この記事のまとめ
直す記事を1本決めたあと、記事のどこから手をつけるかは掲載順位で決まります。触る場所はタイトル・説明文・冒頭の1段落・本文の見出しと中身の4つで、前の2つは検索結果の中に出るもの、後ろの2つはページを開いた人にしか見えないものです。掲載順位4.0〜10位は期待CTRが4位3.15%から10位1.19%まで順位ごとに大きく変わる帯なので、タイトルと説明文から手をつけます。11〜20.5位は期待CTRが0.93%以下でほぼ平らになるうえ、2ページ目は開かれるまで表示回数に載らないので、本文の見出しと中身から直します。
直す記事は決まりました。記事を開きました。ここで手が止まります。タイトルも書き出しも見出しも、全部が気になるからです。
結論から書きます。順位帯で決めてください。 掲載順位が4.0〜10位のページはタイトル → 説明文 → 冒頭の1段落の順に、11〜20.5位のページは本文の見出しと中身から手をつけます。
4つの場所は効き先が違います。どこに伸びしろが残っているかが順位帯で変わるので、順番も変わります。その構造をこの記事で書きます。
自分の記事がどちらの帯にいるかは、Search Console の「ページ」CSVを見れば分かります。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。
リライトはどこから手をつけるか — 直す場所は4つしかない
リライトでどこから手をつけるかとは、記事の中で触れる場所を「タイトル」「説明文」「冒頭の1段落」「本文の見出しと中身」の4つに分け、そのページの掲載順位に応じて順番をつけることです。
記事を1本開いたときに、実際に書き換えられる場所はこの4つに収まります。順に確認します。
- タイトル。 検索結果の見出しになる文。記事の中で唯一、検索する人が必ず読む場所です
- 説明文。 HTMLのメタディスクリプション。検索結果でタイトルの下に出る候補になります
- 冒頭の1段落。 本文の1段落目。ページを開いた人が最初に読み、検索結果に抜き出されることもあります
- 本文の見出しと中身。 h2以下の構成と、その下に書いてある内容。分量としてはここが記事の大半です
4つを同時に直せば早いように見えますが、そうはなりません。理由は次の章で書きます。
なお、この記事は「直す1本をもう決めたあと」の話です。どの記事を直すかの選び方はサーチコンソールでリライトする記事の見つけ方に、CSVを落としてから効果を測るまでの工程全体はブログのリライト手順とやり方に分けて書いてあります。

4つの場所は「検索結果に出るもの」と「開いた人しか見ないもの」に分かれる
ここがこの記事の中心です。4つを並列に並べると選べませんが、2つのグループに分けると選べます。
検索結果に並ぶ1件は、タイトル・URL・説明文の3つでできています。タイトルと説明文は、ページを開く前に読まれる文です。読んだ結果として押されるか押されないかが決まるので、この2つが動かすのは同じ表示回数から取れるクリックの率です。順位そのものではありません。
いっぽう本文の見出しと中身は、ページを開いた人にしか見えません。 検索結果の画面には出てこないので、ここを直してもクリック率は直接動きません。動くとすれば順位の側です。検索意図に答えているか、論点が足りているかを評価されるのは本文だからです。
4つのうち冒頭の1段落だけが、この2つのグループをまたいでいます。 Googleはスニペット(検索結果の説明文)をページの内容から自動的に作ると公式に書いており、自分で書いた説明文がそのまま出るとは限りません。冒頭の1段落は、検索語と近い文が置かれやすいぶん、抜き出される候補になります。
| 直す場所 | 読まれるのはどこか | 動くのは何か |
|---|---|---|
| タイトル | 検索結果の中 | クリック率 |
| 説明文 | 検索結果の中(出るかはGoogleが決める) | クリック率 |
| 冒頭の1段落 | ページの中 + 抜かれれば検索結果にも | クリック率(順位に効く可能性も残る) |
| 本文の見出しと中身 | ページの中だけ | 順位 |
つまり「クリック率を取りにいくのか、順位を取りにいくのか」を先に決めれば、触る場所は自動的に絞れます。 そして、どちらを取りにいくべきかは順位帯が教えてくれます。
冒頭の1段落が検索結果に抜かれる仕組みと、Google公式の記述は記事の書き出しはSEOで重要かにまとめてあります。
なぜ順位帯で順番が変わるのか — 期待CTRの形がそう決めている
順位ごとの平均クリック率(期待CTR)を並べると、4〜10位と11位以降で形がはっきり違います。
