すでに検索から人が来ているなら、そちらを先に見ます。来ている人がいる記事は、直したあとに変化を確かめられるからです。収益につながる記事にほとんど人が来ていないなら、入口を直しても確かめようがないので、先に表示回数とCTRを見ます。
ブログが稼げない理由は何ですか。やめたほうがいいですか
稼げない理由は、ブログごとに違うので一般論では決められません。この記事の見方で分けるなら、確かめるのは、収益につながる種類の記事に検索から人が来ていないのか(仕分け表の「少ない × つながる」)、人は来ていても収益の入口が読者の行動に合っていないのか(「多い × つながる」)のどちらかです。どちらに当たるかで、次に手を入れる場所が変わります。
やめるかどうかは、書く時間や目的によって人それぞれで、PVや収益の数字だけでは決まりません。考える材料として、記事が今も検索結果に表示されているか(表示回数が残っているか)を自分の Search Console で確かめる方法はブログはオワコン?減ったのはクリックか表示か、GSCで確かめるに書きました。閉じると決めた場合、記事を消す・残す・止めるで検索結果の残り方が違うことはブログ閉鎖の前に何をする?消す・残す・止めるで検索結果の残り方が違うにまとめています。
収益につながっているかは、どこで確かめますか
記事ごとの収益は、広告ならその広告サービスの管理画面、紹介リンクなら提携先の管理画面で見ます。AdSense の収益が下がったときに、ページビューとページRPMのどちらが動いたかを先に分ける手順はアドセンス収益が下がった原因は?に書きました。どの記事に検索から入った人が紹介リンクのクリックや申し込みまで進んだかを、検索の数字と並べて見たいなら、GA4 でそれを計測したうえで Search Console と連携する方法があります。その場合に何が見られるかはGA4とサーチコンソールの連携方法は?に書きました。
まとめ
- ブログの収益はPVに「その記事の1回の訪問が生む収益」を掛けたもので、掛ける側は記事ごとに違いうる。広告ならPV ÷ 1,000 × ページのインプレッション収益(RPM)、紹介リンクや自分の商品なら訪問数 × 成約率 × 単価に分けて考えられる
- RPMは AdSense のヘルプでは見積もり収益額をページビュー数で割って1,000を掛けた値で、実際の収益額ではない。先に決まっている単価ではなく、後から計算される値
- だから他人の「1万PVで◯円」もサイト全体のPVも、自分の収益の見通しにはならない。この記事ではPVあたりの収益の相場を出していない
- 先に見るのは、Search Console のページごとの検索からのクリック数と、その記事が収益につながる種類か(読者が選ぶ・買う・申し込む段階か、収益の入口があるか、入口が合った場所にあるか)の2つ
- 2つを掛け合わせて4つに仕分けると、次に手を入れる記事が決まる。最初に見るのは、クリックが多く、収益につながる種類の記事
- このサイトでは公開直後14日間に794PVあり、無料の判定まで進んだ人は0人だった。理由は1つに決められないが、PVだけでは収益につながる人が来ているかは分からなかった
- 仕分けは、収益が増えることを約束するものではない。どの記事のどの数字を見るかを決めるためのもの
ここからは、私が作ったツールの話になります。
仕分けで「クリックが多く、収益につながる種類」と決めた記事のうち、検索結果での見え方を直す余地があるものを探すところを手伝うツールを作りました。サーチコンソールのエクスポートをZIPのまま置くだけで、4.0〜20.5位のページを、表示回数100回以上は通常判定、30〜99回は参考判定、30回未満は本文中心の監査に分け、この順に、同じ区分の中ではCTR機会差(表示回数 ×(期待CTR − 実CTR)で出す「回相当」の数)の多い順に並べて出します。どの記事が収益につながる種類かはツールには分からないので、並んだ候補のうち、自分で印を付けた記事から見てください。 判定と候補3記事のCTR機会差の確認、そのうち1記事分の診断カードまでは無料です。有料は2,980円(税込)の買い切りで、無料の1件を除いた3記事分の診断カードが対象です。3記事分が揃うとき(判定に出た候補が4件以上のとき)だけご案内します。生成の利用期限は購入から7日間で、月額課金や自動更新はありません。ログインも不要です。 CSVファイルそのものはブラウザの外に出ませんが、診断カードを出すときは選んだ1ページぶんの数値(URL・キーワード・順位・表示回数・CTR)を、タイトル取得を押したときは最大10件のURLを送ります。
⚠️ 並べ替えるだけで、CTR・順位・収益が上がることを約束するものではありません。直したあとの効果を自動で追いかける機能も無いので、比べるのは自分で行ってください。また、掲載順位4.0〜20.5位に入るページが無いブログでは、候補が0件になることがあります。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。
