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滞在時間や直帰率はSEOに効くか、サーチコンソールに無い数字で判断しない

滞在時間も直帰率もSearch Consoleには存在しません。指標はクリック数・表示回数・CTR・平均掲載順位の4つだけです。GA4の直帰率は「1ページで帰った割合」ではなく、10秒以上の滞在・キーイベント・2ページ以上のいずれも起きなかった割合。順位の判断に何を使うかを整理します。

この記事のまとめ

滞在時間も直帰率も、Search Console には存在しない指標です。公式はSearch Console を「到達するまで」、アナリティクスを「サイトの中の行動」と役割を分けて書いています。GA4の直帰率は「エンゲージメントが無かったセッションの割合」で、エンゲージメントの条件は10秒以上・キーイベント・2ページ以上のいずれか。つまり「直帰率を下げる」は実質「10秒とどまってもらう」です。順位の判断に使うのは、Search Console の表示回数・掲載順位・CTRの3つです。

「滞在時間を伸ばすと順位が上がる」「直帰率が高いとSEOに悪い」——よく見かける言い方です。

それを読んだ人がやることは、だいたい決まっています。動画を埋め込む。関連記事へのリンクを増やす。文章を長くする。そして、効いたのかどうかが分からないまま終わります。

結論を先に書きます。滞在時間も直帰率も、Search Console には無い数字です。検索の成績として測られていないものを動かそうとしているので、効いたかどうかを、検索の側で確かめる方法がありません。その構造と、代わりに何を見るかを書きます。

なお、この記事はアナリティクスを見るなという話ではありません。使いどころが違うだけです。

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Search Console に滞在時間と直帰率は無い

滞在時間とは、読者がページを開いてから離れるまでの時間のことで、アナリティクス側が測る指標です。Google公式ヘルプが挙げている Search Console の指標は、次の4つだけです。

クリック数 / 表示回数 / CTR / 平均掲載順位

(公式ヘルプの表記は「インプレッション数」で、Search Console の画面では「表示回数」と出ます。)滞在時間も、直帰率も、ページビューもありません。これは表示されていないのではなく、そもそも別のツールが持っている数字だからです。Googleは役割を分けて説明しています。

Search Console: …Google 検索の検索結果におけるウェブサイトのパフォーマンスに関するデータが得られます。Search Console では、Google 検索からウェブサイトに到達するまでのアクティビティに重点が置かれています。
Google アナリティクス: アクセスされたページ、滞在時間、とられた行動など、ユーザーとウェブサイトとのインタラクションに関するデータが得られます。
— Google公式ドキュメント

境目は「サイトに着く前」と「着いた後」です。検索結果に出て、クリックされるところまでが Search Console。読まれ方はアナリティクス。滞在時間は完全に後者の側にあります。

2つのツールの数字が合わない理由そのものはサーチコンソールとアナリティクスの数字が合わない理由に、4つの指標の見方はサーチコンソールの見方にまとめています。

GA4の直帰率は、あなたが思っている直帰率ではない

ここがいちばん誤解されています。GA4の直帰率とは、エンゲージメントが発生しなかったセッションの割合です。「1ページだけ見て帰った割合」ではありません。旧アナリティクス(ユニバーサル アナリティクス)ではその定義でしたが、GA4で変わりました。昔の記事に載っている直帰率の目安と、いまの画面の数字は、そのまま比べられません。

公式ヘルプは、エンゲージメント セッションの条件をこう書いています。

エンゲージメント セッションとは、次のいずれかの条件を満たすセッションを指します。
10 秒以上継続する / キーイベントが発生する / ページビューまたはスクリーン ビューが 2 回以上発生する
エンゲージメント率は、…エンゲージメント セッションの割合です。その反対が直帰率で、エンゲージメントが発生しなかったセッションの割合です。
— Google公式ヘルプ

10秒です。つまり「直帰率を下げる」という施策の正体は、「10秒とどまってもらう」ということになります。 記事を読み切ってもらう話ではありません。

逆に言えば、10秒だけ見て離脱した人は「直帰していない」ことになります。読み切って満足して帰った人も、10秒で見限った人も、同じ「エンゲージメントあり」に入ります。この指標で記事の良し悪しを測るのは無理があります。