| 掲載順位 | 期待CTR(AI Overview補正後) |
|---|---|
| 4位 | 3.15% |
| 5位 | 2.49% |
| 6位 | 2.05% |
| 7位 | 1.75% |
| 8位 | 1.52% |
| 9位 | 1.24% |
| 10位 | 1.19% |
| 11位 | 0.93% |
| 12位以降 | 0.90% |
4位から10位は、1段違うだけで期待CTRが大きく動きます。 3.15%から1.19%まで、同じ1ページ目の中で3倍近い開きがあります。この帯にいるページは検索結果にきちんと並んでいるので、実CTRが期待を下回っているなら、損しているのは「見られているのにクリックされていない」ぶんです。取りにいく先はクリック率であり、触る場所はタイトルと説明文になります。
11位以降は、この段差が消えます。 11位0.93%、12位以降0.90%でほぼ平らです。ここで注意してほしいのは、この平らな値が実測そのものではなく、床として敷いた値だという点です。実測は2ページ目の中で上がったり下がったりする形をしており、そのまま使うと「順位を落とすほど期待CTRが高い」という壊れた並びになるので、床で揃えてあります。
床であっても、この帯でクリック率を直して取り返せる幅が小さいことは変わりません。同じ表示1,000回のページで、実CTRが0の状態から期待値まで戻したとして、増えるクリックは8位なら約15回、15位なら約9回です。 上限の時点で差がついています。
差はもう1つあります。表示回数そのものです。 Search Console の公式ヘルプには、表示回数の計上について「検索結果の続きを表示するためにクリックが必要な場合、表示回数がカウントされるのは、リンクが現在の検索結果内に存在するとき」と書かれています(2026年8月に確認)。この書き方に沿えば、2ページ目の枠にあるページは利用者が2ページ目を開くまで表示回数に載りません。
つまり11位以降のページは、クリック率で取り返せる上限が小さいうえに、掛ける母数も小さい状態です。先に効くのは順位を上げること、すなわち本文の見出しと中身を直すことになります。
12位以降を同じ値にしている理由と、2ページ目の実測の形は11位以下のCTRはなぜ横ばいなのかで詳しく書いています。
順位帯ごとの、手をつける順番
ここまでを1枚にすると次のようになります。自分のページの掲載順位を見て、該当する行だけを読んでください。
| 掲載順位 | 最初に触る場所 | 次に触る場所 | 後回しでよい場所 |
|---|---|---|---|
| 4位より上 | 触らない。すでに取れている位置なので、他のページに時間を回したほうが増えます | ||
| 4.0〜10位 | タイトル | 説明文 → 冒頭の1段落 | 本文の見出しと中身 |
| 11〜20.5位 | 本文の見出しと中身 | 冒頭の1段落 | タイトル・説明文 |
| 20.5位より下 | 場所を選ぶ段階ではありません。狙う語が合っているか、そもそもインデックスされているかが先です | ||
4.0〜10位でタイトルを最初に置いているのは、検索する人が必ず読む唯一の文だからです。 説明文は出るかどうかをGoogleが決めますが、タイトルは検索結果に必ず並びます。同じ労力あたりの当たりやすさがいちばん高い場所です。
11〜20.5位で本文を最初に置いているのは、上で書いたとおり、この帯ではクリック率の伸びしろが小さいからです。 タイトルを直してはいけないという話ではなく、順番として後ろだという話です。
各場所の直し方は、それぞれ別の記事に分けてあります。順番を決めたら、該当する1本だけを開いてください。
- タイトル。 検索結果で切れる位置から逆算する →記事タイトルの文字数は何文字が適切か
- 説明文。 順位には効かないが、書く理由がある →メタディスクリプションは書く意味があるか
- 冒頭の1段落。 検索結果に抜かれる前提で書く →記事の書き出しはSEOで重要か
- 本文の見出しと中身。 h2を直す4つの型 →見出しのリライトが効くのは11位より下のページ
手持ちの記事がどの帯にいるのかを1件ずつ調べるのが面倒なら、CSVから同じ振り分けを自動で出す方法もあります。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。
1回に1箇所だけ変える
順番を決めても、記事を開くと4つ全部が気になります。ここで全部直すと、3〜4週間後に数字を見たときにどれが効いたのかが分からなくなります。
