この記事のまとめ
ドメインパワーが低いことは、リライトを止める理由になりません。ドメインパワー(Moz の Domain Authority、Ahrefs の Domain Rating など)は各SEOツールが独自に算出しているスコアで、Google の公式なランキング指標ではありません。代わりに見るのはサーチコンソールの2つの数字で、掲載順位4.0〜20.5位・表示回数100回以上のページがあるかどうかです。該当するページが1本でもあればドメインパワーに関係なく直せ、1本も無いならやることはリライトではなく記事を増やすことです。
無料の判定ツールで自分のサイトを測ったら、ドメインパワーが1桁だった。あるいは十数。
この数字を見たあと、たいてい手が止まります。「土台がこれでは、リライトしても上がらないのでは」と思うからです。
先に結論を書きます。この数字は、明日やることを何も変えません。低くても高くても、次の一手は同じところから決まります。理由を順に書きます。
代わりに見る数字はサーチコンソールにあります。自分のサイトに該当するページがあるかを先に確かめる手もありますが、なぜドメインパワーでは決められないのかを知らないと、また同じところで止まります。先に構造から書きます。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。
ドメインパワーとは何か
ドメインパワーとは、SEOツールの各社が独自の計算で出している、サイト全体の強さの推定スコアです。0〜100で表されることが多く、代表的なものに Moz の Domain Authority(DA)と Ahrefs の Domain Rating(DR)があります。
押さえておくべきなのは、これが Google の指標ではないことです。Google のランキングシステムの公式な説明に「ドメインパワー」や「Domain Authority」という項目はありません。Google 側も2016年以降、複数回にわたって自社の指標ではないと述べています。
出典はこちらです →Google公式・検索ランキング システムのご紹介(一覧に Domain Authority の項目はありません) / Gary Illyes の発言(2016年10月28日・英語) / John Mueller の発言(2020年2月25日・英語)
ツールを提供している側も、そこは隠していません。各社が「自社の推定値である」と明示したうえで出しています。
⚠️ ここで「だから無意味だ」とまでは言いません。スコアが高いサイトが実際に上位に出やすい、という相関があること自体は否定できないからです。問題は別のところにあります。
本当の問題は「測っても行動が変わらない」こと
指標として正しいかどうかより、実務でこう考えてください。その数字を見たあと、やることが変わりますか。
| ドメインパワーの値 | そのあとやること |
|---|---|
| 低い(1桁) | 記事を増やす/既存記事を直す |
| 中くらい | 記事を増やす/既存記事を直す |
| 高い | 記事を増やす/既存記事を直す |
どの行でも同じです。個人ブログが明日から動かせるものは、記事の中身と本数しかありません。ドメインパワーそのものを直接操作するボタンは存在しないからです。
つまりこの数字は、結果の一部を映しているだけで、次の行動を決める材料になっていません。測って一喜一憂する時間が、そのまま止まっている時間になります。
⚠️ もう1つ注意があります。「ドメインパワーを上げる施策」として被リンクの獲得を勧められることがありますが、これは別の話です。自分のサイトの被リンクの状況はサーチコンソールで見られます(リンクレポートの見方)。個人ブログが信頼をどう作るかはE-E-A-Tは個人ブログでどこまで作れるかにまとめました。
リライトすべきかを決める2つの数字
ドメインパワーの代わりに見るのは、サーチコンソールにある掲載順位と表示回数です。この2つで、次の一手が決まります。
| 状態 | 次の一手 |
|---|---|
| 掲載順位4.0〜20.5位・表示回数100回以上のページがある | そのページを直す。ドメインパワーは関係ない |
| 順位は入っているが表示回数が100回未満 | 直しても増える上限が低い。記事を増やして拾える語を広げる |
| 該当ページが1本も無い | リライトの段階に来ていない。書く本数を増やす |
1行目に該当するページが1本でもあれば、そこは今日直せます。ドメインパワーが1桁でも、そのページはすでに検索結果に出ていて、すでに人の目に触れています。触れているのにクリックされていないなら、原因は土台ではなく検索結果での見え方にあります。
リライトと新規記事のどちらを優先するかの判断はリライトと新規記事はどっちを優先すべきかに、順位帯ごとの打ち手は検索順位を上げる方法は順位帯で変わるにあります。
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「土台が弱いから上がらない」を検算する
もし本当に土台だけが原因なら、すべてのページが一様に低い順位に沈んでいるはずです。実際にはそうなりません。
同じドメインの中に、5位のページと18位のページと圏外のページが混ざります。同じ土台の上に立っているのに差が出ているなら、差を作っているのは土台ではなくページ側ということになります。
