この記事のまとめ
サーチコンソールの数字を見ても次にやることが決まらないのは、読解力の問題ではありません。単独の数字には、良いとも悪いとも判断できる情報が入っていないからです。
判断が生まれるのは比較対象と並べたときで、次にやることを決めるための比較対象は3種類です。同じページの過去、その順位で期待される値、サイト内の他のページです。
このうち画面から出せるのは1つ目と、3つ目の並べ替えそのものまでです。どの軸で並べるかには2つ目が要ります。ただし表示回数が100回に届くページが1本も無い段階では、2つ目の比較そのものが成立しません。2つ目だけは検索パフォーマンス レポートで選べる指標に無いので、外から持ってくることになります。足りないのは知識ではなく、この並べる相手のほうです。
グラフを見て終わってしまうのは、見方を知らないからではありません。その数字と並べる相手がいないからです。
この記事は、サーチコンソールを開く習慣はできたものの、見たあとに何をするか決まらないまま閉じている人に向けて書いています。
読み終えると、画面に出ている数字を作業に変えるために、あと何を用意すればいいのかが分かります。
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単独の数字には、判断の材料が入っていない
このサイトの実測を例にします。2026年9月13日に直近28日間(8月14日〜9月11日)を見たところ、表示367回・クリック9回・平均掲載順位31.9位でした。この数字の内訳は 100記事書いてもアクセスがないのはなぜ?135本公開して分かった増える数字と増えない数字にあります。なおこのサイト自体、ページ別では最も多いページでも28日間で32回で、あとで説明する「順位ごとの期待される値との比較」が成立する表示回数100回には届いていません。
この3つの数字を見て、何をすべきか決まるでしょうか。決まりません。367回が多いのか少ないのかが、この値だけでは分からないからです。
指標は観測した結果であって、作業の指示ではありません。表示回数は「何回出たか」を、掲載順位は「平均で何番目だったか」を記録しているだけです。どこにも「だから何をせよ」は含まれていません。
判断が生まれるのは、この値を別の値と並べたときだけになります。
作業を決める比較対象は3種類
並べる相手は、次の3つのどれかになります。
| 比較対象 | 分かること | 画面が出してくれるか |
|---|---|---|
| ① 同じページの過去 | 増えたか減ったか | 期間比較の機能で出せる |
| ② その順位で期待される値 | 順位のわりに取れているか | 出ない。自分で用意する |
| ③ サイト内の他のページ | どれを先に直すか | 列の並べ替えはできるが、「順位のわりに取れていないか」の列は無い |
右端の列が、画面を眺めて終わる理由になっています。②だけは、検索パフォーマンス レポートで選べる指標に入っていません。Search Console ヘルプの「検索パフォーマンス レポート」は「以下の指標を選択できます。」として「クリック数」「インプレッション数」「CTR(クリック率)」「平均掲載順位」の4つを挙げており、2026年9月23日にこのページを確認した範囲では、順位ごとの期待値にあたる指標は含まれていませんでした。①と③は画面の操作で出せますが、②が無いと「順位のわりに取れているか」が判断できず、①と③だけでは増減と順番しか分かりません。
① 過去と比べる
いちばん手が届きやすい比較です。同じページの前の期間と並べると、増えたか減ったかが分かります。
注意点は、期間の長さを揃えることです。月ごとに日数が違うため、そのまま比べると増減の一部が日数の差になります。揃え方は サーチコンソールの期間比較で間違えやすいこと、同じ長さで比べるにまとめました。
ただし、増減が分かっても作業は決まりません。減っていたとして、その原因が自分で直せるものかどうかは、この比較からは出てこないためです。
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② その順位で期待される値と比べる
ここが、作業が出てくる比較になります。検索結果で何番目に出たかによって、クリックされる割合はおおよそ決まってきます。実際のCTRがその水準を下回っていれば、順位のわりに選ばれていない候補になります。平均掲載順位が入口なので、ここで分かるのは候補までです。
この比較には、順位ごとの期待値という外部の情報が要ります。画面には出ていないので、自分で用意することになります。期待値との比べ方は ブログのCTRが平均より低いか確認する方法、改善余地スコアで並べるに書きました。
なお、平均掲載順位という値そのものにも読み方の注意があります。 平均掲載順位とは、サーチコンソールでの読み方と、平均が隠す実態を先に読んでおくと、②の比較がずれにくくなります。
③ 他のページと比べる
1ページだけを見ていると、直すかどうかの判断になります。複数を並べると、どれを先に直すかという判断に変わります。
後者のほうが決まりやすくなります。ただし画面で並べ替えられるのは表示回数・クリック数・CTR・掲載順位のどれか1列で、「順位のわりに取れていないか」という列はありません。だから③の並べ替えの軸として②が要ります。
