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AI Overviewでクリックはどれだけ減るか、順位別の減少率(1位−58%、10位−19.4%)

AI Overviewが出る検索でクリックが減る幅を順位別に整理。Ahrefsの調査では1位−58.0%に対し10位−19.4%と、上位ほど大きく減ります。最上部に出るため1位が最も押し下げられるからで、一律の話は実態と合いません。

この記事のまとめ

AI Overview(AIによる概要)が出る検索では、クリックの減り方が順位別に違います。 Ahrefs が30万キーワードを調べた調査(2026年2月公表・ 2025年12月のデータ)では、減少率は 1位が−58.0%、4位が−38.8%、8位が−28.8%、 10位が−19.4% で、上位ほど大きく減っています。理由は、AI Overview が検索結果の一番上に出るため、押し下げられる幅が最も大きいのが1位だからです。したがって「AI Overview でクリックが一律3割減る」といった話は実態と合いません。ただしこの調査はデスクトップのCTRが対象で、対象国の記載はありません。

先に結論を書きます。AI Overview によるクリックの減り方は、順位別に違います。そして上位ほど大きく減ります。1位で−58.0%、10位で−19.4%です。

ただしこれは「下位は痛くないから安心」という意味ではありません。割合が小さいのは、もともと取れているクリックが少ないからです。実数で見ると話が逆になります。ここは後半で書きます。

自分の記事がどれだけ取りこぼしているかを機械的に出す道具も作りましたが、先に数字の中身を書きます。ここが分からないと、出た結果を信じる根拠がありません。

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なぜ AI Overview は、順位別に効き方が違うのか

ここがこの記事の中心です。AI Overview は「検索結果全体を薄くする」ものではありません。画面の上から順に押しのけていくものなので、どこに立っていたかで被害が変わります。

AI Overview はほぼ一番上に出る

Ahrefs が2025年7月に10カ国・1,000万件の検索結果(1カ国あたり100万件)を調べた結果では、AI Overview が1位以外の位置に出るのは8.64%で、最も低い位置でも6位でした。つまり9割方は検索結果の一番上に出ます。

一番上に大きなブロックが入ると、いちばん下に押されるのは1位のページです。それまで「検索結果を開いた瞬間に目に入る」位置だったものが、スクロールしないと見えない位置に変わります。失うものが最も大きいのはここです。

下位はもともと画面の外にいる

一方で、7位や10位のページはAI Overview があってもなくても、スクロールしないと見えません。見えない場所がさらに見えにくくなっても、失うものがそもそも少ないのです。

これが「上位ほど減り方が大きい」の構造です。AI Overview は上から順に場所を奪うので、上にいた人ほど、奪われる場所が大きい。それだけの話です。

なお「AI Overview を読んで満足した人はそこで止まり、下まで見る人はもともと最後まで見るタイプだから影響が小さい」という説明もできますが、Ahrefs の調査はそこまで検証していません。一次情報として確認できているのは、次の表の数字だけです。

順位別のクリック減少率(Ahrefs・30万キーワード)

AI Overview が出る検索で、クリック率がどれだけ下がったかの実測値です。

掲載順位クリック率の変化
1位−58.0%
2位−50.8%
3位−46.4%
4位−38.8%
5位−32.6%
6位−30.5%
7位−29.7%
8位−28.8%
9位−29.7%
10位−19.4%
AI Overview が出る検索でのクリック率の減少幅を掲載順位1位から10位まで棒グラフで比較した図。1位が58.0%減で最も大きく、10位の19.4%減まで順位が下がるほど減り方が小さくなる

出典:Ahrefs「Update: AI Overviews Reduce Clicks by 58%」(2026年2月4日公開)。2025年12月のデータ。AI Overview が出る15万キーワードと、出ない情報収集系の15万キーワード、合わせて30万キーワードを比較しています。後者の下がり方から「AI Overview が無かったらこうなっていたはず」を予測し、実測との差を減少率としたものです。1位以外に出るケースの調査は別記事(2025年7月18日)にあります。

この表の「順位」は、自分のページの順位

ここは読み間違えやすいところなので書いておきます。原文はこの表の直前で「AI Overview がより下の位置に出るケースにも同じ分析をした」と書いていて、表の「順位」が AI Overview の出る位置のようにも読めます。