さらに公式ヘルプは、「Google アナリティクスのほとんどのレポートには、エンゲージメント率と直帰率の指標はデフォルトで含まれていません」とも書いています。見るには自分でカスタマイズが要る指標だということです(公式の手順は、レポート右上の「レポートをカスタマイズ」から指標に「直帰率」を追加する形です)。 デフォルトに入っていない以上、少なくとも真っ先に見るべき数字としては置かれていない、と私は受け取っています。

「滞在時間が短いと順位が下がる」はどこまで言えるか

ここは慎重に書きます。私が確認できたのは、次の1点だけです。

Googleは2020年のイベント報告で、SEOの誤解を「False(誤り)」として名指しした一覧を公開しています。そこに次の項目があります。

Ads from other companies causing low dwell time/high bounce lower your ranking (False)
(他社の広告が滞在時間の低下や直帰の増加を招き、順位を下げる —— 誤り)
— Google Search Central ブログ(2020年9月15日)・拙訳

これは広告についての文脈で書かれた一文です。「滞在時間という数字が一切使われていない」とまでは書かれていません。私が書けるのはここまでです。

ただ、実務の判断としてはこれで足ります。公式がランキング要因として挙げていない、Search Console に指標として存在しない、この主張は名指しで False とされたことがある——この3つが揃っているなら、限られた時間を投じる先としては後回しでいいという判断になります。

そもそも、Googleはあなたの滞在時間を持っているのか

構造として考えると、もう1つ引っかかる点があります。滞在時間はあなたがアナリティクスのタグを入れたから測れている数字だということです。

アナリティクスを入れていないサイトにも、検索順位は付きます。入れているサイトと入れていないサイトで、Googleが持っている情報の量は違います。片方にしか無い数字を、全サイト共通のものさしとして使うのは筋が通りません。

これは推測です。Googleが内部で何を使っているかは公表されていません。 ただ「滞在時間を伸ばせば順位が上がる」と断言している記事も、その因果を示す一次情報は挙げられていないことは知っておいていいと思います。

直す記事と作業内容を決める

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では、何を見て判断するのか

順位を動かしたいときに見るのは、Search Console の表示回数・掲載順位・CTRの3つです。目的によって道具を変えるだけなので、公平に並べます。

検索順位の改善は表示回数・掲載順位・CTRで判断し、滞在時間と直帰率は読者体験の把握に使い分ける比較図
知りたいこと見るものできないこと
検索でどう扱われているかSearch Console の4指標サイトに着いた後の行動は分からない
読者がどう読んでいるかアナリティクス(滞在時間・エンゲージメント率)順位との因果は測れない。タグを入れたサイトの数字でしかない
どの記事を直すか順位と表示回数とCTRの組み合わせ直した後に読まれ方が良くなったかは分からない

「順位を動かしたい」ときに見るのは1行目と3行目です。2行目は読者体験を良くしたいときの道具で、やる価値はありますが、順位の判断材料にはなりません。

直す記事を決めるときに使う3つ

  1. 表示回数 — 検索結果に出ているか。ここが少なければ、そもそも読まれる機会が無い
  2. 掲載順位 — どの位置にいるか。直す場所は順位帯で変わる
  3. CTR — その順位で本来取れる水準と比べて、クリックされているか

この3つはどれもSearch Consoleの中にあります。滞在時間を伸ばす施策と違って、やった結果が同じ画面で確かめられるのが決定的な差です。

順位ごとに期待できるCTRの一覧は掲載順位別のCTR平均一覧に、順位帯によって直す場所が変わる理由はリライトはどこから手をつけるかに書いています。

それでも滞在時間を見る意味はある

順位の判断に使えないだけで、見る意味が無いわけではありません。公式も両方を併用する前提でガイドを出しています。

  • 記事の途中で離脱されていないか。読者体験の問題は、検索の数字には出ません
  • 回遊しているか。次の記事へ進んでもらえているかは、内部リンクの手がかりになります
  • コンバージョンにつながっているか。申し込みや購入は Search Console には出ません

