この記事のまとめ
Googleのスパムに関するポリシーに、相互リンク全般を禁止する記述はありません。リンクスパムの例に挙がっているのは「過剰な相互リンク」と「相互リンクのみを目的として」作るパートナー ページで、リンクスパムは「検索ランキングを操作することを主な目的として」リンクを作る行為と定義されています。
どこからが「過剰」かの本数や割合は、私が確認したGoogleの公式ページ3つには書かれていません。「ペナルティ」として知らせが来ると書かれているのは手動による対策で、リンクについては「サイトへの不自然なリンク」「サイトからの不自然なリンク」の2種類があり、後者の対応手順に「過度の相互リンク」が例として出てきます。
見分ける軸は本数ではなく目的です。外部リンクについて公式は「他のサイトへのリンクを用意することは問題にはなりません」(英語版は "isn't something to be scared of")と書いており、読者に紹介したくて張るリンクはこの範囲だと私は考えています。リンクの交換そのものが目的の依頼は、私は断ります。
相互リンクがSEOで問題になるのは、順位を上げるためにリンクを交換し合うときです。Googleの公式ページは相互リンクを一律に禁止してはおらず、「過剰な」ものと「相互リンクのみを目的として」いるものを例に挙げています。
この記事は、知らないサイトから相互リンクの依頼メールが届いた人や、ブログ仲間と昔から互いのブログをリンクし合っていて「相互リンクはペナルティになる」という話を見て不安になった人に向けて書いています。読み終えれば、公式がどこまでを問題にしているのか、依頼に応じるかをどう決めるか、今あるリンクをどう見直すかが分かります。
リンクを増やす前に、すでに検索結果に出ている記事から手を付ける方法も、記事の最後に書きます。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。
相互リンクとは、公式では「リンクスパムの例」の1行に出てくる言葉
相互リンクは、2つのサイトが互いにリンクを張り合うことです。「リンクを張ってくれたら、こちらも張ります」という交換の形で頼まれることが多く、昔はリンク集のページを作って交換し合う形をよく見かけました。
2026年10月8日にGoogle ウェブ検索のスパムに関するポリシーを日本語版と英語版で取得して読むと、相互リンクが出てくるのは「リンクスパム」の項目です。項目の最初の文はこうです。
リンクスパムとは、検索ランキングを操作することを主な目的として、サイトへのリンクやサイトからのリンクを作成する行為です。
そのあとに並ぶリンクスパムの例の1つが、次の行です。
過剰な相互リンク(「リンクする代わりにリンクしてもらう」)や、相互リンクのみを目的としてパートナー ページを作成する
英語版では "Excessive link exchanges ("Link to me and I'll link to you") or partner pages exclusively for the sake of cross-linking" です。例に挙がっているのは「過剰な」相互リンクと、「相互リンクのみを目的として」作るパートナー ページ(リンク集のようなページ)の2つで、相互リンク全般ではありません。そして、その全体にかかる定義が「検索ランキングを操作することを主な目的として」です。
リンクスパムの例はほかに、リンクの売買や自動でのリンク作成などが並んでいます。全体の一覧と、外部対策として勧められる手との対応はSEOの外部対策は何をする?個人ブログは被リンクを作らず4つだけやるに書きました。
どこからが「過剰」かの数は、公式に書かれていない
「相互リンクは何本までなら大丈夫か」は、いちばん知りたいところだと思います。ただ、この記事で確認した3つの公式ページ(スパムに関するポリシー、リンクに関するベスト プラクティス、[手動による対策] レポートのヘルプ)には、何本から、あるいはリンク全体の何割から「過剰」になるかという数はありませんでした。
書かれているのは目的で決まる定義で、紹介したくて張ったリンクを相手が張り返しただけなら例に入るわけではない、という限定語の読み方はSEOの外部対策は何をする?個人ブログは被リンクを作らず4つだけやるにも書きました。
細かい点ですが、日本語の訳語はページによって違います。スパムに関するポリシーは「過剰な相互リンク」、後で引く手動による対策のヘルプは「過度の相互リンク」です。英語版はどちらも "excessive link exchanges" なので、同じものを指していると読んでかまいません。
「ペナルティ」として知らされるのは、手動による対策の「不自然なリンク」
「相互リンクのペナルティ」と呼ばれているものは、公式の言葉では2つに分かれます。スパムに関するポリシーの冒頭には、こう書かれています。
Google では、自動システムと、必要に応じて行われる人間による審査によって、ポリシーに違反した行為を検出しています。場合によっては、手動による対策を実施します。Google のポリシーに違反しているサイトは、検索結果での掲載順位が下がったり、まったく表示されなかったりすることがあります。
自動のシステムで扱われるものと、人が審査して手動による対策をとるものがある、ということです。このうちSearch Consoleの[手動による対策]レポートに出るのが後者です。[手動による対策] レポートのヘルプには「サイトに対して手動による対策が行われた場合は、[手動による対策] レポートと Search Console メッセージ センターでお知らせします。」とあり、リンクについての種類が2つ載っています。
