この記事のまとめ
URLパラメータとは、URLの「?」より後ろに付く「キー=値」の文字列で、utm_source のような計測用のものはページの中身を変えません。同じ本文が別URLとして見えるので重複コンテンツが心配されますが、Search Console のヘルプ「表示回数、掲載順位、クリック数とは」の「データが割り当てられる URL」には「ページの全バリエーションのクリック数、表示回数、掲載順位のデータは、Google が各ページに選択する正規 URL に割り当てられます」と書かれています(ただし「場合によっては、正規 URL ではなく実際の URL に割り当てられることもあります」という但し書きが同じ文の中に付いています)。一方でこのツールのCSV解析は「上位のページ」列をそのまま扱い、パラメータを落とす処理も同じ記事をまとめる処理も入れていないので、行が割れていれば表示回数が分散し、表示回数100回以上という下限に届かなくなります。打ち手は canonical でパラメータ無しのURLを正規として示すことと、計測用パラメータは完全には無くせないと認めた上で内部リンクとシェアURLだけを掃除することです。
先に結論を書きます。utm_source を付けたことが原因で順位が落ちる、という筋道は公式の記述からは出てきません。
Google が重複コンテンツの原因として挙げているのは「地域の違い」「デバイスの違い」「プロトコルの違い」「サイトの機能」「意図的でないバリエーション」の5つで、計測用パラメータはこの中に入っていません。そして「サイト上で重複コンテンツが発生することは通常のことであり、Google のスパムに関するポリシーの違反にはなりません」とも明記されています。
本当に困るのはSEOの評価ではなく、その先の「数字が読めなくなる」ほうです。この記事はそこを分けて書きます。
自分のCSVで行が割れているかどうかは、貼れば数分で分かります。ただ、先に何が起きているのかを読んでからのほうが判断が早いはずです。
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URLパラメータとは — 中身を変えるものと、変えないもの
URLパラメータとは、URLの「?」より後ろに付く「キー=値」の形の文字列で、ページに追加の情報を渡すためのものです。複数付けるときは「&」でつなぎます。
SEOで扱うときは、この2つを分けて考えると混乱しません。
| 種類 | 例 | ページの中身 |
|---|---|---|
| 中身を変えるパラメータ | ?page=2 / ?sort=price / ?category=dresses | 変わる(別の一覧・別のページ送り) |
| 中身を変えないパラメータ | ?utm_source=x / ?gclid=... / セッションID | 変わらない(同じ本文が返る) |
Google の「URL 構造のベスト プラクティス」は後者を「不要なパラメータ(コンテンツに影響を与えないパラメータ)」と呼び、「可能な限り」削除して短くするよう書いています。例として挙がっているのは「参照パラメータ」「ショッピングの並べ替えパラメータ」「セッション ID」の3つです。
ここで注意が要ります。このページに utm という語は出てきません。utm は Google アナリティクス側の慣習的な名前で、検索セントラルのこのページで名指しされているわけではありません。ただ、性質としては「参照パラメータ」と同じ、中身に影響しない計測用の文字列です。
なぜ「utmを付けると重複コンテンツになる」と言われるのか
この言い方が広まるのには、ちゃんと理由があります。順を追うと構造が見えます。
まず前提として、utm は Google の検索結果からのクリックには付きません。付くのは、あなたがSNSに貼ったリンク・メルマガに入れたリンク・広告のリンクといった自分が外に出したURLです。
つまり Google がそのバリエーションを知るには、一段よけいな経路が要ります。誰かが utm 付きのURLをそのまま自分のサイトに貼り、Googlebot がそのリンクをたどったときです。あるいは、あなた自身がサイト内のリンクに utm を付けている場合も同じことが起きます。
たどられると、それは別のURLとして扱われます。Google の URL の扱いはかなり厳密で、公式ドキュメントには「Google 検索の URL 処理は大文字と小文字を区別します(たとえば、Google は /APPLE と /apple をそれぞれ独自のコンテンツを持つ別々の URL として扱います)」とまで書かれています。「?」以降が違えば当然、別のURLです。
ただし、そこで終わりではありません。Google は中身がほぼ同じページをまとめてクラスタ化し、その中から代表を1本選びます。これが正規化です。同じ本文が返るなら、utm 付きのURLは正規URLの候補として選ばれにくく、検索結果に出るのはふつうパラメータ無しのほうになります。
それでも公式が「パラメータを減らせ」と書いている理由は、1個か2個の話ではなく、掛け算になったときの話です。「過度に複雑な URL(特に、複数のパラメータを含む URL など)は、サイト上の同一または類似のコンテンツを表す多数の URL が不必要に作成される原因となることがあります」と書かれています。並び替えと絞り込みが組み合わさるECサイトの一覧ページが典型で、utm を1つ付けた記事ブログとは規模がまるで違います。
Search Console のデータは、どのURLに集計されるのか
ここが、この記事でいちばん確かめたかったところです。公式ヘルプ「表示回数、掲載順位、クリック数とは」に「データが割り当てられる URL」という節があり、そこに書かれています。