これは自分のサーチコンソールで確かめられます。掲載順位の列を昇順に並べて、ばらつきがあるかどうかを見てください。ばらついていれば、ページ単位で打つ手があります。
順位が上がらない原因は3層に分かれていて、土台の話はそのうちの1層でしかありません(ブログの順位が上がらない理由)。
順位が取れているのにクリックされない場合
1ページ目に入っているのにアクセスが伸びない、というケースがあります。この場合、原因は土台でも本文でもなく検索結果に出ている文言のほうです。
判断には順位ごとの目安が要ります。日本市場の実測に AI Overview によるクリック減の補正をかけた期待クリック率は、4位で3.15%、8位で1.52%、12位で0.90%です。実際のクリック率がこれを大きく下回っているなら、タイトルとディスクリプションに伸びしろがあります。
⚠️ この数値は、seoClarity「2021 CTR Study」の日本市場の実測値を順位別に補正した値で、出典そのままの実測値ではありません。1位から20位までの一覧と補正の中身は掲載順位別のCTR平均一覧にあります。
この直し方はドメインパワーとまったく関係がありません。順位を動かさずにクリックだけ取り返す作業だからです。
この記事が向かない人
企業のオウンドメディアで、被リンク施策の予算を持っている場合は、話が変わります。外部からのリンクを継続的に増やせる立場なら、その効果を測る指標としてDAやDRを使う意味はあります。
開設して間もなく、まだ検索データがほとんど無い場合も、この記事の方法は使えません。順位も表示回数も溜まっていないので、見るべき2つの数字が空だからです。その段階でやることは記事を増やすことです。
よくある質問
ドメインパワーは Google のランキング要因ですか
いいえ。Domain Authority(Moz)や Domain Rating(Ahrefs)は各ツールの独自スコアで、Google の公式なランキングシステムの説明にこれらの項目はありません。Google 側は2016年以降、複数回にわたって自社の指標ではないと述べています。
ドメインパワーが低くても上位表示できますか
はい、起こり得ます。できているかどうかは、自分のサーチコンソールを見れば分かります。掲載順位が1ページ目に入っているページが1本でもあるなら、そのドメインではすでに上位表示が起きています。一般論を探すより、自分のデータを見るほうが早いです。
ドメインパワーを上げてからリライトしたほうがいいですか
順番を待つ理由がありません。ドメインパワーは直接操作できる数値ではなく、記事を直す作業と競合もしません。いま4.0〜20.5位にいるページがあるなら、そこから手をつけられます。
無料のドメインパワー判定ツールの数値は信用できますか
各社が自社の基準で出している推定値なので、ツールごとに数値が違うのは正常です。信用できるかどうかより、その数値を見たあとに行動が変わるかどうかで判断してください。変わらないなら、測る必要がありません。
記事を増やせばドメインパワーは上がりますか
上がることはありますが、上げること自体を目的にする意味はありません。スコアは結果を推定したものなので、目的にすると因果の向きが逆になります。見るべきなのは、拾える検索語が増えたか(表示回数)と、クリックされているか(CTR)のほうです。
まとめ
- ドメインパワーは各SEOツールの独自スコアで、Google の公式指標ではありません
- 「無意味」ではありませんが、測っても明日やることが変わりません
- 代わりに見るのは掲載順位と表示回数の2つ
- 4.0〜20.5位・表示回数100回以上のページが1本でもあれば、ドメインパワーに関係なく直せます
- 同じドメイン内で順位がばらついているなら、差を作っているのは土台ではなくページ側
ここから先は、私が作ったツールの話です
「該当するページが1本でもあるか」を数十本の記事から探すのは手間がかかります。その判定だけを自動化したのがリライトレーダーです。
記事が10〜20本程度なら、ツールは要りません。この記事の手順どおりサーチコンソールを自分で見れば足ります。要るのは本数が増えて、探すこと自体が手間になってからです。
Search Console の「ページ」CSVをZIPのまま渡すと、掲載順位4.0〜20.5位・表示回数100回以上のページだけを拾い、改善余地スコアの大きい順に並べます。1本も出てこなければ「まだリライトの段階ではない」ことが分かります。ドメインパワーは一切見ていません。
読み込みと判定はブラウザの中で完結するので、CSVファイルそのものはブラウザの外に出ません。診断カードを出すときは、選んだ1ページのURL・数値・入力したキーワードを送ります。「ページタイトルを取得する」を押したときは、判定に出たページのURLを最大10件送ります。
判定と候補3記事の改善余地スコアの確認までは無料です。有料は2,980円(税込)の買い切りで、判定に出た候補のうち今月確認する上位3記事分の診断カードが対象です。月額課金や自動更新はありません。
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