この記事のまとめ
ブログを独自ドメインにすると検索順位が上がる、という記述は、私が確認したGoogleの公式ドキュメント4ページ(SEOスターターガイド、サイト移転、ホスティングの変更、Search Consoleのプロパティ追加)には見当たりませんでした。メリットとして公式の記述で確かめられるのは、順位ではなく、記事のURLを自分で持ち運べることです。URLが変わる移転は旧URLから新URLへの転送を置いて始めるとGoogleは書いており、ブログサービスのドメインの下では、その転送を置けるかをサービス側が決めます。独自ドメインなら、置き場所を変えてもドメインのDNSを新しい置き場所へ向ければ、記事のパスを同じにできる限りURLを変えずに済みます。
もう1つは、Search Consoleのドメイン プロパティで、wwwの有無・httpとhttps・サブドメインをまとめて見られることです(Bloggerなど Google のサービス上を除き、DNSで所有権を確認できる人だけが作れます)。Googleは「移転は URL ごとに行われます。」と書いており、旧URLと新URLの対応も記事の本数ぶん要るので、移るなら記事が少ないうちのほうが手間が少なくなります。
メリットとして公式の記述で確かめられるのは、検索順位ではなく、記事のURLを自分で持ち運べることです。 はてなブログの「〇〇.hatenablog.com」やnoteの「note.com/〇〇」のように、サービスのドメインの下で書いていて、「独自ドメインのほうがSEOに強い」と聞いて迷っている人に向けて、Googleの公式ドキュメントに書かれていることだけで違いを確かめました。 読み終えれば、今のまま書き続けるか、いつ独自ドメインに移るかを自分で決められます。
どこに書くにしても、検索から読まれ始めた記事のどれを直すかという問題は残ります。それを機械に任せる手は、記事の最後に書きます。
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「独自ドメインにすると順位が上がる」は、公式の記述では確かめられない
独自ドメインとは、「rewrite-radar.com」のように自分で取得して持っているドメインのことです。サービスが用意した「〇〇.hatenablog.com」は、そのサービスのドメインの下に作られた住所で、ドメインを管理しているのはサービスの側です。
では、自分のドメインにすれば検索で有利になるのか。GoogleのSEOスターターガイドには「Google が重要でないと考えること」という節があり、ドメインについてはこう書かれています。
ランキングという観点で見ると、ドメイン名(または URL パス)中のキーワードだけでは、パンくずリストに表示される以上の効果はほとんどありません。
英語版も "the keywords in the name of the domain (or URL path) alone have hardly any effect beyond appearing in breadcrumbs" で、同じ意味です。同じ項目は TLD(「.com」のような末尾)にも触れていて、意味があるのは特定の国のユーザーを狙う場合だけで、その場合でも通常は影響が弱いとしたうえで、「…それ以外の場合、どの TLD が使用されているか(「.com」か「.org」か「.asia」か)が Google 検索で考慮されることはありません。」と書いています。
どちらも、ドメインの「名前」の話です。自分で持っているドメインか、サービスのドメインの下か、という違いについては、私が確認した4ページ(このガイドと、後で引くサイト移転、ホスティングの変更、Search Consoleのプロパティ追加)のどこにも、順位が上がるとは書かれていませんでした。同じように、順位に関係ないとも書かれていません。だからこの記事では、順位の話はしません。確かめられる違いは、別のところにあります。
「独自ドメインで育てればドメインパワーが上がる」という言い方もよく見かけますが、ドメインパワーは各SEOツールが独自に出しているスコアです。リライトとの関係はドメインパワーが低いとリライトは無駄か、代わりに見る2つの数字に書きました。取ってからの年数(ドメインエイジ)で順位が決まるという記述も、私が確認した公式のページには見当たりませんでした。新しいドメインの立ち上がりはGoogleサンドボックスとは?新規ドメインは表示回数で見分けるで、このサイトの実測と合わせて書いています。
違いが出るのは、ブログの置き場所を変えるとき
