この記事のまとめ
リライトしないという判断は、手を抜くことではありません。直しても効果を判別できないページを触ると、結果が分からない作業だけが積み上がり、次の判断材料が増えないからです。
触らないと決めてよいのは、掲載順位が遠いページと、表示回数が少なくデータが安定していないページです。この2つは、直した後に数字が動いても変更の効果か偶然かを判別できません。
ただし放置とは違います。「今回は触らない」と決めて記録し、次に見る日を決めるところまでが作業になります。決めないと、翌月も同じページの前で同じ迷いが起きます。
全記事を直す必要はありません。直しても効いたかどうか分からないページは、触らないほうが先に進みます。
この記事は、記事一覧を開くたびに同じページの前で迷い、決めないまま閉じるのを繰り返している人に向けて書いています。
読み終えると、どのページを今月の対象から外してよいのかを、罪悪感ではなく条件で決められるようになります。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。
測れないページを直すと、何が起きるか
リライトの目的は記事を直すことではなく、次に何をすればよいかを知ることにあります。直して数字が動けば、その方向が正しかったと分かります。動かなければ別の手を試します。
この学習が成立するには、変更と数字の変化が結び付く必要があります。結び付かない条件が2つあります。
- 表示回数が少ない。もともとの数が小さいと、数回の増減で割合が大きく動く。変更の効果か偶然かを分けられない
- 掲載順位が遠い。検索結果の2ページ目より下では比べる相手になる期待CTRが無く、数字が動いても変更の効果なのか順位が少し動いただけなのかを切り分けられない
この条件に当たるページを直すと、結果は「よく分からない」になります。よく分からない結果は、次の判断に使えません。作業した時間だけが減り、判断材料は1つも増えません。
順位が遠いページを具体的にどう扱うかは 検索順位20位以下の記事はどう直すか、2ページ目より下では判定できない理由に書きました。
「直さない」と「放置する」は別物
触らない判断には2つの形があります。決めた結果として触らないのと、決めないまま閉じるのは、翌月に違いが出ます。
| 決めて触らない | 決めずに放置する | |
|---|---|---|
| 今月の作業 | 対象から外すと記録する | 迷って、閉じる |
| 翌月 | 記録があるので、同じ判断を繰り返さない | 同じページの前で、同じ時間だけ迷う |
| 残るもの | 判断の履歴 | 罪悪感 |
迷う時間は、毎月かかります。決めて記録すると、そのページは次に見る日まで視界から外れます。対象から外すこと自体が、その日の作業になります。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。
触らないと決めたページで、代わりにやること
記事を変更しない場合でも、記録は残します。残すのは、そのページの現在の数字です。
- 対象ページの表示回数・掲載順位・CTRを、いまの集計条件のまま控える
- 次に見る日を決める
- その日まで、そのページは対象から外す
1番目を控えておくと、次に見たときに比較ができます。表示回数が増えていれば、判定に使える段階に近づいたことになります。増えていなければ、直す以外の手が要ると分かります。
比較するときは、期間の長さと条件を前回と揃えてください。揃っていないと増減の意味が変わります。詳しくは サーチコンソールの期間比較で間違えやすいこと、同じ長さで比べるにあります。
このツールでの「触らない」は2種類ある
私が作っているツールでは、触らないという結論が2つの別々の形で出ます。ここを混ぜると仕組みを読み違えます。
1つ目は、候補にすら出ないページです。掲載順位が20.5位より下、表示回数が100回未満、あるいは4.0位より上ですでに取れているページは、判定に入る前に外れます。この記事で書いてきた2つの条件は、こちらにあたります。候補が0件になったときは、どの理由で何ページ外れたかの内訳が出ます。
2つ目は、候補に残ったうえで今回は変更しないという判定が付くページです。こちらは掲載順位が4.0〜10位にあって、実際のCTRがその順位の期待値の半分までは下回っていない場合に付きます。「測れない」のではなく「取りこぼしが小さい」ほうの保留です。
