この記事のまとめ
他人のブログの「月◯PV」は、数えているもの(サイト全体のページビューか、検索からのクリックか)・期間・ジャンルと狙う語の検索需要が揃わないので、比べても自分が次に何をすればいいかは決まりません。自分のブログの目安は、Search Console のページごとに「表示回数 × その掲載順位の期待CTR」を出して足した数で、今の順位と表示回数のままで期待できる検索からのクリック数の目安です(期待CTRはクエリを横断した平均にAI Overview 補正をかけた値で、補正後は4位3.15%・10位1.19%。指名検索などで上回ることもあり、上限ではありません)。実際のクリックがこの目安を大きく下回るならCTR(検索結果での見え方)、表示が11位より下に偏っているなら順位(本文の中身)、上位にいても表示回数そのものが少ないなら狙う語や記事の数、と次に直すものが分かれます。
ブログのアクセス数の目安は、他人の平均ではなく、自分のページごとの表示回数と掲載順位から出せます。
「1年目で月◯PV」といった数字を見つけて自分と比べてみたものの、少ないと分かったところで何を直せばいいのか決まらずにいる人に向けて書いています。他人のブログの目安の数字は、出典を確かめられたものが無いので、ここでは出しません。
読み終えたときには、自分のブログが今の順位のままでどのくらいのクリックを期待できるかを計算し、実際の数字と比べて、伸びない理由がCTR・順位・表示回数のどこにあるかを決められるはずです。
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他人のブログの「月◯PV」と比べても、次に何を直すかは決まらない
この記事では、他人のブログのアクセス数の平均や「月◯PVが目安」という数字は出しません。比べられる条件が揃わないからです。どこかで見つけた数字を自分と比べる前に、少なくとも次の3つが書かれているかを見てください。
1. 数えているのはページビューか、検索からのクリックか
「PV」はふつう、サイト全体で読まれたページの数です。検索のほか、SNS、ブックマーク、ほかのサイトのリンクから来た人も入ります。一方 Search Console のクリック数は、検索パフォーマンス レポートのヘルプの定義では「ユーザーが Google 検索の検索結果からサイトをクリックした回数。」です。同じ「アクセス」と呼んでいても、数えている範囲が違います。2つの数字が合わない理由はサーチコンソールとアナリティクスの数字が合わない理由に書きました。Search Console・GA4・ブログサービスの解析がそれぞれ何を数えているかは、ブログのアクセス数はどこで調べる?に表で並べています。
2. 期間は1か月か、3か月か、累計か
同じヘルプには「デフォルトの検索パフォーマンス レポートには、過去 3 か月間の Google 検索の検索結果におけるサイトのクリック数とインプレッション数のデータが表示されます。」とあります。開いたままの画面の数字は、1か月分ではなく3か月分です。「月◯PV」と比べるなら、期間を1か月(28日)に揃えてからにします。
3. どんなジャンルの、どんな語を狙ったブログの数字か
検索からのアクセスは、狙った語がどれだけ検索されているかで上限が変わります。月に何万回も検索される語で上位にいる記事と、月に数十回しか検索されない語で1位の記事では、同じ順位でもクリックの桁が違います。ジャンルも運営期間も違うブログの数字を平均すると、こうした違いが全部混ざります。その平均より多いか少ないかが分かっても、自分の記事のどこを直せばいいかは出てきません。
自分のブログの目安は「表示回数 × その順位の期待CTR」で出せる
比べる相手を他人から自分に替えます。使うのは、Search Console の「検索パフォーマンス」→「ページ」タブに出る、ページごとの表示回数・平均掲載順位・クリック数です。
表示回数は、そのページが検索結果に出た回数です。そこに、その掲載順位で平均的に期待できるクリック率(期待CTR)を掛けると、今の順位と表示回数のままで期待できるクリック数が出ます。これをページごとに出して足したものが、自分のブログの目安です。
期待CTRには、日本市場の実測値(seoClarity の2021年の調査)に AI Overview による減少を織り込んだ値を使います。4位は3.15%、6位は2.05%、10位は1.19%です。13〜20位は出典の実測ではなく、下限として固定した値(補正後0.90%)を使っています。多数の検索語を横断した平均なので、ジャンルや指名検索(ブログ名などで調べて来る人)の割合で実際の値は動きます。1位から20位までの値と出典はCTRの平均は順位で大きく変わる、掲載順位別一覧にまとめています。表が20位で終わるので、平均20.5位より下のページは目安を出せません。
ページ別の表の数字を足すと、グラフ上の合計とは少しずれることがあります。ヘルプには「グラフの合計が表の合計と一致しない場合があります」とあり、通常は集計方法の違い(プロパティごとか、ページごとか)によるもの、とされています。目安を作るときは、比べる実際のクリック数も同じページ別の表から取ります。
サイト全体の平均掲載順位で計算しない