要は、順位の話とサイトの中の話を混ぜないことです。混ぜると、「滞在時間を伸ばしたのに順位が上がらない」という、答えの出ない悩みに入ります。

よくある質問

滞在時間はランキング要因ですか

公式にランキング要因として挙げられているのを、私は確認できませんでした。確認できたのは、Googleが2020年のイベント報告で「他社の広告が滞在時間の低下や直帰の増加を招き、順位を下げる」を False としたことです。これは広告についての文脈なので、「滞在時間が一切使われていない」という意味ではありません。断定できるのは、Search Console にその指標が無いということまでです。

直帰率が高いのですが、問題でしょうか

まず定義を確認してください。GA4の直帰率は「1ページで帰った割合」ではなく、10秒以上の滞在・キーイベント・2ページ以上のいずれも起きなかったセッションの割合です。10秒とどまれば直帰にはなりません。調べ物をして答えが見つかればすぐ帰る記事もあるので、高いこと自体は問題とは言えません。

滞在時間を伸ばすために動画を埋め込むのは有効ですか

順位を上げる目的なら、おすすめしません。Search Console にその数字が無いので、効いたかどうかを検索の側で確かめられません。読者にとって動画が本当に必要なら入れる価値はありますが、数字を動かすために入れると、表示速度という別の問題を持ち込むことになります(速度そのものの話はページ表示速度はSEOに効くかに書きました)。

アナリティクスは見なくていいのですか

そうではありません。Googleは両方を併用するガイドを出しており、アナリティクスは「サイトに着いた後」を見るための道具です。 コンバージョンや回遊はSearch Consoleには出ません。順位の判断に使わない、というだけです。

Search Console に滞在時間が追加される予定はありますか

そうした発表は確認できませんでした。公式が役割を「到達するまで」と「サイト内」で分けて説明していることからも、当面は別のツールで見るものだと考えておくのが安全です。

まとめ

  • 滞在時間も直帰率も、Search Console には無い。指標はクリック数・表示回数・CTR・平均掲載順位の4つだけ
  • 公式は役割を分けている。Search Console は「到達するまで」、アナリティクスは「滞在時間など、サイトの中の行動」
  • GA4の直帰率は「1ページで帰った割合」ではない。10秒以上・キーイベント・2ページ以上のいずれも起きなかったセッションの割合。つまり「直帰率を下げる」は実質「10秒とどまってもらう」
  • Googleは「他社の広告が滞在時間を下げて順位を下げる」を False と名指ししたことがある。ただし広告の文脈なので、「一切使われていない」とまでは言えない
  • 直す記事を決めるのに使うのは表示回数・掲載順位・CTR。やった結果が同じ画面で確かめられるのが決定的な差
  • アナリティクスは読者体験とコンバージョンのために見る。順位の話と混ぜない

ここから先は、私が作ったツールの話です。

リライトレーダーは、この記事で「順位の判断に使う」と書いた表示回数・掲載順位・CTRの3つだけで、直す記事の順番を出すツールです。滞在時間も直帰率も使いません。 Search Console のエクスポートをZIPのまま落として貼るだけで、掲載順位4.0〜20.5位・表示回数100回以上のページだけを拾い、改善余地スコアの大きい順に並べます。判定と候補3記事の改善余地スコアの確認、そのうち1記事分の診断カードまでは無料で、残りの診断カードが2,980円(税込)の買い切りです。月額課金や自動更新はありません。ログインも不要です。CSVファイルそのものはブラウザの外に出ません(送るのは、診断カードを出すときは選んだ1ページのURL・数値・入力したキーワード、「ページタイトルを取得する」を押したときは判定に出たページのURL最大10件です)。

⚠️ ただし、向かない人がいます。読者がどう読んでいるかを知りたい人には向きません。扱うのは検索結果までの数字だけで、サイトの中の行動は一切見ていません。離脱の位置や回遊を改善したいなら、この記事で書いたとおりアナリティクスのほうが確実です。表示回数が2桁で止まっているサイトでは、判定に出るページがそもそもありません。

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Search Console の「ページ」CSVを貼ると、改善余地のある記事を順番に出します。 判定とご自分の記事1件分の診断カードは無料です。ログイン不要。CSVファイルはアップロードせず、ブラウザ内で解析します。

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この記事を書いた人

みやこし

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noteQiitaZenn

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