| 手動による対策の種類 | ヘルプの説明の書き出し | 相互リンクとの関係 |
|---|---|---|
| サイトへの不自然なリンク | 「サイトへの不自然なリンク、人為的なリンク、偽装されたリンク、または不正なリンクのパターンが検出されました。」 | 相手から自分へのリンクの側 |
| サイトからの不自然なリンク | 「サイトにおいて、他サイトへの不自然なリンク、人為的なリンク、偽装されたリンク、または不正なリンクのパターンが検出されました。」 | 自分から相手へのリンクの側。推奨される対応に「過度の相互リンク」が出てくる |
相互リンクは、自分のサイトに「張られる」側と「張る」側の両方を作ります。だから、リンクの交換を目的に大量にやり取りすると、両方の種類にかかわりうる、というのが私の読み方です。「サイトからの不自然なリンク」の推奨される対応には、次の手順があります。
サイトで、金銭と引き換えに掲載されているリンクや、過度の相互リンクなど、リンクスパムに関するポリシーに違反していると思われるリンクを特定します。
続けて、「見つかったリンクを削除するか、リンクを変更して PageRank を転送しないようにします。」とあり、例として rel="nofollow" などの属性を付ける方法が挙がっています。ここでも、どこからが「過度」かの数は書かれていません。
Search Consoleの[手動による対策]レポートに対策が出ていなければ、少なくとも人の手による対策は受けていません。ただし、上の冒頭の文のとおり、自動のシステムでも違反は検出されると書かれているので、「レポートが空だから相互リンクをいくら増やしても平気」とは言えません。
レポートの開き方と、対策が出ていたときの再審査の流れはサーチコンソールの「手動による対策」の見方に、リンクスパムを対象にしたアップデートについてはスパムアップデートとは?自分が対象か絞り込む4つの手順に書きました。
ブログ仲間との自然なリンクは、どこまでが公式の範囲か
では、ブログ仲間とお互いの記事を紹介し合うのはどうか。公式の記述で言えるのは、Google のリンクに関するベスト プラクティスの外部リンクの項目にある次の文までです。
他のサイトへのリンクを用意することは問題にはなりません。たとえば情報提供元を引用するなど、外部リンクを使用することで自分のサイトの信頼性を高めることができます。
英語版は "Linking to other sites isn't something to be scared of" です。同じ項目は、リンク先を連想できるような文脈をリンクと一緒に書くよう勧めています。他のサイトへリンクすること自体を怖がる必要はない、というのが公式の書き方です。一方で、「仲間内のリンクなら何本でも問題ない」「お返しのリンクなら問題ない」とまでは書かれていません。
ここから先は、公式の記述ではなく私の考えです。自分のリンクがどちら寄りかを、次の4点で見ています。
| 見るところ | 自然なリンクに近い | リンク交換に近い |
|---|---|---|
| リンクを張った理由 | その記事を自分の読者に読んでほしかった | リンクを返してもらうため |
| 張り返しが条件か | 相手が返すかどうかは相手が決める | 「張ってくれたら張る」が前提になっている |
| リンクの場所 | 関係のある記事の本文の中で、紹介の文が付いている | リンクだけが並ぶページやサイドバーに、内容と関係なく並ぶ |
| 相手のサイトの内容 | 自分の読者の関心と重なる | ジャンルが関係なく、リンクの数を増やすことが目的 |
右の列に当てはまるほど、公式が書く「検索ランキングを操作することを主な目的として」や「相互リンクのみを目的として」に近づく、と私は考えています。ただ、これは私の物差しで、Googleがこの4点で判断すると書いているわけではありません。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。
相互リンクの依頼メールが来たときの、私の見方
お金のやり取りがあるか、順位を上げることが目的か、の2点での仕分けはSEOの外部対策は何をする?個人ブログは被リンクを作らず4つだけやるに書きました。ここではそのうえで、相互リンクに特有の「交換が条件か」と「依頼が無くても紹介したいか」を見ます。
知らないサイトから「相互リンクしませんか」というメールが届いたとき、私は次の順に見ます。これもGoogleが示した手順ではなく、上の公式の記述を自分なりに当てはめた順番です。
| 順番 | 確かめること | 当てはまったら |
|---|---|---|
| 1 | 「張ってくれたら張る」という交換が条件になっていないか | 例の「リンクする代わりにリンクしてもらう」の形。私は断る |
| 2 | 相手のサイトや記事を、依頼が無くても自分の読者に紹介したいと思うか | 思わないなら断る。思うなら、紹介の文を書いて本文から自分の判断でリンクする |
2番目で「紹介したい」と思えた相手なら、交換の約束をしなくても、自分からリンクすれば足ります。相手が返してくれるかは相手が決めることなので、条件にしなければ、リンクの交換そのものが目的の形にはなりません。依頼が来ないと見つけられなかった良いブログ、ということもあるので、断る前に一度は相手の記事を読んでいます。
お金のやり取りがあるリンクに付ける属性の使い分けは普通のリンクにrelは要らない、nofollow・sponsored・ugcの使い分けに書きました。
すでにある相互リンクを見直すなら、私の順番
昔作ったリンク集や「お友達ブログ」のページが残っていて気になる人もいると思います。[手動による対策]レポートに何も出ていないことを確かめたうえで、私なら次の順に見ます。