手早く済ませようとして、サイト全体の表示回数にサイト全体の平均掲載順位の期待CTRを掛けると、目安を大きく見誤ります。このサイトの実測で見ます。2026年10月6日に Search Console から取った、公開以来の全期間(2026年7月5日〜10月3日の集計。公開は8月11日)の数字は、表示741回・クリック30回・平均掲載順位24.6位でした(ブログの検索流入はいつから?に記録した数字です)。
平均だけを見ると24.6位で、期待CTRの表の外です。目安は出せず、クリックはほとんど来ないように見えます。表の端の20位の値(0.90%)で代用しても、目安は約6.7回にしかなりません。ところが実際には30回のクリックがあり、代用した目安の4倍を超えていました(サイト全体のCTRは4.05%)。クリックの多いページを見ると、トップページが5.9位で7回、サーチコンソールに自分のアクセスは入る?が12.4位で5回で、この2ページだけで12回です。平均掲載順位は、クリックを生んでいるページを、表示はされてもほとんど見られていない下位のページと一緒に均してしまいます。だから目安はページごとに出します。平均掲載順位が何の平均なのかは平均掲載順位とはに書きました。
ちなみに後者のページは、12.4位・表示53回なら目安は約0.5回で、実際の5回はそれを大きく上回っています。ページの平均掲載順位もクエリをまたいだ平均なので、一部の語で上位にいるページはこうなります。表示が100回に届かないページは、この表を当てる前提から外れるので、比べた結果は参考程度です。目安は上限ではなく、上回るページもあります。
5記事で目安を出してみる
説明用の仮の数字で、5本の記事がある小さなブログの28日間を計算してみます。期待CTRは上と同じ補正後の値です。
| 記事 | 平均掲載順位 | 表示回数 | 実際のクリック | 期待CTR(補正後) | 目安のクリック |
|---|---|---|---|---|---|
| 記事A | 5位 | 800回 | 20回 | 2.49% | 約20.0回 |
| 記事B | 8位 | 1,500回 | 8回 | 1.52% | 約22.9回 |
| 記事C | 14位 | 2,000回 | 14回 | 0.90% | 約18.1回 |
| 記事D | 27位 | 1,200回 | 1回 | 表の外 | 出せない |
| 記事E | 3位 | 150回 | 5回 | 3.59% | 約5.4回 |
※順位・表示回数・クリック数はサンプルデータの数字です。
目安を出せる4本(記事A・記事B・記事C・記事E)を足すと、目安は約66回、同じ4本の実際のクリックは47回です。このブログは、今の順位と表示回数のままなら28日で66回前後のクリックを見込める位置にいて、実際はそこに届いていません。記事Dは27位で表の外なので、目安には入れていません。
ただし、目安を上回るページがあると合計の差は小さく出るので、この合計の差だけでは何を直すかは決まりません。差がどのページから出ているか、目安どおりのページは何で止まっているかを、次の3つに分けて見ます。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。
実際のクリックと目安を比べると、伸びない理由が3つに分かれる
| ページの状態 | 足りないもの | サンプルでは |
|---|---|---|
| 4〜10位で、実際のクリックが目安を大きく下回る | CTR(検索結果での見え方) | 記事B |
| 目安に近いが、表示の多くが11位より下にある | 順位(本文の中身) | 記事C・記事D |
| 目安どおりで上位にいるが、表示回数そのものが少ない | 表示回数(狙う語・記事の数) | 記事A・記事E |
実際が目安を大きく下回る — CTRを疑う
記事Bは8位・表示1,500回で、目安の約23回に対して実際は8回です。1ページ目にいて表示もあるのに、クリックが順位なりに出ていません。サンプルの合計の差も、大半はこのページから出ています。このときは検索結果に出ているタイトルと説明文を見直す候補になります。ただし、順位が最近落ちている、検索結果に AI Overview が入っている、といったCTRの問題ではないものが混ざることがあるので、先に表示回数は多いのにクリックされない?の確認を通してください。ページごとに期待CTRと比べて並べる手順はブログのCTRが平均より低いか確認する方法にあります。
目安に近いが、表示が11位より下に偏っている — 順位を疑う
記事Cは14位で、実際の14回は目安の約18回に届いていないとはいえ、そもそも2ページ目は、表示1回あたりの期待CTRが低い位置です。記事Dは27位で目安も出せません。サンプルでは、表示5,650回のうち3,200回が11位より下のページのものでした。表示はあるのに、その半分以上が見られにくい位置にある状態です。
ここでタイトルを直しても、期待CTRが低い位置のままなので増える数は小さく、効いたかどうかも判定しにくくなります。やるのは本文で順位を上げることで、11位より下から1ページ目に入れば、1ページ目しか見ない人にも表示されるようになるので表示回数のほうも増えます。順位が上がらない原因の切り分けはブログの順位が上がらない理由に、何位でどのくらいの表示回数があればクリックが来るかの逆算は検索順位は何位からアクセスが来るのかにあります。
目安どおりで上位にいるが、表示回数そのものが少ない — 表示回数を疑う