並べたあとに何を直すかは、そのページの順位帯で決まります。 リライトはどこから手をつけるか、何を直すかは順位帯で決まるを参照してください。
見る順番そのものを知りたい場合
この記事は、なぜ数字から作業が出ないのかという構造の話です。実際にどの数字をどの順で見るかは サーチコンソールの見方、最初に見る4つの数字と、間違えやすい順番にまとまっています。
この記事が当てはまらない場合
表示回数が100回に届くページが1本も無い段階では、②の比較が成立しません。数が小さいと実際のCTRが偶然で大きく振れるためです。③の並べ替え自体はできますが、②という軸が無いので「表示回数が多い順」以上のことは分かりません。
この段階でまずやるのは、Search Consoleの期間を過去12か月(または16か月)に延ばして数え直すことです。同じページの表示回数が積み上がって100回に届くことがあります。それでも届かないときに何を見るかは 表示回数が少ないブログは何をリライトする?候補が0件のときの判断にまとめました。
数字が大きく下がっていて原因を探している場合は、比較の話ではなく変動の話になります。 検索ボリュームの季節変動を見分ける3手順、落ちたのか、毎年落ちる時期なのかを先に読んでください。
よくある質問
表示回数は何回あれば多いと言えますか
絶対的な基準は作れません。扱っている分野で検索する人の数が違うためです。判断に使えるのは、同じサイトの他のページと比べたときの相対的な位置になります。
平均掲載順位が30位台です。これは悪いですか
値だけでは判断できません。30位台そのものが悪いという意味でもありません。なお、この記事の最後に挙げている私のツールでは、平均掲載順位が20.5位より下のページを候補から外しています。見込みが無いからではなく、順位ごとの期待CTRの出典表が20位で終わっていて、21位以降には比べる基準そのものが無いためです。この帯でやることはタイトルを触ることではなく、本文を厚くして順位を上げるか、近いテーマの記事に統合するか、いったん置いて判定に載る記事に時間を使うかの3つです(理由と選び方は 検索順位20位以下の記事はどう直すか、2ページ目より下では判定できない理由)。
クエリの一覧を見ても、どう使えばいいか分かりません
クエリ一覧は、そのページがどんな語で拾われているかを示します。使うのは、狙っていた語と実際に拾っている語がずれていないかを確かめるときです。ずれていれば、本文の見直しの材料になります。
比較対象を用意するのに何が要りますか
①は画面の期間比較で、③は「ページ」表でグラフ上の指標(CTR・平均掲載順位)を選んで列を出してから、その列で並べ替えます。ただし並べる軸として②が要ります。②だけは順位ごとの期待値という外部の情報が要るので、表を用意するか、計算してくれる道具を使うことになります。
まとめ
- 単独の数字には、良いとも悪いとも判断できる情報が入っていない
- 判断が生まれるのは比較対象と並べたとき。次にやることを決める比較対象は3種類
- ①同じページの過去、②その順位で期待される値、③サイト内の他のページ
- 画面から出せるのは①と、③の並べ替えそのものまで。②だけは検索パフォーマンス レポートで選べる指標に無いので外から持ってくる
- 表示回数が100回に届くページが1本も無い段階では②が成立せず、②を軸にした③の並べ替えもできない。まず期間を過去12か月に延ばして数え直す
- 1ページだけ見ると「直すべきか」になり、並べると「どれが最初か」になる。後者のほうが決まりやすい
②を用意して、③の並べ替えまで済ませる
ここからは、私が作っているツールの宣伝です。画面には無い②、つまり順位ごとの期待値との比較を用意して、それを使って③の並べ替えまでやるものを作りました。Search Consoleの「ページ」CSVを貼ると、改善余地スコア(表示回数と期待CTRとの差から出す指標)の大きい順にページが並びます。CTRの差が大きい順ではなく、表示回数を掛けた順です。この数は確認する順番を決めるための目安で、直せばその分クリックが増えるという意味ではありません。
出てくるのは、掲載順位4.0〜20.5位・表示回数100回以上で、実際のCTRが順位ごとの期待値を下回っているページだけです。比較が成立しない数のページは、最初から候補に出しません。①の期間比較は画面側の機能なので、こちらでは扱っていません。表示回数100回以上のページが1本も無いサイトでは、候補が1件も出ません。その場合はまずSearch Consoleの期間を過去12か月(または16か月)に延ばして出し直してください。同じページの表示回数が積み上がって、条件に届くことがあります。それでも届かないなら、この道具の出番はまだありません。記事を増やすべきかどうかは、ページ単位のCSVだけでは決められません。候補が0件のときは、どの理由で何ページ外れたかの内訳が出ます。
判定と候補3記事の改善余地スコアの確認、そのうち1記事分の診断カードまでは無料です。有料は2,980円(税込)の買い切りで、無料の1件を除いた上位3記事分の診断カードが対象です。3記事分が揃うとき(候補4件以上)だけご案内します。月額課金や自動更新はありません。ログインも不要です。
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