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リライトと新規記事はどっちを優先すべきか、判定できるページが何本あるかで決まる

リライトと新規記事のどちらを優先するかは記事数ではなく、掲載順位4.0〜20.5位・表示回数100回以上のページが何本あるかで決まります。候補があればリライトの確認が先、0件なら期間を延ばして理由を切り分けます。選び方の基準と手順を整理しました。

この記事のまとめ

リライトと新規記事のどちらを優先するかは、記事の本数や更新頻度では決まりません。手元に「判定できるページ」が何本あるかで決まります。判定できるページとは、サーチコンソールのページ別データで掲載順位4.0〜20.5位・表示回数100回以上・実CTRが期待値を下回るものです。これが0本なら、期間を延ばして再確認するか、順位帯や表示回数の理由を切り分けます。数本あるならリライトの確認が先です。リライトはすでにある表示回数を、より多くのクリックに変える作業なので、表示回数そのものが少なければ数字で判断できる材料がまだありません。

リライトと新規記事、どちらを優先すべきか。これは「どちらが偉いか」の問題ではなく、いま自分の手元に、リライトで動かせる材料があるかどうかの問題です。

数字で選べる候補があるならリライトの確認が先。無いなら表示回数の母数や順位帯を確認してから、新規記事の追加や導線の見直しを検討します。材料があるかどうかは、サーチコンソールのページ別データを見れば数えられます。「記事が何本たまったら」では決まりません。

その本数を数えるところだけ機械にやらせる手も ありますが、まず考え方から書きます。基準が分かっていないと、0件と出たときに何をすべきか決められません。

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なぜ「リライトと新規記事のどっちが優先か」で迷い続けるのか

この問いが決まらないのは、比べているものの単位が違うからです。

よくある決め方はこうです。「月に新規4本、リライト2本」「30本たまったらリライト期に入る」。どれも作業量の配分で決めています。ところが作業量を決めても、その作業が効くかどうかは決まりません。リライトが空振りする月と、山ほど直すところがある月では、同じ2本でも意味が違います。

そもそも「月に何本」という頻度が順位を動かすのかについては、ブログの更新頻度とSEOの関係、順位ではなく記事の本数が効いているで、更新頻度そのものが順位を上げるという公式の記述は確認できず、動いていたのは記事が増えた結果の表示回数のほうだった、と書きました。

もうひとつの理由は、どちらも「やった感」があることです。新規記事は本数が増えるので進んだ気がしますし、リライトは文章が良くなるので直した気がします。手応えでは、どちらが効いたか区別できません。

決めるには、2つが検索結果のどこに効くのかを分けて考える必要があります。

リライトは「表示回数をクリックに変える」作業

検索から来る数は、掛け算になっています。

クリック数 = 表示回数 × CTR

  新規記事 → 表示回数(母数)そのものを増やす
  リライト → いまある表示回数を、より多くのクリックに変える

2つは別の項に効きます。ここが判断の芯です。

リライトのうち、タイトルと説明文の書き換えはCTRの側を動かす作業です。表示回数は変わりません。つまり変換する元がなければ、変換のしようがないということになります。

極端な例で確かめます。表示回数が20回のページのCTRを2倍にしても、増えるクリックはせいぜい1回か2回です。母数が小さいと、率をどれだけ改善しても結果が動きません。この段階でリライトに時間を使うのは、空の樽の栓を締めているのと同じです。

逆もあります。表示回数が十分あるのに新規記事ばかり書いている場合、すでに検索結果に出ているページの取りこぼしを放置したまま、母数だけ増やしていることになります。樽に穴が空いたまま、注ぐ量を増やしている状態です。新しい記事が順位を取るには数か月かかりますが、すでに順位が付いているページの取りこぼしは、いま取れます。

この掛け算の読み方そのものは サーチコンソールの見方に書きました。

「判定できるページ」とは何本のことか

では「材料がある」とは、具体的にどういう状態か。次の3つを全部満たすページのことです。

条件なぜその線か
表示回数が100回以上これ未満だとCTRが偶然で振れます。表示17回ならクリック0回で0%、1回で5.9%。クリック1個で評価がひっくり返ります
掲載順位が4.0〜20.5位4.0位より上はすでにおおむね取れています。20.5位より下は2ページ目より外で、タイトルを直しても見られる機会が増えません
実CTRが、その順位の期待CTRを下回っている下回っていなければ取りこぼしは0です。直す理由がありません