| 順番 | 見るところ | 分かること |
|---|---|---|
| 1 | Search Consoleの[手動による対策]レポート | 「サイトへの不自然なリンク」「サイトからの不自然なリンク」が出ていないか。出ていたら、ヘルプの推奨される対応に従う |
| 2 | リンク集・パートナーのページの中身 | リンクだけが並び、紹介の文が無いか。リンク先が今も続いているか、内容が変わっていないか |
| 3 | Search Consoleのリンクレポートの「上位のリンク元サイト」 | リンクを交換した覚えのあるサイトから、どれくらいのリンクが来ているか |
2番目で、読者に紹介したいと今も思えないリンクは、私なら外します。紹介したいものは、一言でも紹介の文を添えておくと、読者にとってもリンクの意味が分かります。公式が数を示していない以上、「何本残せば安全」という目安は出せません。手動による対策が出ていない状態での見直しは、あくまで私の判断です。
リンクレポートの開き方と、どの表を見ればいいかはサーチコンソールのリンクレポートの見方、被リンクより内部リンクの表を見るに書きました。
よくある質問
相互リンクをすると、被リンクが増えて順位が上がりますか
上がるとは、確認した公式ページのどこにも書かれていません。リンクは、ページの関連性を判断するシグナルとして使われるとリンクのベスト プラクティスに書かれています。ただ、順位を上げる目的でリンクを交換すると、それがリンクスパムの定義そのものになります。被リンクの数をまとめて見せる「ドメインパワー」についての考え方はドメインパワーが低いとリライトは無駄か、代わりに見る2つの数字に書きました。
相互リンクに nofollow を付けておけば安全ですか
手動による対策のヘルプは、「サイトからの不自然なリンク」の対応として「見つかったリンクを削除するか、リンクを変更して PageRank を転送しないようにします。」と書き、例に rel="nofollow" を挙げています。ただし、付ける理由が無いリンクにまで一律に付けることは公式が勧めていません。リンクのベスト プラクティスには「nofollow は情報提供元を信用していない場合のみ使用し、すべての外部リンクに使用することは避けてください。」とあります。お金のやり取りがあるリンクには sponsored か nofollow を付ける、というのが公式の書き方です。使い分けはnofollow・sponsored・ugcの記事にまとめました。
外部にリンクを張ると、自分のブログの評価が減りませんか
読者のために張る普通の外部リンクで評価が減るという記述は、確認した公式ページにはありません。ただし、リンクスパムの定義は「サイトへのリンクやサイトからのリンク」の両方が対象で、信用できない先や対価のあるリンクには nofollow などを付ける条件があります。リンクのベスト プラクティスは、外部リンクで自分のサイトの信頼性を高めることができる、と書いています。詳しくは外部リンクを貼ると評価は減る?内部リンクとの違いと貼ってよい条件に書きました。
相互リンクの依頼メールは詐欺ですか
公式のページに、依頼メールが詐欺かどうかを見分ける記述はありません。私は相手の意図を判断できないので、送り主が誰かより、依頼の中身で決めています。お金のやり取りが絡むかと順位が目的かは外部対策の記事の2点で仕分け、そのうえで交換が条件か、相手の記事を自分の読者に紹介したいか、の2点を見ます(本文の表のとおりです)。
昔の相互リンクが原因で、もう順位が下がっているのでしょうか
手動による対策なら、レポートで確かめられます。レポートに何も出ていない場合、自動のシステムでどう扱われたかを外から確かめる方法は、確認した公式ページには書かれていません。順位が下がった原因を相互リンクだけに決めつけず、落ちた時期とページを先に見るほうが、直す先がはっきりします。
まとめ
- 相互リンクが公式に出てくるのは、スパムに関するポリシーのリンクスパムの例。挙がっているのは「過剰な相互リンク」と「相互リンクのみを目的として」作るパートナー ページで、相互リンク全般ではない
- リンクスパムの定義は「検索ランキングを操作することを主な目的として」リンクを作ること。どこからが過剰かの本数や割合は、確認した3ページに無い
- 知らせが来ると書かれているのは手動による対策。リンクは「サイトへの不自然なリンク」「サイトからの不自然なリンク」の2種類で、後者の対応に「過度の相互リンク」が出てくる。自動のシステムでも違反は検出される
- 公式は「他のサイトへのリンクを用意することは問題にはなりません」と書いている。仲間内のリンクなら何本でもよい、とまでは書いていない
- 依頼メールは、対価と目的の2点で仕分けたうえで、私は「交換が条件か」「依頼が無くても紹介したいか」で決める。紹介したい相手なら、交換の約束をせず自分からリンクすれば足りる
相互リンクで迷ったら、本数ではなく「このリンクは誰のために張るのか」を考えれば、公式が問題にしている範囲から外れずにいられます。
この記事で確認した公式ページは、Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー、Google のリンクに関するベスト プラクティス、[手動による対策] レポート(Search Console ヘルプ)の3つです(2026年10月8日に日本語版と英語版を取得し、引用は原文と照合しました)。
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