この記事のまとめ
リライトがめんどくさいのは、やる気の問題ではなく、作業が途中で増える構造になっているからです。本文を開くと直したい箇所が目に入り、直し始めると前後の整合が気になり、そこからさらに広がります。
人はこの増え方を経験で知っているので、着手する前の時点で重さを感じます。対処は気合いではなく、増える経路を塞ぐことです。
具体的には、開く前に「今日はここまで」を決め、対象を1ページ・1箇所に固定します。終わりを先に決めた作業は、量が同じでも着手できます。
リライトが重いのは作業の量ではありません。やり始めると量が変わることです。
この記事は、時間もやる気もあるのに管理画面を開くと別のことを始めてしまう人に向けて書いています。
読み終えると、「めんどくさい」を精神論ではなく作業の形の問題として扱えるようになります。
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リライトは、開いた瞬間に対象が広がる
新しい記事を書く作業と、既存の記事を直す作業には違いがあります。白紙から書くときは、書いた量がそのまま進捗になります。既存の記事を開くときは、完成している文章の中から直すべき箇所を見つける作業が先に来ます。
探す作業には、終わりがありません。探せば見つかるからです。1箇所直すつもりで開いても、読み進めるうちに次の箇所が見つかります。
さらに、直した箇所は周囲との整合を要求します。見出しを1つ変えると、その下の文章がその見出しに答えているかが気になります。答えるように直すと、今度は前の段落とのつながりが気になります。
この連鎖のせいで、着手時点の見込みより作業が増える方向にしか動きません。減る方向には動かないので、経験が積まれるほど着手前の重さは増していきます。
「やる気が出ない」と説明すると解けない
重さの原因を自分の意欲に求めると、対処は意欲を上げることになります。休む、環境を変える、目標を立て直す。どれも作業の形そのものは変えないので、開いたときに起きる増殖はそのまま残ります。
原因が作業の形にあるなら、変えるのは形のほうになります。
増える経路を3つ塞ぐ
増殖は、決まった3つの経路から入ってきます。開く前にそれぞれを塞ぎます。
| 増える経路 | 塞ぎ方 |
|---|---|
| どの記事を直すか迷い、複数を開いてしまう | 開く前に1ページに固定する |
| 本文を読んで直したい箇所が増える | 直す箇所を開く前に1つ決め、それ以外は読まない |
| 直した箇所の前後の整合が気になる | 直した1箇所とその前後だけを確認し、別の修正は次回に回す |
3番目は、確認する範囲を限ることで塞ぎます。直した1箇所とその前後が食い違っていないかまでを、今回の作業に含めます。その確認中に別の修正候補を見つけても、今回は手を広げず、次回の候補として控えます。
どの記事を開くかの決め方は 過去記事を読み返すのが恥ずかしいとき、直す順番は「下手な順」では決まらないに書きました。
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「今日はここまで」を先に決める
塞ぐと言っても、作業中に自分を止めるのは難しくなります。判断が作業の中に入ると、そのときの気分で動くからです。
そのため、終わりの条件は開く前に、作業とは別のところで決めます。紙でもメモアプリでも構いません。書くのは次の3行です。
- 今日直すページ(1つ)
- 今日直す箇所(1つ)
- 直したら終わりにすること
3行目を明文化しておくと、作業中に「ついでにここも」が出てきたときに判断が要りません。書いていないことはやらない、で処理できます。
2番目を決めるときに、そのページの順位帯を見ておくと迷いません。順位帯ごとに何を直すかは リライトはどこから手をつけるか、何を直すかは順位帯で決まるにまとめています。
空いた時間にこの作業を入れる形にしたい場合は ブログを更新する時間がないときどうするか、空き時間には既存1本の1箇所だけを入れるに、所要時間を見積もれる形にする手順を書きました。
本文を開かずに済ませる
2番目の経路、つまり本文を読んで直したい箇所が増えるところは、そもそも本文を開かなければ発生しません。WordPressには、記事一覧の画面からタイトルだけを編集できる機能があります。他のCMSに同じ機能があるかは、それぞれで確認してください。