分からなくなるのは、効いたときだけではありません。動かなかったときも同じです。 4箇所まとめて直して結果が変わらなければ、次に何を試せばいいかが手元に残りません。1箇所ずつなら、外れた場所を消し込めるので、次の一手が決まります。
変える前に控えておく数字と、変えた場所・日付の残し方はリライトの記録は5項目で足りるにまとめてあります。
気になった他の箇所は、直さずにメモへ逃がしてください。次の周回で使えます。
よくある質問
タイトルと説明文は同時に直してもいいですか
分けることをおすすめします。 どちらも検索結果に出る文なので、同時に変えるとクリック率が動いたときにどちらが効いたのかが残りません。順番としてはタイトルが先です。タイトルは検索結果に必ず並びますが、説明文は出るかどうかをGoogleが決めるためです。タイトルを直して3〜4週間後に測り、動きが足りなければ説明文に進んでください。
11位以降でもタイトルを直してはいけないのですか
直してはいけない、という話ではありません。順番として後ろだ、という話です。 11位0.93%・12位以降0.90%という期待CTRの帯では、クリック率を期待値まで戻しても増える上限が小さく、さらに2ページ目は開かれるまで表示回数に載りません。母数と上限の両方が小さいので、先に順位を動かすほうが効率的です。 本文を直して1ページ目に入ったあとで、あらためてタイトルを見るほうが、同じ作業が大きく効きます。
4〜10位でタイトルと説明文を直しても動かなかったら、次はどこですか
冒頭の1段落です。 Googleはスニペットをページの内容から自動的に作るため、書いた説明文ではなく本文の一部が検索結果に出ていることがあります。自分の記事を実際に検索して、出ている文が前置きだったら、そこが次に直す場所です。それでも動かない場合は、狙っている語と記事の中身がずれている可能性があるので、本文の見出しと中身に移ります。
タイトルを直すと順位が下がることはありませんか
下がる可能性は残ります。 タイトルは順位の評価にも使われる要素なので、変えれば順位が動くことはあり得ます。だからこそ変える前の掲載順位・表示回数・クリック数・CTRを控えておいてください。 3〜4週間後に見て下がっていれば、控えた記録から元に戻せます。記録が無いと、戻すこともできません。
まとめ
- リライトで触る場所はタイトル・説明文・冒頭の1段落・本文の見出しと中身の4つ。掲載順位で順番をつけると迷わない
- 4つは「検索結果に出るもの」と「開いた人しか見ないもの」に分かれる。前者が動かすのはクリック率、後者が動かすのは順位
- 4.0〜10位は期待CTRが4位3.15%から10位1.19%まで大きく動く帯。タイトル → 説明文 → 冒頭の1段落の順に手をつける
- 11〜20.5位は期待CTRが0.93%以下でほぼ平ら(しかも実測ではなく床)。加えて2ページ目は開かれるまで表示回数に載らないので、本文の見出しと中身から直す
- 4位より上は触らない。20.5位より下は場所を選ぶ段階ではない
- 1回に1箇所だけ変える。 まとめて直すと、効いたときも効かなかったときも次の一手が残らない
ここから先は、私が作ったツールの話です。
この記事で書いた順位帯の振り分けを自動でやるツールを作りました。Search Console のエクスポートをZIPのまま落とすだけで、掲載順位4.0〜20.5位・表示回数100回以上のページだけを拾い、改善余地スコア(表示回数 × 期待CTRとの差)の大きい順に並べたうえで、1件ずつ「タイトル確認候補」か「本文確認候補」かを表示します。この記事の表でいうと、どちらの行に当たるページなのかが最初から付いてきます。判定と候補3記事の改善余地スコアの確認、そのうち1記事分の診断カードまでは無料で、残りの診断カードが2,980円(税込)の買い切りです。月額課金や自動更新はありません。ログインも不要です。CSVファイルそのものはブラウザの外に出ません(診断カードを出すときに選んだ1ページのURL・数値・入力したキーワードを、「ページタイトルを取得する」を押したときに判定に出たページのURLを最大10件送ります)。
⚠️ ただし、向かない人がいます。 手持ちのページが全部11位以降なら、出てくる答えは「本文の見出しと中身から」の一択なので、順位帯で分けるという判断自体が要りません。その場合はこの記事の表だけ持ち帰れば足ります。また、本文のどこが足りないかまでは判定できません。「ページ」CSVには本文の情報が入っていないためです。4つの場所のうちどこから触るかは示せますが、そこに何を書くかは自分で決める必要があります。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。