ただし、同じ Ahrefs の別調査に「AI Overview が出た最も低い位置は6位」とあります。表には7位から10位まで行があるので、この表の順位は自分のページの掲載順位を指していると読むのが整合します。この記事はその読み方で書いています。

一直線には減らない

表をよく見ると、8位が−28.8%、9位が−29.7%で、9位のほうが減り方が大きくなっています。順位が下がるほど減り方が小さくなる、という一本調子ではありません。

つまり「7位から8位に上がったから減少率が0.9ポイント改善する」といった精度では使えません。使えるのは「上位ほど大きい」という傾向までです。上位(1〜3位)・中位(4〜7位)・下位(8〜10位)くらいの粒度で捉えるのが妥当です。

この数字をそのまま自分のサイトに当てられない理由

  • デスクトップのCTRが対象 — 原文は「デスクトップのクリック率」と明記しています。スマホの比率が高いサイトでは、同じ数字にはなりません
  • 対象国の記載が無い — 日本だけの内訳も出ていません。日本の数字ではなく、目安です
  • AI Overview が出るかはキーワードごとに違う — 自分の記事の検索語に AI Overview が出ていなければ、この減少は起きません
  • サーチコンソールの掲載順位はキーワードをまたいだ平均 — 「このページの順位は7.3位」と出ていても、その裏には2位の検索語と30位の検索語が混ざっています。ページ単位で表の何行目に当たるかは決められません

ちなみに前回の同じ調査(2025年4月公表・2025年3月のデータ)では、1位の減少率は−34.5%でした。1年足らずで−58.0%まで動いています。この種の数字は固定値ではありません。

「下位は減り方が小さいから有利」ではない

−19.4%と−58.0%はどちらも割合です。失うクリックの実数は、割合とは逆の順番になります。

分かりやすいように、AI Overview の補正を入れる前の生の平均CTR(seoClarity の日本市場データ)で計算してみます。 1位は13.94%、10位は1.32%です。

順位元のCTR(生値)減少率表示1,000回で失うクリック
1位13.94%−58.0%約81クリック
10位1.32%−19.4%約2.6クリック

30倍以上の差です。割合が小さいことと、痛みが小さいことは別だと分かります。

⚠️ ここで使った 13.94% と 1.32% は、AI Overview の補正を入れる前の生値です。リライトレーダーが判定に使っている値(1位9.90%、10位1.19%)は補正後で、別の数字です。混ぜないでください。補正後の値の使い方はサーチコンソールの見方に書いています。

サーチコンソールでは AI Overview の影響を切り分けられない

では自分のサイトで確かめられるかというと、直接は確かめられません。

Ahrefs は2025年の調査の中で、「AI Overview のクリックと表示回数を、それ以外の Search Console のデータから切り分ける方法は今のところ無い」と書いています。サーチコンソールの検索パフォーマンスに出ている数字には、 AI Overview が出た検索も出なかった検索もまとめて入っているということです。

つまり「クリックが減ったのは AI Overview のせいだ」と特定はできません。いちばん近いのは、掲載順位がほとんど変わっていないのにCTRだけ下がっているというパターンを見つけることですが、これだけでは AI Overview と断定できません。季節性、競合のタイトル変更、指名検索の比率の変化でも同じ形になります。

この切り分けの手順は順位は同じなのにクリックだけ減ったに、表示回数はあるのにクリックされない場合の見方は表示は多いのにクリックされない原因に分けて書きました。

それでも、やることは変わらない

AI Overview の話は暗いのですが、手を動かす順番は変わりません。

減っているのはCTRであって、順位ではありません。そして期待できるCTRが全体に下がったなら、比べる基準も下げるのが筋です。基準を下げずに実測と比べると、全ページが「取りこぼし」判定になります。直すべきページが分からなくなるという意味で、これは実害があります。

その基準を下げたうえで判定するツールを作ったので、自分で表を引くのが面倒なら使ってください。期待CTRには、次に書くとおり順位別の補正が入っています。

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このツールは順位別に補正している(2026-08-16に一律から変更)

リライトレーダーの期待CTRには、この記事の表と同じ順位別の減少率が入っています。1位には−58.0%、10位には−19.4%と、順位ごとに違う値を掛けています。

それ以前は0.71という係数ひとつを1位から20位まで同じように掛けていました。この0.71は1位の−58%から作った係数です。

表のとおり、下位ほど減り方は小さくなります。つまり一律で掛けていたあいだは下位ページの期待CTRを低く見積もりすぎていたので、下位ページの取りこぼしは実際より小さめに出ていました。 8位・表示1,000回・実CTR1.0%のページなら、取りこぼしは2.6クリックと出ていたところが 5.2クリックになります(※計算例です)。