2つ目の判定が付いたページには、変更案を出しません。出すと直したくなるからです。示すのは、記事を変更せずに数字を同じ条件で記録する、という作業のほうになります。
この記事が当てはまらない場合
記述が事実として間違っているページは、この判断の対象外です。終了したサービスや古い価格が載っている場合は、表示回数や順位に関係なく直します。効果の測定とは別の理由で直すことになります。
触れない理由が過去の失敗にある場合も、条件の問題ではありません。 リライトが怖くて手が止まるとき、見えない「直さない側」の損失を数字にするを参照してください。
よくある質問
保留にしたページは、いつ見直せばいいですか
期限は決まっていません。見直す合図になるのは日数ではなく、表示回数が判定に使える水準まで増えたかどうかです。次に見る日は自分で決めて構いませんが、決めておかないと視界から外れたまま忘れます。
全部が保留になってしまいました
まず集計の期間を長くして数え直してください。過去12か月にすると条件に届くことがあります。それでも0件なら、外れた理由が画面に内訳として出ます。20.5位より下で外れたページが多い場合に何をするかは 検索順位20位以下の記事はどう直すか、2ページ目より下では判定できない理由にあります。表示回数が足りなくて外れた場合は、いま判定の条件に合うページが無いという結果であって、それ以上のことはこのCSVからは分かりません。記事を増やすべきかどうかも、ページ単位のCSVだけでは決められません。何本あれば始められるかは ブログは何記事からリライトを始めるか、本数ではなく判定できる1本で決まるに書きました。
触らないでいると順位が下がりませんか
触らなければ下がらない、とは書けません。順位は競合の動きや検索する人の側でも変わるためです。この記事が言っているのは、効果を判別できない変更を積み重ねても判断材料が増えないということだけです。
保留のページを消したほうがすっきりしませんか
消す判断には別の確認事項があります。表示回数が0でも、検索以外の経路で読まれていることがあります。 古い記事を削除するとSEOの評価は上がるのか、消す前に確認する4つを先に読んでください。
まとめ
- リライトの目的は直すことではなく、次に何をすべきかを知ること
- 表示回数が少ないページと順位が遠いページは、変更と数字の変化が結び付かない
- 結び付かない変更をしても、作業時間が減るだけで判断材料は増えない
- 「決めて触らない」と「決めずに放置する」は違う。決めないと翌月も同じ時間だけ迷う
- 触らないと決めたページでは、現在の数字を同じ条件で控えて、次に見る日を決める
- 事実として間違っている記述は、この判断の対象外で、条件に関係なく直す
どれを保留にしてよいか自分で線を引けない場合
ここからは、私が作っているツールの宣伝です。上で書いた2つの条件、つまり順位が遠いかどうかと表示回数が足りているかどうかを、自動で当てはめるものを作りました。Search Consoleの「ページ」CSVを貼ると、条件に届かないページは候補から外れ、残ったページだけが改善余地スコア(表示回数 × 期待CTRとの差)の大きい順に並びます。この数は確認する順番を決めるための目安で、直せばその分クリックが増えるという意味ではありません。候補が0件のときは、どの理由で何ページ外れたかの内訳が出ます。
見ているのは掲載順位・表示回数と、順位ごとの期待CTRに対する実際のCTRの差だけです。公開日や被リンク、競合の状況は見ていません。候補に残ったうえで変更しないと判定したページには変更案を出さず、記事を変更せずに数字を記録する作業のほうを示します。読み込んだページのうち表示回数100回以上のものが1本も無かった場合は、まずSearch Consoleの期間を過去12か月(または16か月)に延ばして出し直してください。同じページの表示回数が積み上がって条件に届くことがあります。それでも届かないなら、この道具の出番はまだありません。記事を増やすべきかどうかは、ページ単位のCSVだけでは決められません。
判定と候補3記事の改善余地スコアの確認、そのうち1記事分の診断カードまでは無料です。有料は2,980円(税込)の買い切りで、判定に出た候補のうち今月確認する上位3記事分の診断カードが対象です。月額課金や自動更新はありません。ログインも不要です。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。

