この記事のまとめ
リライトのツールは機能名で比べても選べません。リライトの作業は①直す記事を選ぶ ②どこを直すか決める ③直す ④効果を測るの4工程に分かれていて、ツールはこのどれか一部だけを自動化する道具だからです。順位計測は主に④、キーワード調査は②の一部、サーチコンソールは①の材料を出しますが、どれを直すかは人が決めます。そして①は無料で手作業でもできます——CSVを落として、順位ごとの期待CTRと実際のCTRを比べ、差に表示回数を掛けて並べるだけです。自分の詰まっている工程が分かってから、その工程を自動化する道具を探すのが順番です。
リライトのツールを無料で探していると、順位計測、キーワード調査、競合分析、文章生成と、種類の違うものが同じ「SEOツール」の棚に並んでいます。機能の数や価格で比較しても決まらないのは、そもそも自動化している工程が違うからです。
この記事は製品名を並べません。書くのは「リライトの4工程のうち、どれを自動化する道具なのか」という分類の軸だけです。軸が決まれば、比較すべき候補は勝手に数個に絞られます。そして、無料でどこまでできるかも先に書きます。
工程①と、工程②のうち「タイトルか本文か、今は様子を見るか」の切り分けまでを自動化する道具を私も作っていますが、その話は最後に回します。先に、自分がどの工程で止まっているかを確かめてください。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。
SEOツールの比較が機能表では決まらない理由
比較記事を読んでも決められないとき、原因は情報不足ではありません。比べているものの種類が揃っていないことです。
たとえば「順位を毎日記録してくれる」道具と「検索されている語を洗い出す」道具は、できることが多いか少ないかではなく、担当している工程が違います。前者を導入しても、直す記事は選べません。後者を導入しても、直したあとに効いたかどうかは分かりません。どちらも「悪い道具」ではなく、担当外なだけです。
ここで起きるのが、次の失敗です。
- 機能が多いほうを選ぶ — 使う工程が1つなら、残りは使われないまま残る
- 無料だから入れておく — 数字は増えるが、次に何をするかは増えない
- 数字が出ること自体を成果だと感じる — 見るだけで手は動かない
1人で運営していると、この3つは全部起こります。私も起こしました。道具を増やしたのに手が止まっている状態は、道具の質ではなく工程の分け方の問題です。
リライトの工程は4つ。ツールはそのどれかを自動化する
リライトの作業を、機械にやらせられる単位まで割ると4つになります。
- ① 直す記事を選ぶ — 数十本のうち、どれに手をつけるか決める
- ② どこを直すか決める — タイトルなのか、本文の中身なのか
- ③ 直す — 実際に書き換える
- ④ 効果を測る — 直す前と後の数字を比べる
※ 実務の手順としては、この前に「CSVを落とす」が入ります。通しの流れは →ブログのリライト手順。この記事の4つはツールを分類するための粒度です。

よく見る道具の種類を、この4工程に当てはめるとこうなります。製品名ではなく種類で書いています。同じ名前の製品でも中身は変わりますし、他社の仕様を私が一次情報で確認できない以上、個別の比較は書けません。
| 道具の種類 | 主に自動化する工程 | 人が残ってやること |
|---|---|---|
| 順位計測ツール | ④ 測る | どの記事を直すかの判断。順位が動いた理由の解釈 |
| キーワード調査ツール | ② の一部(どの語で書くか) | 自分の記事の現状との突き合わせ。書き換え |
| サーチコンソール本体 | ① の材料を出す(自動化はしない) | 期待値との比較、並べ替え、どれを直すかの決定 |
| 文章生成AI | ③ 直すの下書き | 何を直すかの指定。事実確認。公開の判断 |
| アクセス解析 | ④ の一部(訪問後の行動) | 検索結果側の数字との突き合わせ |
表を縦に見ると分かることがあります。①だけ、担当する道具が空いています。サーチコンソールは数字を出しますが、「どれを直すべきか」を並べ替えて出す機能は入っていません。検索して出てくる比較記事の多くが②〜④の道具の話なのも、ここが理由です。
そして①は、手が止まる場所そのものです。サーチコンソールを開いて数字を眺めたあと、次に何をすればいいか分からない—— あの状態は、①を担当する道具が手元に無いときに起こります。
リライトのツールは無料でどこまでできるか
正直に書きます。①は、無料で手作業でもできます。必要なのはサーチコンソールと表計算ソフトだけで、やることは4つです。
- サーチコンソールからページ単位のCSVを落とす
- 掲載順位4.0〜20.5位、表示回数100回以上の行だけ残す
- 順位ごとの期待CTRを引き当て、実際のCTRとの差を出す
- 差に表示回数を掛けて、大きい順に並べる
4番目が肝心です。CTRの差が大きい順ではありません。差が小さくても表示回数が多ければ上に来ます。取り返せるクリック数は差 × 表示回数で決まるからです。
数字を1件入れてみます。8位のページで、期間中の表示回数が1,000回、実際のCTRが0.6%だったとします。 8位の期待CTRは1.52%(後述のAI Overview補正を入れた値)なので、差は0.92ポイント。これに1,000回を掛けると約9クリックです。これが「順位を動かさずに取れる可能性のある分」で、この数字の大きい順が直す順番になります。
ここで使う期待CTRには注意点があります。出典そのままの実測値と、判定に使う値は別物です。8位の実測は1.78%ですが、この調査は AI Overview が無かった時期のものなので、そのまま今の実測CTRと比べると全ページが「取りこぼし」判定になります。 AI Overview によるクリック減を織り込んで下げた値が、上で使った1.52%です。