0.71という係数をどう組み立てたか、なぜ2021年の表を使い続けているかは2021年のCTRをAI Overview時代に補正するに全部書いています。

よくある質問

AI Overview が出ているかどうかは、サーチコンソールで分かりますか

分かりません。検索パフォーマンスの数字には、AI Overview が出た検索も出なかった検索も混ざって入っており、分けては出ません。Ahrefs も調査の中で「切り分ける方法は今のところ無い」と書いています。自分の主要な検索語を実際に検索してみて、AI Overview が出るかを目で見るのが確実です。

1位を取っても意味がなくなったということですか

そうではありません。減っているのはクリック率で、順位が下がったわけではありません。減少率は1位が−58.0%、10位が−19.4%ですが、失うクリックの実数は上位のほうが圧倒的に大きいぶん、残るクリックの実数も上位のほうが多いままです。 1位の価値が下がったのであって、無くなったわけではありません。

AI Overview が出るキーワードの記事は、リライトしても無駄ですか

無駄とは言えません。AI Overview で下がるのはその順位で期待できるCTRの水準であって、タイトルや説明文で動く余地が消えるわけではないからです。ただし期待値そのものを下げて考える必要はあります。 AI Overview 以前の平均CTRと比べて「足りない」と判断すると、直しても届かない目標を追うことになります。

まとめ

  • AI Overview によるクリックの減り方は順位別に違い、上位ほど大きい。 1位−58.0%、4位−38.8%、8位−28.8%、10位−19.4%(Ahrefs・30万キーワード・2025年12月)
  • 理由はAI Overview がほぼ検索結果の一番上に出るから。押し下げられる幅が最も大きいのは1位で、下位はもともと画面の外にいる
  • 「一律で3割減る」は実態と合わない。順位で倍以上ちがう
  • ただし減り方が小さい下位が有利なのではない。割合が小さいのは元のクリックが少ないからで、失う実数は上位のほうが桁違いに大きい
  • サーチコンソールでは AI Overview の影響だけを切り分けられない。この数字はデスクトップ対象で対象国の記載も無いので、当てはめではなく目安として使う

基準を下げずに実測と比べると、全ページが「要改善」に見えます。直すページを選ぶために数字を見ているのに、それでは選べません。減ったことを嘆くより、比べる相手を今の検索結果に合わせるほうが先です。


ここから先は、私が作ったツールの話です。

AI Overview のぶんを差し引いた期待CTRと、自分の実測CTRを比べて、クリックを取りこぼしている記事から順に並べるツールを作りました。サーチコンソールのエクスポートをZIPのまま落とすだけで動きます。解凍もファイル選びも要りません(Excelで開いて保存し直した Shift_JIS のCSVも読めます。.xlsx は読めません)。並び順は「CTRの差が大きい順」ではなく改善余地スコア(表示回数 × CTRの差)の多い順なので、差が小さくても表示回数が多いページが上に来ます。判定と候補3記事の改善余地スコアの確認、そのうち1記事分の診断カードまでは無料で、残りの診断カードが2,980円(税込)の買い切りです。月額課金や自動更新はありません。ログインも不要です。

CSVファイルそのものはブラウザの外に出ませんが、診断カードを出すときだけ、選んだ1ページぶんの数値(URL・キーワード・掲載順位・表示回数・CTR)を送ります。タイトルを取得するボタンを押した場合は最大10件のURLを送ります。

⚠️ 向かない場合も書いておきます。判定に出るのは掲載順位4.0〜20.5位、かつ表示回数100回以上のページだけです。 3位以内のページや、表示回数が100回に届かないページは出てきません。この記事に書いた順位別の補正が入っています(2026-08-16 に一律から変更しました)。 AI Overview がほとんど出ないジャンルを扱っているなら、この補正は厳しすぎるので、出た数字は控えめに読んでください。

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この記事の内容をツールにしています

Search Console の「ページ」CSVを貼ると、改善余地のある記事を順番に出します。 判定とご自分の記事1件分の診断カードは無料です。ログイン不要。CSVファイルはアップロードせず、ブラウザ内で解析します。

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この記事を書いた人

みやこし

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noteQiitaZenn

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