書いている間は、自分のドメインでもサービスのドメインでも、やることは変わりません。差が出るのは、サービスをやめる、別のサービスやWordPressに移る、といった置き場所を変えるときです。
URLが変わる移転は、旧URLからの転送を置いて始める
Googleのサイトを移転する方法は、ドメイン名の変更も移転の例に挙げたうえで、概要に移転の始め方をこう書いています。
元の URL から新しい URL にリダイレクトするようサーバーを設定して、サイトの移転を開始します。
つまり、検索で読まれていた古いURLに来た人とGooglebotを、新しいURLへ送る転送を、古いURLの側に置くところから始まります。同じページは、この転送をできるだけ長く残すよう求めていて、目安は一般的に1年以上としています(アドレス変更ツールのヘルプには別の数字があり、下で紹介するサイト移転の記事で両方を並べています)。
サービスのドメインの下では、古いURLを動かしているのはサービスのサーバーです。転送を置けるか、どれくらいの期間置けるかは、サービスが用意している機能で決まります。サービスをやめてブログを消せば、古いURLそのものが無くなります。どのサービスで何ができるかは変わることがあるので、使っているサービスについてははてなブログ・note・アメブロの記事で、各サービスのヘルプに書かれていることを確かめてください。
独自ドメインなら、置き場所を変えてもURLを変えずに済む
自分のドメインなら事情が変わります。Googleには、URLを変えずにサーバーだけを変える場合のホスティングの変更というガイドが別にあり、「このガイドでは、ユーザーに表示される URL には影響を与えない移転のみを対象としています。」としたうえで、移転の始め方を次のように書いています。
ドメイン名の DNS 設定を変更して、新しいホスティング インフラストラクチャを参照するようにします。
ドメインのDNSを触れるのは、そのドメインを持っている人です。独自ドメインで書いていれば、置き場所を変えるときも、ドメインの向け先を新しい置き場所に変えればよく、記事のURLは手元に残ります。 このガイドが例に挙げているのはホスティング会社の切り替えやCDNへの移行で、ブログサービスの乗り換えを名指ししているわけではありません。記事のURL(パス)まで同じにできれば、こちらのガイドの側の移転です。新しい置き場所でパスの形が変わるなら、同じドメインの中でもURLが変わる移転になり、上のサイト移転のガイドの側に戻ります。それでも、古いURLに転送を置くのは自分が選んだ新しい置き場所なので、置けるかどうかを自分で確かめてから移れます。
| 置き場所を変えるときの形 | 古いURLに転送を置けるかを決めるのは | Googleのどのガイドの話か |
|---|---|---|
| サービスのドメインの下から別の場所へ | 元のサービス(用意している機能による) | サイトを移転する方法(URLが変わる) |
| 独自ドメインのまま、URLも同じで置き場所だけ変える | 転送は要らない。ドメインの向け先を自分で変える | ホスティングの変更(URLが変わらない) |
| 独自ドメインのまま、記事のパスが変わる | 新しい置き場所(自分で選べる) | サイトを移転する方法(URLが変わる) |
このサイトでも、これを一度やっています。2026年9月20日に、配信先をVercelからCloudflare Workersへ移しました。ドメイン(rewrite-radar.com)は自分のものなので、ネームサーバーを切り替えて新しい配信先に向けただけで、記事のURLは1本も変えていません。移行後のサイトマップに並ぶURLも、すべてrewrite-radar.comのままです。移した前後で順位や表示回数を比べた記録は取っていないので、検索への影響があったかどうかはここでは書きません。
実際にドメインを変えて移るときの手順と、Search Consoleのアドレス変更ツールの使いどころはサイト移転でサーチコンソールは何をする?アドレス変更ツールは転送そのものではないに、転送(301リダイレクト)の置き方は301リダイレクトのやり方、SEO評価の引き継ぎは3つのレイヤーに分かれるに書きました。移転のあと順位がどう動くかも、サイト移転の記事のほうで公式の記述を確かめています。
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Search Consoleでは、ドメイン プロパティで全体をまとめて見られる
もう1つの違いは、Search Console(サーチコンソール)でのデータの見え方です。Search Consoleにサイトを登録するときは、プロパティの種類を「ドメイン」と「URL プレフィックス」から選びます。プロパティを追加するヘルプは、2つをこう説明しています。