絞り込みと並べ替えの手順は →サーチコンソールでリライトする記事の見つけ方。順位ごとの期待CTRの一覧と、自分の数字との比べ方は →ブログのCTRが平均より低いか確認する方法
この手順に、有料である必然性はありません。面倒なだけです。ただ、その「面倒」の量は記事数に比例します。 30本なら30回、期待値を引き当てて差を計算して掛け算をすることになります。毎月やるかどうかが分かれ目で、年に1回なら手作業のほうが早く終わります。
SEOツールを比較するときに決める3つのこと
候補を並べる前に、この3つを自分で決めてしまうほうが早いです。
1. 止まっているのはどの工程か
「数字は見ているが次に何をするか分からない」なら①、「直す記事は決まっているが何を書けばいいか分からない」なら②、「書くのが遅い」なら③、「直したが効いたか分からない」なら④です。①で止まっている人が④の道具を入れても、止まったままです。
2. 判断そのものを預けるのか、材料だけもらうのか
道具には2種類あります。材料を出すものと、材料をもとに順番を出すものです。前者は自由度が高いぶん、最後の判断が毎回残ります。後者は判断が早いぶん、その道具が置いている前提を自分で確かめる必要があります。どちらが良いという話ではなく、前提が公開されていない後者は使いどころが難しいとだけ言えます。
3. その工程を年に何回やるか
回数が少ない工程は自動化しなくていいです。月額を払う道具は、使わない月も引き落とされます。 1人で運営していて、リライトの周回が数か月に1回なら、その工程は手作業のままにしておくほうが安く済みます。
工程①と、②のうち「タイトルか本文か、今は様子を見るか」の切り分けまでを自動でやる道具も作ったので、そこで止まっているなら見てください。範囲と限界は記事の最後に書きます。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。
よくある質問
無料のリライトツールだけで足りますか
工程①(直す記事を選ぶ)は、無料の道具と手作業で足ります。サーチコンソールでページ単位のCSVを出し、順位ごとの期待CTRと実測CTRの差に表示回数を掛けて並べるだけだからです。有料の道具が効いてくるのは、同じ作業を毎月繰り返すようになってからです。逆に、③(書く)や④(測る)を自動化したいなら、①用の道具を無料版で探しても解決しません。
SEOツールの比較記事を読んでも決められません
比較の軸を「機能の数」から「どの工程を自動化するか」に変えてください。リライトの工程は①選ぶ ②どこを直すか決める ③直す ④測る の4つで、道具はそのどれかを担当しています。自分が止まっている工程を先に決めれば、候補は数個に減ります。機能表を横に見比べている限り、どれも良く見えます。
サーチコンソールを入れているのに、次にやることが分かりません
サーチコンソールは工程①の材料を出す道具で、①そのものはやりません。クリック数・表示回数・CTR・平均掲載順位は出ますが、「順位に対してCTRが低いページ」を並べ替えて出す機能は入っていません。比較の基準になる期待値を自分で用意して、差を計算する必要があります。次にやることが分からないのは、あなたの読み方の問題ではなく、その工程を担当する道具が手元に無いからです。
まとめ
- リライトの工程は①選ぶ ②どこを直すか決める ③直す ④測るの4つ。ツールはこのどれか一部だけを自動化する
- 順位計測は主に④、キーワード調査は②の一部、文章生成AIは③を担当する
- サーチコンソールは①の材料を出すが、どれを直すかは人が決める。手が止まるのはたいていここ
- ①は無料で手作業でもできる。4.0〜20.5位・表示回数100回以上に絞り、期待CTRとの差 × 表示回数で並べるだけ
- 比較の前に決めるのは止まっている工程・判断を預けるか・年に何回やるかの3つ。回数が少ない工程は自動化しなくていい
道具を増やしても工程は減りません。どの工程で止まっているかが分かれば、選ぶものは自然に決まります。
ここから先は、私が作ったツールの話です。
上の分類で言うと、工程①(直す記事を選ぶ)と、工程②(どこを直すか決める)のうち「タイトルか本文か、今は様子を見るか」の切り分けまでを自動化する道具です。サーチコンソールのエクスポートをZIPのまま置くだけで、掲載順位4.0〜20.5位・表示回数100回以上のページに絞り、期待CTRとの差 × 表示回数の大きい順に並べて出します。解凍もファイル選びも要りません。判定と候補3記事の改善余地スコアの確認、そのうち1記事分の診断カードまでは無料で、残りの診断カードが2,980円(税込)の買い切りです。月額課金や自動更新はありません。ログインも不要です。 CSVファイルそのものはブラウザの外に出ませんが、診断カードを出すときは選んだ1ページぶんの数値(URL・キーワード・順位・表示回数・CTR)を、タイトル取得を押したときは最大10件のURLを送ります。判定に使っている期待CTRの根拠と限界は推定の根拠と限界に全部書いています。
⚠️ 向かない場合を先に書きます。絞り込みに使っているのは掲載順位と表示回数だけです。順位の追跡(工程④)も、工程②のうち狙う語の洗い出しも、本文の書き換え(工程③)もしません。そこで止まっているなら、この道具では解決しません。また表示回数が少ないブログでは、判定できるページが1件も出ません。まずは記事を増やすほうが先の段階なら、向きません。同じ判定は表計算ソフトで再現できます——手順は上に書いたとおりです。毎月やらないなら、手作業のままで構いません。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。