3つ目の「期待CTR」は、順位ごとの平均クリック率のことです。 1位と10位では、クリックされる確率がそもそも違います。

日本市場の実測値(seoClarity の2021年調査)は、たとえば5位が2.98%、8位が1.78%。これが補正前の生値です。ただし当時は AI Overview がありませんでした。そのまま比べるといまの実CTRが不利になり、全ページが取りこぼし判定になります。そこでAI Overview の出現率と、順位ごとのクリック減少率のぶんを割り引いて使っています。割引率は順位によって違います(上位ほど大きく減るため)。補正後は5位が約2.49%、8位が1.52%です。

補正の中身と、生値と補正後のどちらを使うべきかは 推定の根拠と限界に全部書いています。分かっている限界も隠さず並べてあります。

判定できるページの本数で、優先順位が決まる

判定できるページ(掲載順位4.0〜20.5位・表示回数100回以上・実CTRが期待を下回る)が0本なら新規記事を優先し、数本あればリライトを優先するという分岐

この3条件に当てはまるページを数えます。本数で分岐します。

判定できるページ先にやること
0本理由を切り分ける。期間を延ばして再確認し、表示回数不足か順位範囲外かを確認する
1〜3本その数本を先に確認する。対象が有限なので、確認して手を打てば完了します。終わったら新規に戻る
4本以上改善余地スコアの大きい順に、数本ずつ確認する。残りは新規記事と並行させる

ここで大事なのは、リライトの対象は在庫だということです。無限には出てきません。3本しか無ければ3本で終わります。だから「配分」ではなく「順番」の問題になります。先に在庫を片づけてから、新規記事という生産に戻る。これが最短です。

0本だったときは、なぜ0本なのかで次が変わる

0本と出たときに「直す記事が無い」と読むのは早すぎます。3つの条件のうち、どれで落ちたかで意味が違います。

  • 表示回数が100回に届かない — 期間が短いと表示回数が足りません。まずは過去12か月などに延ばして確認します。それでも届かない場合は、表示回数を集めるために新規記事の追加やサイト内導線を見直します
  • 順位が4.0位より上ばかり — もう取れています。伸ばす余地が小さいので、新規記事のほうが割がいいです
  • 順位が20.5位より下ばかり — 表示はあっても順位が遠すぎます。タイトルだけでなく本文や構成を見直す作業になります。これは新規記事に近い労力です

どれに当たっても、数字だけでタイトルのリライト優先と即断はできません。事実誤認や古い情報の更新は別にして、CTR改善を目的とした作業は材料が揃ってから行います。

表示回数が少ない段階で何をすればいいかは 表示回数が少ないブログでどう決めるかに分けて書きました。私自身のブログが0件だったときの話です。

数本あるときは「CTRの差が大きい順」ではない

ここは間違えやすいところです。優先順位はCTRの落ち込みが大きい順ではなく、取りこぼしているクリック数の大きい順です。

改善余地スコア = 表示回数 × (期待CTR − 実CTR) ÷ 100

  ※ 期待CTRを上回っているページは 0 として扱う

表示回数が掛かるので、差が小さくても表示回数が多いページが上に来ます。2本並べてみます。

ページ順位表示回数実CTR期待CTR(補正後)差改善余地スコア
A8位1,2000.50%1.52%1.02pt約12
B5位3,0001.80%約2.49%0.69pt約21

差はAのほうが大きい(1.02pt 対 0.69pt)のに、改善余地スコアはBのほうが大きくなります(約21 対 約12)。表示回数が2.5倍あるからです。「いちばんCTRがひどいページ」から手をつけると、ここを外します。

そしてこの計算は、リライトと新規記事を比べる材料にもなります。Bの改善余地スコアは約21。これはクリック増の予測ではありませんが、確認の優先順位を決める客観的な目安になります。新規記事1本が同じ期間に何クリック取れるかは、書く前には分かりません。片方だけは事前に数字が出せるということです。

サーチコンソールで自分の本数を数える

手順は単純です。サーチコンソールの「検索パフォーマンス」を開き、期間を長め(過去12か月など)にして、「ページ」タブから表示回数・CTR・平均掲載順位の列を出します。そこから上の3条件で絞り込んで、残った行を数えるだけです。

期間を長くとるのは、表示回数100回の線を超えさせるためです。短い期間だと、本来なら判定できるページまで「材料が無い」側に落ちます。ただし掲載順位は期間全体の平均になるので、最近上がったページは実際より低く出ます。そこは「おおよその位置」として読んでください。