- URL プレフィックス:「指定したプレフィックスで始まる URL のみが含まれます(http や https などのプロトコルも対象)。」
- ドメイン:「すべてのサブドメイン(m、www など)と複数のプロトコル(http、https、ftp)を含むドメインレベルのプロパティ。」
ヘルプの例では、URL プレフィックスの「http://example.com/」には https のURLや www 付きのURLが入らず、ドメインの「example.com」には http・https・www 付き・別のサブドメインのURLがすべて入ります。ドメイン プロパティなら、wwwの有無やhttpとhttpsで分かれたデータを、1つのプロパティでまとめて見られます。あとからサブドメインを足しても、同じプロパティに入ります。
ただし、ドメイン プロパティの所有権の確認は、BloggerやGoogle サイトなどGoogleのサービス上にある場合を除いて、DNSレコードによるものだけです。はてなブログの「〇〇.hatenablog.com」のように Google以外のサービスのドメインの下で書いていると、そのドメインのDNSは触れないので作れません。どの種類を選べてどう確認するかは、サーチコンソールの登録方法は?ブログサービスで決まる種類と確認方法にサービスごとにまとめています。
独自ドメインなら必ずドメイン プロパティにしなければいけない、ということでもありません。このサイトも独自ドメインですが、登録したのは URL プレフィックスのプロパティです(理由は登録方法の記事に書きました)。そして、プロパティを登録すること自体は、検索での扱いを変えません。ヘルプには「プロパティの追加が、Google 検索においてウェブサイトやプラットフォーム プロパティに影響することはありません。Google でのサイト パフォーマンスのトラッキングを行えるようになるだけです。」とあります。日本語版にはAI翻訳を含む場合があるという注記が付いていますが、英語版も "Adding a property does not affect your website or platform property on Google Search" で同じ意味です。ここでも、違いは順位ではなく、自分で見られる範囲のほうです。
移るなら、記事が少ないうちのほうが手間が少ない
いつ独自ドメインにするかは、移転にかかる手間で考えるのが確かです。サイトを移転する方法には、こう書かれています。
…Googlebot は少なくとも 1 回、新旧両サイトのすべての URL にアクセスする必要があります。…移転は URL ごとに行われます。
同じページは、移転したURLをGoogleが見つけて処理する速度は「主に URL の数とサーバーの速度によって異なります。」とも書いています。
移る側の作業も、記事の本数で増えます。同じページは、ドメインだけを変える単純な移転ならワイルドカードの転送が使え、元のURLの一覧を作らなくてよい場合もある、としています。ところがブログサービスから移るときは記事のパスの形が変わることがあり、その場合は古いURLと新しいURLの対応表を作って、記事ごとに転送先を決めることになります。記事が10本なら対応表は10行、300本なら300行で、転送が効いているかを確かめる数も同じだけ増えます。最初から独自ドメインで始めれば、置き場所を変えるときも記事のパスを同じにできる限り、この作業は要りません。
一方で、急がなくていい人もいます。判断の分かれ目を並べました。
| 今の状況 | 考え方 |
|---|---|
| これからブログを始める | あとで移る可能性が少しでもあるなら、最初から独自ドメインにしておけば、記事のパスを変えずに移れる限り移転の作業が生まれない |
| サービスで書いていて、記事がまだ少ない | 移るなら今がいちばん手間が少ない。対応表も転送も記事の本数ぶんで済む |
| サービスで長く書いていて、そのサービスを使い続けるつもり | 移らない限り差は出ないので、急ぐ理由は無い。移るときは転送をどこまで置けるかを先に確かめる |
| サービスの中の読者に読まれていて、検索はおまけ | 置き場所を変えると、その経路から離れることがある。検索のためだけに移るかは、何で読まれているかで決める |
移転のあいだは順位が動くことがある、とGoogleは書いています。どこまで動いて、戻るとは書かれているのかはサイト移転の記事で公式の記述を確かめているので、移る前に読んでおいてください。
よくある質問
無料ブログのサブドメインのままだと、検索に出にくいですか