WordPressの場合にどの画面を使うかは WordPressのクイック編集でタイトルだけ変える手順、本文を開かず作業範囲を固定するに書きました。お使いのCMSにその機能があるかは、それぞれで確認してください。
それでも手が止まる場合
直すこと自体が怖い場合は、増殖とは別の原因になります。過去に直して順位が下がった経験があるときは リライトが怖くて手が止まるとき、見えない「直さない側」の損失を数字にするを参照してください。
そもそも直しても効果を確かめられないページを相手にしている可能性もあります。どのページを今回は触らないと決めてよいかは リライトしないという判断はいつ正しいか、測れないページを触らない理由に書きました。
よくある質問
1箇所だけ直すのは中途半端ではないですか
中途半端ではあります。ただし、何も直さなかった場合と比べると1箇所ぶん進んでいます。完璧に直すか何もしないかの二択になっているときに、手が止まります。
1箇所だけ直して、整合は大丈夫ですか
直した箇所とその前後だけは、公開前に読み直します。見出しを変えたなら直下の本文がその見出しに答えているか、本文を変えたなら前後の話がつながるかを確認してください。確認中に見つけた別の改善は次回へ回せますが、今回の変更で生じた食い違いはそのまま公開しません。
まとめて一気に直したほうが効率がよくないですか
別々のページを同じ日に直すぶんには構いません。ただし1ページの中で変える箇所は1つに留めてください。同じページで複数箇所を一度に変えると、数字が動いたときにどれが効いたのか分けられなくなります。同じページに戻る間隔については リライトの頻度はどれくらい?同じ記事は3〜4週間空ける理由を参照してください。
AIに全部やらせれば面倒は消えますか
このサイトの記事はAIに書かせていますが、公開前に公式ドキュメントとの照合と、他の記事と矛盾していないかの検証を通しています。生成そのものは速くなっても、確認の作業は残ります。どの記事を直すかの判断も、こちらで決めています。
まとめ
- リライトの面倒さは作業量ではなく、開いた瞬間に対象が広がる構造から来ている
- 探す作業は探せば見つかるので終わらず、直した箇所は周囲との整合を要求して連鎖する
- 原因を意欲に求めると、作業の形が変わらないので増殖は残る
- 増える経路は3つ。対象と1箇所を固定し、直した箇所の前後まで確認したら終える
- 終わりの条件は作業中ではなく、開く前に別の場所に書いておく
「今日直す1ページ」を決めるところから面倒な場合
ここからは、私が作っているツールの宣伝です。上の3行のうち、1行目と2行目を出すものを作りました。Search Consoleの「ページ」CSVを貼ると、改善余地スコア(表示回数と期待CTRとの差から出す指標)の大きい順にページが並び、そのページで先に触る場所が出ます。この数は確認する順番を決めるための目安で、直せばその分クリックが増えるという意味ではありません。
出てくるのは、掲載順位4.0〜20.5位・表示回数100回以上で、実際のCTRが順位ごとの期待値を下回っているページだけです。対象を絞り込む作業そのものを外に出せるので、決める工程で止まる経路が1つ減ります。なお、直す作業そのものは自分でやることになります。表示回数100回以上のページが1本も無いサイトでは、候補が1件も出ません。その場合はまずSearch Consoleの期間を過去12か月(または16か月)に延ばして出し直してください。同じページの表示回数が積み上がって、条件に届くことがあります。それでも届かないなら、この道具の出番はまだありません。記事を増やすべきかどうかは、ページ単位のCSVだけでは決められません。候補が0件のときは、どの理由で何ページ外れたかの内訳が出ます。
判定と候補3記事の改善余地スコアの確認、そのうち1記事分の診断カードまでは無料です。有料は2,980円(税込)の買い切りで、判定に出た候補のうち今月確認する上位3記事分の診断カードが対象です。月額課金や自動更新はありません。ログインも不要です。
Search ConsoleのZIPを読み込むと、候補の判定と1記事分の診断カードを無料で確認できます。登録は不要です。ZIPが無い場合は、診断カードの見本を確認できます。