ページの全バリエーションのクリック数、表示回数、掲載順位のデータは、Google が各ページに選択する正規 URL に割り当てられます(場合によっては、正規 URL ではなく実際の URL に割り当てられることもあります)。
かっこの中を落として読まないでください。「正規URLに集約される」で止めると断定になりますが、公式は同じ文の中で例外があることを認めています。原則は寄せられる、ただし常にではない——これが正確な読み方です。
同じ節では、集約される「バリエーション」としてデバイス(パソコン/モバイル)ごとの違い・同じページを指すURLの違い・別言語のバージョンが挙げられています。リダイレクトについても「ユーザーが Google からウェブサイトを訪れた後で、別のページにリダイレクトされた場合でも、表示回数やクリック数が割り当てられる URL は変更されません」と書かれています。
ただし、このページに「パラメータ」という語は一度も出てきません(2026-08-21に日本語版の全文を取得して数えました)。書かれているのは「同じページを指す URL のバリエーション」までです。utm 付きURLがそこに該当すると公式が名指ししているわけではないので、そこは自分のデータで確かめる領域として残ります。
実務的な意味はこうなります。「ページ」CSVに ?utm_source= の行がずらりと並ぶのは、公式の記述からすると通常の状態ではありません。並んでいたら、上のかっこ書きの側に落ちているか、CSVを自分で加工したか、Search Console 以外の経路でデータを取っている可能性があります。
なおアナリティクス側では逆に、パラメータが付いたまま複数行に散ります。両者の数字が合わない件はサーチコンソールとアナリティクスの数字が合わない理由に分けて書きました。
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CSVで判定するとき、パラメータ付きの行が混ざるとどうなるか
ここは推測ではなく、自分のツールの実装を読んで確認した話を書きます。
このツールのCSV解析は、「上位のページ」列の文字列をそのままページの識別子として使っています。「?」以降を落とす処理は入っていません。同じ記事をまとめ直す処理も入っていません。捨てているのは表示回数が0以下の行だけです(レポート上の「~」や「-」がダウンロード後に0になるため)。
つまり行が割れていたら、割れたまま別ページとして判定されます。そして判定は、掲載順位4.0〜20.5位・表示回数100回以上という条件を行ごとに見ます。
これが効いてくるのは、下限のすぐ近くにいる記事です。
/foo 表示 90回 → 100回に届かない → 対象外 /foo?utm_source=x 表示 30回 → 100回に届かない → 対象外 合算していれば 表示120回 → 条件を満たす
90回と30回で合計120回。足せば下限を超えるのに、割れているとどちらの行も届かず、その記事は候補から丸ごと消えます。「そこそこ表示されているはずの記事が出てこない」ときに、ここが原因のことがあります。
確かめ方は単純です。ダウンロードした「ページ」CSVを開いて、URLの列に「?」を含む行があるかを見てください。表計算ソフトなら「?」で絞り込む、コマンドが使えるなら該当行を数えるだけです。
| CSVの状態 | やること |
|---|---|
| 「?」を含む行が無い | そのまま使ってよい。これが公式の記述どおりの状態 |
| 「?」を含む行が少しある | その記事だけ、パラメータ無しの行と表示回数を足して見る |
| 「?」を含む行が大量にある | 判定より先にサイト側を疑う。内部リンクやシェアURLにパラメータが入っている可能性 |
エクスポートの手順そのものはサーチコンソールのCSVエクスポート手順にまとめてあります。落ちてくるのはZIPで、使うのは「ページ.csv」1枚だけです。

打ち手は3つ。そして1つは正直に諦める
優先順に並べます。3つめは「対処法」ではなく「諦める範囲を決める」ことです。
1. canonical でパラメータ無しのURLを正規として示す。これは仕組みの話が長くなるのでcanonicalタグの使い方に譲りますが、確認だけならすぐできます。自分の記事を ?utm_source=test を付けた状態で開き、ページのソースで rel="canonical" の中身を見てください。パラメータの付かないURLが入っていれば、意図どおりです。
2. 自分で制御できるURLからパラメータを外す。具体的には、サイト内の内部リンクと、記事に置いているシェアボタンが生成するURLです。ここに utm が入っていると、自分でバリエーションを増やしていることになります。外部の人があなたの記事を紹介するとき、コピーするのはブラウザのアドレスバーのURLなので、ここを掃除する効果は小さくありません。
3. 残りは諦める。広告経由の gclid、メルマガの配信システムが付けるパラメータ、他人がSNSからコピーして貼ったURL——これらは止められません。計測をやめれば消せますが、そのぶん流入の内訳が分からなくなります。数字を読むために付けているものを、数字が汚れるからという理由で外すのは本末転倒です。
なお、古い記事で見かける「Search Console の URL パラメータツールで設定する」という手順はもう使えません。2022年3月28日の公式ブログで「Search Console の URL パラメータ ツールはあと 1 か月でサポート終了となります」と告知され、提供が終わっています。同じ記事には「今後は、サイト上の URL パラメータの機能を指定するために何かを行う必要はありません。URL パラメータの処理方法を Google のクローラが自動的に学習します」と書かれています。