記事Aは5位で、実際の20回は目安の約20回とほぼ同じです。記事Eは3位ですが表示が150回しかなく、目安は約5.4回です。どちらも順位なりのクリックは出ていて、タイトルを直しても順位を上げても、増やせる幅は小さいページです。
この状態のページが多いブログは、アクセスが少ない理由がCTRでも順位でもなく、その記事が拾っている検索の量そのものにあります。手は、その記事が拾える検索語を増やすか、検索のある語で新しく記事を書くかです。表示回数を増やす手とCTRを上げる手の違いは検索流入を増やす方法は2つしかないに、表示回数が少ないページをどう扱うかは表示回数が少ないブログは何をリライトする?に書きました。
目安と比べるときに揃えておくこと
- 期間は28日(4週間)などに決めて、前回と比べるときも同じ長さにする。開いたままの画面は過去3か月
- 目安も実際のクリックも、同じ「ページ」タブの表から取る。グラフの合計とは混ぜない
- 表示が100回に届かないページは、目安と比べた結果を参考程度にする(30回未満では比べること自体ができない)
- 平均20.5位より下のページは目安を出さず、「順位の問題」として別に数える
よくある質問
ブログ1年目のアクセス数は、どのくらいが普通ですか
一律の数字は出せません。開設からの期間より、どの記事が何位で、どれだけ表示されているかで決まるからです。公開してから表示とクリックがどう動いたかは、このサイトの実測をブログの検索流入はいつから?に載せています。1年目かどうかより、この記事の目安を出して、実際との差がどこにあるかを見るほうが次の手が決まります。
PV(ページビュー)で目安を知りたい場合はどうすればいいですか
この記事の目安は、Google 検索からのクリックだけを対象にしています。PVにはSNSやブックマークから来た人も入るので、PV全体の目安にはなりません。ただ、検索からの流入が中心のブログなら、検索からのクリックを増やすことがPVを増やすことにほぼ重なります。
記事数を増やせば、目安は上がりますか
増えた記事が検索結果に表示されれば、そのぶん目安は上がります。ただし書いた記事がすべて表示されるとは限らず、平均20.5位より下なら目安に入らず、11〜20位でも表示1回あたりの期待CTRは0.90%〜0.93%なので、増え方は小さくなります。本数を増やして何が増えて何が増えなかったかは100記事書いてもアクセスがないのはなぜ?に実測で書いています。
目安を上回っているページは、何もしなくていいですか
何もしなくていい、とは言えません。ブログ名などの指名検索が多いページは、順位のわりにクリックが多く出ます。目安を上回っていることは、直す余地が無いことの証明にはなりません。ただ、直す順番としては、目安を大きく下回っているページや、表示が多いのに11位より下にあるページのほうが先です。
まとめ
- 他人のブログの「月◯PV」は、数えているもの(PVか検索クリックか)・期間・ジャンルと狙う語の検索需要が揃わないので、比べても次の手は決まらない
- 自分のブログの目安は、ページごとの「表示回数 × その掲載順位の期待CTR」を足した数。期待CTRは補正後で4位3.15%・10位1.19%の目安で、指名検索などで上回ることもある
- サイト全体の平均掲載順位で計算しない。平均は、クリックを生んでいるページを下位のページと一緒に均してしまう
- 実際が目安を大きく下回るならCTR、目安に近くても表示が11位より下に偏っているなら順位、目安どおりで上位でも表示回数が少ないなら狙う語や記事の数を疑う
- 期間を揃え、目安も実際もページ別の表から取る。表示100回未満のページは参考程度、20.5位より下は目安を出さない
ここからは、私が作ったツールの話になります。
この記事の目安の計算のうち、ページごとに期待CTRと比べて、実際が目安をどれだけ下回っているかを並べるところを自動でやるツールを作りました。サーチコンソールのエクスポートをZIPのまま置くだけで、4.0〜20.5位のページを、表示回数100回以上は通常判定、30〜99回は参考判定、30回未満は本文中心の監査に分け、この順に、同じ区分の中ではCTR機会差(表示回数 ×(期待CTR − 実CTR)で出す「回相当」の数)の多い順に並べて出します。11位以下のページは「本文確認候補」として出るので、タイトルを直す候補とは混ざりません。サイト全体の目安の合計や、表示回数が少ないことの判定は出さないので、この記事の3つ目の見方は手で行ってください。リライト後の効果を自動で追う機能もありません。 判定と候補3記事のCTR機会差の確認、そのうち1記事分の診断カードまでは無料です。有料は2,980円(税込)の買い切りで、無料の1件を除いた3記事分の診断カードが対象です。3記事分が揃うとき(判定に出た候補が4件以上のとき)だけご案内します。生成の利用期限は購入から7日間で、月額課金や自動更新はありません。ログインも不要です。 CSVファイルそのものはブラウザの外に出ませんが、診断カードを出すときは選んだ1ページぶんの数値(URL・キーワード・順位・表示回数・CTR)を、タイトル取得を押したときは最大10件のURLを送ります。
⚠️ 並べ替えるだけで、アクセス数や順位が上がることを約束するものではありません。また、掲載順位4.0〜20.5位に入るページが無いブログでは、候補が0件になることがあります。
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