絞り込みの具体的な手順は リライトする記事の見つけ方に、直すべき時期のサインは リライトのタイミングに書いています。

数えるだけなら表計算ソフトでできます。ただ、記事が数十本あると、1行ずつ順位を見て期待CTRを引き当てる作業になります。しかも新しい月のデータが出るたびに、同じことをやり直すことになります。 同じ集計を自動でやるツールも作ったので、面倒なら使ってください。詳しくは最後に書きます。

直す記事と作業内容を決める

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よくある質問

記事が何本たまったらリライトを始めればいいですか

本数では決まりません。30本あっても判定できるページが0本のこともありますし、 10本しかなくても3本出ることもあります。差が出るのは記事数ではなく、それぞれのページに表示回数が積み上がっているかです。サーチコンソールで「掲載順位4.0〜20.5位・表示回数100回以上」を数えてください。数えて0本なら、期間を延ばしても母数が足りないか、順位が範囲外かを確認してください。

判定できるページが1〜2本しかないときは、どっちを優先しますか

その1〜2本を先に片づけてから、新規記事に戻ってください。対象が有限なので、先に消化してしまうほうが早く終わります。 1〜2本のリライトは半日あれば終わりますが、後回しにすると、その間ずっと取りこぼし続けることになります。すでに順位が付いているページの取りこぼしは、いま取れるぶんです。

新規記事とリライトを、同じ週に両方やってもいいですか

問題ありません。効く場所が違うからです。新規記事は表示回数の母数を増やし、リライトはいまある表示回数の変換率を上げます。別の記事に対する別の作業なので、どちらの成果かも切り分けられます。ただし同じ1本を何度も触るのは別の話で、短い間隔で直すと何が効いたのか分からなくなります。

まとめ

  • リライトと新規記事のどっちを優先するかは、記事の本数や更新頻度では決まらない
  • 決めるのは「判定できるページ」が何本あるか。掲載順位4.0〜20.5位・表示回数100回以上・実CTRが期待CTRを下回る、の3つを満たすページ
  • 0本なら理由を確認する。期間を延ばしても母数が足りないなら、新規記事の追加や導線の見直しを検討する
  • 数本あるならリライトが先。対象は在庫で有限なので、片づけてから新規に戻るほうが早い
  • 順番は「表示回数 ×(期待CTR − 実CTR)」の大きい順。CTRの差が大きい順ではない
  • 古い情報や壊れた手順の修正は例外。数字や時期にかかわらず、見つけた時点で直す

配分を決めようとするから迷います。材料があるかどうかを先に数えれば、順番は自動で決まります。


ここから先は、私が作ったツールの話です。

この記事に書いた「判定できるページを数えて、取りこぼしの大きい順に並べる」ところを自動でやるツールを作りました。サーチコンソールのエクスポートをZIPのまま落とすだけで、上位10件が並びます(その下の候補も最大50件まで自分で選べます)。解凍もファイル選びも要りません。Excelで開いて文字化けした Shift_JIS のCSVでも読めます。判定と候補3記事の改善余地スコアの確認、そのうち1記事分の診断カードまでは無料で、残りの診断カードが2,980円(税込)の買い切りです。月額課金や自動更新はありません。ログインも不要です。

CSVファイルそのものはブラウザの外に出ませんが、診断カードを出すときだけ、選んだ1ページぶんの数値(URL・キーワード・順位・表示回数・CTR)を送ります。タイトルを取得するボタンを使うと、最大10件のURLを送ります。

⚠️ ツールが見ているのは、掲載順位と表示回数とCTRだけです。公開からの日数や前回リライトの時期は、サーチコンソールのページCSVに列が無いので判定できません。公開して間もないページも、条件を満たせば普通に候補として出てきます。そこはご自分で確認してください。

また、公開したばかりで表示回数が少ないブログでは、候補が0件になることがあります。候補が出ない理由は表示回数だけとは限りません。まずは期間を過去12か月などに延ばして再確認し、理由を確かめてから、記事の追加や既存記事の修正を検討してください。

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この記事の内容をツールにしています

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この記事を書いた人

みやこし

ブログのリライトで「どの記事を直すか」を数字で決めるSEOライター向けツールを作っています。 掲載順位ごとの平均クリック率、AI Overviewによるクリック減の補正、タイトルの直し方など。

noteQiitaZenn

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