robots.txt でパラメータ付きURLを塞ぐ手も見かけますが、公式ドキュメントは「正規化の目的で robots.txt ファイルを使用しないでください」と明記しています。塞ぐとクロールできなくなり、canonical も読まれません。
パラメータではなくURL(スラッグ)そのものを変えるかどうかは別の判断です。そちらはURLを変えるとSEO評価は切れるに書きました。
よくある質問
utm_source を付けると、SEOの評価が分散しますか
そうなる、という筋道は公式の記述からは出てきません。Google が重複コンテンツの原因として挙げている5つ(地域・デバイス・プロトコル・サイトの機能・意図的でないバリエーション)に計測用パラメータは含まれておらず、「サイト上で重複コンテンツが発生することは通常のことであり、Google のスパムに関するポリシーの違反にはなりません」とも明記されています。 ただし公式は「不要なパラメータ(コンテンツに影響を与えないパラメータ)」を可能な限り減らすよう書いており、減らすに越したことはないという位置づけです。
「ページ」CSVに ?utm_source= の付いた行が出てきました。どうすればいいですか
まず、その行がどれくらいあるかを数えてください。公式ヘルプの「データが割り当てられる URL」には、全バリエーションのデータは正規URLに割り当てられると書かれています(「場合によっては、正規 URL ではなく実際の URL に割り当てられることもあります」という但し書き付き)。大量に並んでいるなら例外側に落ちているので、内部リンクやシェアURLにパラメータが混ざっていないかをサイト側で確認します。少数なら、その記事だけパラメータ無しの行と表示回数を足して見れば足ります。判定は行ごとに行われ、合算はされません。
Search Console の URL パラメータツールで設定すればいいのでは
そのツールはもうありません。2022年3月28日の公式ブログで「あと 1 か月でサポート終了となります」と告知され、提供が終わりました。同じ記事には「現在このツールを使用しているユーザーにとって、必要な対応はありません」「URL パラメータの処理方法を Google のクローラが自動的に学習します」と書かれています。設定して直すものではなくなったと考えてください。
utm を全部やめれば、いちばんきれいになりますか
URLはきれいになりますが、流入の内訳が分からなくなります。どのSNSから来たのか、メルマガのどの号が効いたのかは、パラメータが無いと切り分けられないことがあります。やめるかどうかはSEOの問題ではなく、計測をどこまで必要としているかの問題です。現実的な落としどころは、内部リンクとシェアボタンからは外し、外部に出す配信リンクには残す、という線引きです。
まとめ
- URLパラメータとは、URLの「?」より後ろに付く「キー=値」の文字列。utm や gclid のような計測用のものはページの中身を変えない
- Google が挙げる重複コンテンツの原因5つに計測用パラメータは入っておらず、「重複コンテンツが発生することは通常のこと」「スパムに関するポリシーの違反にはなりません」と公式に明記されている
- Search Console のヘルプ「データが割り当てられる URL」には、全バリエーションのデータは正規URLに割り当てられると書かれている。ただし「場合によっては、正規 URL ではなく実際の URL に割り当てられることもあります」という但し書きが同じ文にある
- CSVの判定は行ごとで、このツールはパラメータを落としも合算もしない。表示90回と30回に割れると合計120回でも下限100回に届かず候補から消える。まずCSVに「?」を含む行があるかを見る
- 打ち手はcanonicalでパラメータ無しのURLを示す→内部リンクとシェアURLから外す→広告・メルマガ・他人が貼るURLは諦めるの順。計測用パラメータを完全に無くすことはできない
- URL パラメータツールは提供終了済みで、公式は「何かを行う必要はありません」と書いている。robots.txt で塞ぐのも「正規化の目的で使用しないでください」と公式が明記している
ここから先は、私が作ったツールの話です。
Search Console のエクスポートをZIPのまま落とすだけで、掲載順位4.0〜20.5位・表示回数100回以上のページだけを拾い、改善余地スコア(表示回数 × 期待CTRとの差)の大きい順に並べます。この記事に書いたとおり行はそのまま扱う実装なので、パラメータ付きの行が混ざっていればそのまま別ページとして出ます。裏で勝手にまとめない代わりに、何が起きているかは画面の数字から追えます。判定と候補3記事の改善余地スコアの確認、そのうち1記事分の診断カードまでは無料で、残りの診断カードが2,980円(税込)の買い切りです。月額課金や自動更新はありません。ログインも不要です。CSVファイルそのものはブラウザの外に出ません(診断カードを出すときに選んだ1ページのURL・数値・入力したキーワードを、「ページタイトルを取得する」を押したときに判定に出たページのURLを最大10件送ります)。
⚠️ ただし向かない人がいます。パラメータ付きの行を自動で合算してほしい人には向きません。合算は入れていません(どのURLで表示されたかを消してしまうと、割れていること自体に気づけなくなるためです)。canonical の設定そのものを診断する機能もありません。判定できるのは表示回数100回以上のページだけなので、表示回数が2桁で止まっているブログでは0件と出ます。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。