私が確認した4ページには、サービスのドメインの下にあることで検索に出にくくなる、という記述はありませんでした。はてなブログやnoteの記事も、検索結果に出ることがあります。出ているかどうか、何位にいるかは、Search Consoleが使える環境なら記事ごとに確かめられます。使っているサービスで確かめる方法は、上でリンクした各サービスの記事に書きました。ライブドアブログの blog.livedoor.jp 形式は HTTPS に対応していませんが、それで検索に不利になるとはライブドアブログのヘルプにも書かれていないことをライブドアブログはSEOに弱い?検索に出ないとき確かめる3つに書きました。
独自ドメインに変えたら、順位はどうなりますか
ドメインを変えるのは、URLが変わる移転です。Googleのサイト移転のガイドは、移転中に順位が一時的に変動することを想定するよう書いています。移転後の順位について何が書かれていて何が書かれていないかは、サイト移転でサーチコンソールは何をする?で確かめています。
独自ドメインにすれば、Search Consoleは必ずドメイン プロパティにしたほうがいいですか
必ずではありません。ドメイン プロパティはwwwの有無やhttpとhttpsをまとめて見られますが、確認はDNSでしかできません。このサイトは独自ドメインで、URL プレフィックスのプロパティを使っています。プロパティの追加がGoogle検索でのサイトに影響することはない、とヘルプは書いています。
まとめ
- 独自ドメインにすると順位が上がる、という記述は、私が確認したGoogleの4ページ(SEOスターターガイド、サイト移転、ホスティングの変更、Search Consoleのプロパティ追加)には無かった。順位に関係ないとも書かれていない
- 公式の記述で確かめられるメリットは、記事のURLを自分で持ち運べること。URLが変わる移転は旧URLから新URLへの転送を置いて始まり、サービスのドメインの下では、それを置けるかをサービス側が決める
- 独自ドメインなら、置き場所を変えてもDNSの向け先を変えればURLを変えずに済む(Googleのホスティングの変更のガイドの側)。記事のパスが変わるなら、同じドメインでもURLが変わる移転になる
- Search Consoleでは、ドメイン プロパティでwwwの有無・httpとhttps・サブドメインをまとめて見られる。確認はDNSだけで、選ばなければいけないものでもない
- Googleは「移転は URL ごとに行われます。」と書いており、旧URLと新URLの対応も記事の本数ぶん要るので、移るなら記事が少ないうちのほうが手間が少ない。これから始めるなら、最初から独自ドメインにしておけば、記事のパスを変えずに移れる限り移転の作業が生まれない
独自ドメインは、検索で勝つための道具というより、書いた記事のURLを自分の手元に置いておくための道具です。今のサービスを使い続けるなら急ぐ理由はありませんが、いつか移る気があるなら、記事が少ない今のうちに決めておくほうが楽です。
ここから先は宣伝です。独自ドメインに移ったあとの話として書きます。
自分のドメインに置いてSearch Consoleで記事ごとの数字が見えるようになると、次に来るのは「どの記事から直すか」です。それを決めるツールを作りました。サーチコンソールのエクスポートをZIPのまま置くだけで、4.0〜20.5位のページを、表示回数100回以上は通常判定、30〜99回は参考判定、30回未満は本文中心の監査に分け、この順に、同じ区分の中ではCTR機会差の多い順に並べて出します。 判定と候補3記事のCTR機会差の確認、そのうち1記事分の診断カードまでは無料です。有料は2,980円(税込)の買い切りで、無料の1件を除いた3記事分の診断カードが対象です。3記事分が揃うとき(判定に出た候補が4件以上のとき)だけご案内します。生成の利用期限は購入から7日間で、月額課金や自動更新はありません。ログインも不要です。 CSVファイルそのものはブラウザの外に出ませんが、診断カードを出すときは選んだ1ページぶんの数値(URL・キーワード・順位・表示回数・CTR)を、タイトル取得を押したときは最大10件のURLを送ります。
⚠️ このツールは、移転の前後の順位を追いかけたり、リライトの効果を自動で記録したりはしません。読むのはエクスポートしたときのページごとの平均掲載順位・表示回数・CTRです。また、掲載順位4.0〜20.5位に入るページが無いブログでは、候補が0件になることがあります。
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